郷土資料のデジタル化事業について

〜歴史資料の保存と、より広い利活用をめざして〜大型絵図のスキャンニング

 佐賀県立図書館は、佐賀県の歴史や文化を解明するための手掛かりとなる古文書、古記録、古絵地図、古写真、絵葉書、フィルムなどの資料を数多く所蔵しています。
 しかしながら、これらの資料はその状態や特性から、誰もが自由に閲覧し、調査をおこない、利活用することには困難な状況にありました。
 そこで、資料の利活用と保存を両立させ、将来的にも良好な保存状態で資料を伝えていくためにも、資料のデジタル画像を作成するとともに、データベース化を進めることが必要となってきました。
 郷土資料のデジタル化事業は、「図書館先進県づくり事業」(平成19年度から)により開始し、「郷土資料デジタル化促進事業」(平成21年度から23年度)により本格的な取り組みをはじめました。また、この事業費の一部として平成22年度は財団法人図書館振興財団の助成金を活用しています。
 これらの事業により、これまで閲覧や調査研究に十分対応ができなかった郷土資料のより広い利活用を図る基礎を築くことができました。

平成22年度図書館振興財団助成事業(6.9)

実施報告はこちら(127KB;PDF)

事業成果【視察・報道実績】はこちら(94KB;PDF)

平成23年度までのデジタル化の予定(絵図の一部について館内閲覧をおこなっています)

  • 約20万丁の古文書・古記録などのデジタル化と目録のデータベース化
  • 約5百点の古地図・絵図のデジタル画像化と目録のデータベース化
  • 約3千点の古写真・絵葉書のデジタル画像化+目録のデータベース化、
  • 古文書などを撮影したマイクロフィルム・ネガ・ポジフィルムなどのデジタル画像化+目録のデータベース化
  • 藩政期地名・寺院名のデータベース化
  • 明治・大正期県公報目次のデータベース化
  • 市町村史誌目次のデータベース化

1.絵図資料〜高性能スキャナーによるデジタル化を実現します〜

佐賀県立図書館は、歴史的価値の高い古地図や絵図を多数所蔵していますが、経年変化による退色や紙の劣化の進行を防止するために、慎重な管理と閲覧の準備に多くの時間が必要でした。
 このため、利用者の閲覧や調査の利便性向上のため、利用頻度の高い絵図から複製本の作成やデジタル化を行い、デジタル画像を閲覧するためのコンピューターをくすネットコーナーに設置しています。
 デジタル画像は、高性能のスキャナーでデジタル化した高精細画像のため、絵図に書き込まれている文字も読むことができます。 今後も利用頻度の高いものからデジタル化を行ない、公開していく予定です。 
※デジタル化された資料は、絵図の一部について館内閲覧をおこなっています

2.古文書資料〜鮮明なデジタル画像による解読・調査が可能になります〜

スキャンニングの準備の様子1.古文書・古記録など

蓮池鍋島家文庫の『請役所日記』(藩政期研究の根本資料)
 元禄16年(1703)〜明治2年(1869)まで、およそ160年におよぶ蓮池藩の公式日記です。
 しかし、これまでマイクロフィルムや複製本といった複製物がなく、580冊にもおよぶ日記の原本を一般閲覧をすることは、資料の状態上困難な状況にありました。
 今回、書誌を充実させた目録データベースにより画像を効率よく検索できるようになります。

坊所鍋島家文書(佐賀藩初期の貴重な記録)
 これまで『佐賀県史料集成』と複製本での閲覧でしたが、今回のデジタル画像化により、より詳細な調査・解読が可能になります。
(他村田家資料、白石鍋島家資料、江藤家資料、北川家資料などのデジタル化を進めます))

藩政期地名・寺院名をデータベース化
『寺社差出』『大小配分石高帳』などの古記録から、地名や寺院名を拾い出しました。
藩政期調査に関するレファレンスの支援ツールとして活用しています。


3.人名検索データベース〜郷土の歴史的人物への手掛かり〜

検索システムの検討作業事業の必要性
 自分が住む地域に関わった歴史的人物について知りたい。あるいは大隈重信や江藤新平など、全国的に知られた郷土出身の人物が、郷土資料のなかでどのように取り上げられているか知りたい。
このような目的で郷土資料を調べるためには、郷土資料の内容についての知識と長い経験が必要でした。さらに、そもそも調べたい人物が記載された資料の有無さえ判然としない場合がありました。
 このため、効率よく誰もが郷土の人物について調査・研究ができるよう支援するデータベースを構築しました。

人名データベースの基礎資料
(1)佐賀県(県立図書館編さん)
  『佐賀県史』『佐賀県教育史』『佐賀県史料集成』
  『佐賀県近世資料』
(2)市町村史誌類(各市町村発行)
(3)その他、「着到」(藩政期の職員録)、明治期資料など
※古代から近世までの人名だけではなく、昭和戦前期までの検索が可能です。藩政期の人物では、人名だけではなく雅号や役職などの附加情報もあります。
小城郡村図の一部

4.公開している複製物

複製物の一覧はこちら(1,811KB;PDFファイル)

一覧に記載されている高精細画像(こうせいさいがぞう)とは、画像のピクセル数が多い画像のことで、紙の質感や色調まで現物を再現することができる高精細な画像です。佐賀県立図書館では通常のデジタルカメラではなく、高性能なスキャナを使って大型絵図を分割してスキャニングし、接合しています。

複製本49点(5点追加しました)

  • 精煉方略図(せいれんかたりゃくず)
  • 水ヶ江御城之図」(みずがえおしろのず)ほか

カラーデジタル画像118点(95点追加しました)

  • 三重津御船屋絵図(みえつおふなやえず)
  • 小城郡村図(おぎぐんむらず)(明治14年)」ほか59点

複製本について

館内で閲覧できますが、資料保全等のため、貸出しできません。また、複写できるものとできないものがありますので、窓口にお尋ねください。(注意)複写は1枚につき、白黒10円、カラー30円です。


デジタル画像について

  • 閲覧場所:佐賀新聞記事DVD用端末
    詳細はこちら
  • 設置場所:2階ホール
  • 台数:1台
  • 利用時間 1人1時間まで
  • プリントアウト 1枚につき、白黒10円、カラー30円

複写、プリントアウトについて

個人的な調査研究の資料としての利用を目的として、1人につき1部まで可能です。なお、私的・公的を問わず、

  • 全部及び一部分を印刷物・ネット上で公開する
  • 研究発表のための資料やスライド等で公開する
  • 翻刻の上印刷物等で利用する
などの場合は、事前に県立図書館への許可申請が必要です。

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