児童書のおすすめ(4月8日)
書名 : わたしは食べるのが下手
著者 : 天川 栄人/作
出版社 :小峰書店
あなたは給食が好きですか?食べることは楽しみですか? この本には、食べることに悩む中学生が登場します。会食恐怖症で給食を完食できない葵、痩せたくて過食嘔吐をくり返す咲子、ムスリムのラマワティ、貧困で給食が頼りのコッペ。彼らは、周囲が悩みを理解してくれないことにも傷付いています。
やがて給食ボイコットを試みた葵と咲子は、栄養教諭の橘川先生に、ならばどんな給食にしてほしいのか要望書を出して、献立も考えてみろと焚きつけられます。この橘川先生は、栄養オタクの変わり者だけど、ルールを押し付けずにみんなが納得する案を探してくれる素敵な先生です。
はたして葵たちの給食改革はうまくいくのでしょうか?
受け身だった葵が、ぐいぐいとみんなを引っ張る存在に変貌していくところも物語の魅力です。食を知り、互いの事情も思いやることで成長していくのです。 食べることは生きること。『食』について考える、この本を読んでみませんか?