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書名 : わたしは書体デザイナー
著者 : 高田 裕美/著
出版社 : Gakken
著者である高田裕美さんは、書体デザイナー。その人の持つ特性や身体的理由によって文字を読みづらいと感じる人に、少しでも読みやすい書体を届けたいと考え、8年の月日をかけて新しい書体をデザインしました。その思いから生まれたのが、表紙にも使われている「UDデジタル教科書体」です。
高田さんは、これまでの書体に対して読みづらさを感じている人々に直接話を聞き、制作に活かしました。自分の持っている感覚だけに頼らず、相手の声に耳を傾けることは、何かを作る場面に限らず大切なことかもしれません。
熱意は実り、読み書きの困難な子どもたちだけでなく、多くの人にとって読みやすい書体が誕生しました。一人ひとり考え方や感じ方が違うからこそ、意見を交わしてより良いものを生み出すことができます。高田さんが書体のデザインを通して学んだ「みんなが話し合ってみんながより幸せになる方法を考えよう」という姿勢があなたにもきっと届くはずです。
書名 :小川未明童話集
著者 : 小川 未明/著
出版社 :世界文化社
小川未明は、日本のアンデルセンと言われる日本近代童話の先駆者です。
この童話集の中でも『赤いろうそくと人魚』は、未明の最高傑作と言われ今も読み継がれる名作です。
冷たい北の海に住む人魚は、人間の町で幸せになってほしいと、海岸にある町のお宮で子どもを産みます。その子はろうそく屋の老夫婦に拾われ、大切に育てられ美しい娘に育ちます。娘はろうそくに絵を描き、それが評判になり店は繁盛します。
しかし、老夫婦は香具師にだまされ、大金に目がくらみ娘を売ってしまいます。貧しくても優しかった人たちが、金によって変わっていく姿は、人間の弱さを残酷に描いています。
未明は、童話は単なる教訓ではなく大人にも響く芸術性が必要だという考えをもち、幻想的な美しい文章の中に社会的批判を込めた作品を書き続けました。この本に収められた12編のお話を読んで、その哲学を感じてみませんか。
書名 : これだけは知っておきたい岩石・鉱物図鑑
著者 : デヴィン・デニー/著 小田島 庸浩/監修・訳
出版社 :パイインターナショナル
先日、友人から旅行のお土産にブラジル産のホワイトクオーツをもらいました。日の光をあてると虹色に輝くところが気に入って、大切にしています。私はこの石のことがもっと知りたくなり、図書館の本で調べてみることにしました。
クオーツ(Quartz/石英)は「ケイ酸塩」に分類される鉱物です。石英は結晶の形がはっきりとしない細かなものであれば、ほとんどの岩石に含まれています。結晶の形が板・柱状の石英を水晶と呼ぶ場合が多く、そこに不純成分が加わると、色や見た目の特徴が違うさまざまな種類へと分かれていきます。
この図鑑は、代表的な72種類の岩石や鉱物をピックアップし解説しています。原書は子どもから大人まで楽しめる図鑑を数多く出版する英国DK社によるものなので、とにかく写真が高品質で美しい!
地球の中で長い年月をかけてできあがる、世界にたった一つの岩石や鉱物。この本はきっと、あなたの知的好奇心を刺激してくれるはずです。
書名 : 中三・ラプソディ
著者 : 花里 真希/著
出版社 : 講談社
中学生、最後の合唱コンクールでクイーンの名曲『ボヘミアン・ラプソディ』を歌うことになった季里。季里にとってこの曲は失踪した父との思い出の曲でした。ところが、優等生の季里は実は歌うことが苦手。音痴を隠したまま練習を続けることに悩む季里の前に突然フレディ・マーキュリーが現れました。寄り添うように季里を励ましてくれるフレディ。その正体は?
合唱の練習は歌もクラス全体もまとまらず上手くいきません。地味だけど指揮者に立候補した颯太、クラスで少し浮いているピアノ伴奏の杉浦さん、真面目に練習をしようとしない河内。クラスメイトたちも何か事情を抱えているようです。
最後の練習日、遅刻した河内に激怒した杉浦さんがピアノ伴奏を放棄して…。
季里は、周囲の人の振る舞いや考えに触れることで優等生の自分の在り方に疑問を持ち始めます。
それぞれが本来の自分をさらけ出し、意外な面を共有する事で皆が一歩前進する青春の物語です。
書名 : スマイルサッカー
著者 : ミッチーコーチ・杉山詩音/文 杉山 詩音/文 多屋 光孫/絵
出版社 : 合同出版
誰もが自由にサッカーを楽しむことが出来る! それがスマイルサッカー教室。左の手足が不自由な女の子、主人公のしおんは、そこでのびのびとサッカーを楽しんでいます。この教室は他の教室と違い、最初からできないだろうと決めつけて、しおんを止めることはありません。障がいがあったとしても特別扱いはしないのです。
この教室の特徴は他にもあります。コーチのミッチーが教室に参加するすべての子どもたちのいいところをみつけることで、楽しくサッカーができるように導きます。サッカーを楽しめたという一つの自信が、子どもたちの次のやる気につながるのです。
さて、しおんはこれからどんなことに挑戦していくのでしょう? 障がいのあるなしにかかわらず、みんなが笑顔で生きていける、そしてお互いが分かり合える社会、この絵本がそんな未来を考えるきっかけになるといいなと思います。