小中学生へおすすめ!
児童書のおすすめ(1月28日)
書名 :「どうせ自分なんて」と思う君に、知っておいてほしいこと
著者 :加藤 隆行/文 名越康文/監修
小学館クリエエイティブ
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あなたは自分のことが好き?それとも嫌い?友だちにイヤなことを言ってしまった。スポーツが苦手だからカッコ悪い。先生に怒られてばっかり。そんな自分のことが嫌いだったりしませんか?もしそうなら、この本を読んでみると、自分に自信がもてるようになるかもしれません。自分に嫌いなところがあっても大丈夫。この本を書いた加藤さんはこう言っています。「自分はそのままでいいと信じてみませんか?」と。
自分の嫌いなところは、そのままでいいんです。短所は別の見方をすれば長所にもなります。少し考え方を変えれば、嫌いなところも好きになれるかもしれません。その「考え方を変える」やり方を、この本は教えてくれますよ。今の自分を好きになれたら、きっともっと人生は楽しくなるはずです。
「どうせ自分なんて」と思ったことがあるなら、一度この本を読んでみませんか。
児童書のおすすめ(1月21日)
書名 :源氏物語入門
著者 :高木 和子/著
岩波書店
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書店で『源氏物語』のコーナーを見かけ、物語や紫式部の人気の高まりを感じています。平安時代・中期は、十二単や和歌などの文化が花開きました。この時代に書かれた『源氏物語』は、世界で最も古い長編小説といわれ、貴族の暮らしや行事、今に伝わる祭も描かれています。
『源氏物語』が書かれた時代は、和歌を送り好きな人に気持ちを伝えていたので上手な和歌を作ることは重要でした。『源氏物語』には約800首もの和歌が詠まれ、平安時代・後期には「『源氏物語』を読まない歌詠みは残念」といわれ、『源氏物語』は和歌の教科書にもなりました。
『源氏物語』は、一条天皇に献上するために書かれた物語ですが、書き始めた時から貴族の間で物語が面白いと話題になりました。光源氏のライバルへの対抗心や友情などは、いつの時代にも共通することで、1000年経った今も共感をもって読み続けられています。紫式部が書いた平安貴族の物語を読んでみませんか。
児童書のおすすめ(1月14日)
書名 :保健室には魔女が必要
著者 :石川 宏千花/作 赤/絵
偕成社
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魔女たちは現在「七魔女決定戦」のまっさい中。勝者の条件は、自分が考案した「おまじない」を世の中にたくさん定着させること。普段は人と同じように生活し人間社会に溶け込んでいる魔女たちですが、七魔女に選ばれるため、あの手この手で自分のおまじないを広めようと日夜活動しています。
《満ち欠けの扉》こと人間名「弓浜 民生(ゆみはま たみお)」も七魔女決定戦に参加中の魔女。中学校の養護教諭として、保健室を訪れる中学生の悩みを聞き、それに合うおまじないを作り伝授(でんじゅ)することで、おまじないの定着を狙(ねら)っています。
《満ち欠けの扉》が人としての職業に養護教諭を選んだのは七魔女になるためだけではありません。こどもたちには魔女のおまじないが必要だと思ったから。もしかしたらあなたの学校の保健室の先生も、そんな優しい魔女だったりするかもしれませんね。
友だちへの不満、家族へのイライラ、容姿へのコンプレックス、特別への憧れ・・・。今悩んでいる人におすすめの連作短編集です。
児童書のおすすめ(12月24日)
書名 :サンタクロースは空飛ぶ宅配便ではありません
著者 :市川 宣子/作 高橋 和枝/絵
ポプラ社
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今年、1年生の間に流れているうわさ。「4年3組の黒須三太くんにおねがいの手紙を書けば、クリスマスにはほしいものがもらえる」らしい。
そんなわけあるかよ…とうんざりする三太ですが、くつ箱に届く手紙を捨てるわけにもいかず、偶然見つけた「サンタクロースあて」と書かれた赤いポストに入れてみることに。すると、赤鼻のトナカイ、ルドルフが現れて、今年のサンタ役に三太が選ばれたと話すのでした。
続々と増えていく手紙と、クリスマス本部から送られてくるプレゼントのチェック。トナカイに乗る練習もしなければならず、三太は大忙しです。
そんな中、手術の前にサンタさんに会いたいとの願い事が舞い込みます。これはなんとかしてあげたいと、ルドルフは行方不明のサンタクロースを探しに行ってしまいます。
トナカイ不在のまま、友人のたくやと和人とで配達をすることになった三太。クリスマス嫌いな三太が奮闘する姿をぜひ最後まで見届けてください。
児童書のおすすめ(12月17日)
書名 :闇に願いを
著者 :クリスティーナ・スーントーンヴァット/著
静山社
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願ったことが実現するとしたら、何を願いますか。もしあなたが特別な力を手に入れたら、どのような行動をとるでしょうか。
物語の舞台・チャッタナーの住人は、街を治める総督のことをとても尊敬しています。総督が、特別な力を使って、大火で灰の街になったチャッタナーに光をもたらしたからです。しかし総督は、自分にとって価値がある人にしか光を与えるつもりはありませんでした。
主人公のポンは刑務所で生まれたため、総督が作った法律により、13歳まで出所できません。13歳になるのを心待ちにしていたポンですが、総督の考えを知り、刑務所から逃げ出すことにしました。
たどり着いた村で、ポンはひとりの老僧と出会います。自分の願いは、追手から逃げきり、自由になることだと思っているポン。老僧はそんなポンに、進むべき道を示してくれたのです。さて、その「道」とは?
登場人物の行動だけでなく、考え方の変化にも注目して読んでください。