児童書のおすすめ(9月23日)
書名 : あなたの言葉を
著者 : 辻村 深月/著
出版社 :毎日新聞出版
「あのときなんと言えば正解だったのだろう」「いつの間にか自分の本音や、選びたかった選択が自分でもわからなくなってしまった」
そんな気持ちになったことがあるあなたにぜひ出会ってほしい本です。作者の辻村深月さんは、まるですぐ隣にいるかのように、あなたに優しく、そして、まっすぐに語りかけてくれます。「『自分の言葉』は、無理にのみこむ必要もなければ、同じように口に出すことを強制されるものでもありません。」「″空気″の中に自分の気持ちを埋もれさせたり、『思うこと』にブレーキをかけたりしないで…。」と。
「あなたの言葉」がいつか胸からあふれて、あなたの味方になってくれますようにという、温かい願いがちりばめられたこの一冊。「ぜひ読んで!」と大人が強くすすめると、辻村さんの思いと少し離れてしまいそうなので、「出会ってほしいな」「目をとめて手に取ってくれるといいな」という気持ちで、そっと紹介します。