小中学生へおすすめ!

児童書おすすめ(4月9日)

 

 

書名 しょめい :『出世できない孔子と、悩める十人の弟子たち。』
著者  ちょしゃ :  下村 湖人/原作 森 久人/小説

    Gakken


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 この本は郷土の作家・下村湖人の『論語物語』を原作として書かれています。みなさんは『論語』って知っていますか。孔子という中国の昔の偉い人が、自分や弟子たちの言葉や行動をまとめたものです。それを物語にした『論語物語』を、子ども達でも読みやすい小説にしています。
 優秀だけど高い理想を抱いて、世渡りに不器用な孔子と、孔子の元で学ぶ若い弟子たちが、一人ひとり個性的に描かれています。たくさんのエピソードから、彼らにも私たちと同じような悩みがあったことがわかって、2500年も前のこととは思えないくらい、親しみを感じてしまいます。
 『論語』というと難しいものと考えがちですが、この本の中で孔子が悩める弟子たちに語りかける言葉は、まさに『論語』の世界です。日本でも古くから学ばれ、多くの人に影響を与えてきました。
 子どもたちだけではなく、大人のみなさんにもぜひ読んでいただきたい一冊です。

児童書おすすめ(4月2日)

 13歳からの手帳活用術

 

書名 しょめい :『13歳からの「手帳活用術」』
著者  ちょしゃ :  小澤 淳/監修

    メイツユニバーサルコンテンツ


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 成功していると言われる人には、時間の使い方や優先順位のつけ方の上手な人が多い。
これを中・高生がしてみると、夢や目標に近づけると思うよ。そんなとき手帳は、願いを叶えるアイテムになる。
 部活や塾で忙しいと思ったら、優先順位をつけて「今すぐする事」「〇日までにする事」と考えると自由に使える時間もできるよ。手帳を使うと、1日をどう過ごしたのかが見えてくる。「やるべき事リスト」を作ると、し忘れる事がなくなるから、「しなさい!」って言われることもなくなるね。
 計画的な行動で時間の感覚を身につけたら、次は小さな目標をクリアするようにしよう。できたら「ゲームをする」等ごほうびとセットにして考えるといいよ。夢や目標の記入例やスマホの活用法も参考になると思う。
 4月始まりの手帳もある。手帳は「なりたい自分」に近づくための強い味方になってくれるからね。

児童書おすすめ(3月26日)

 

 

書名 しょめい :『論理的思考力が育つ10歳からのおもしろ!フェルミ推定』 
著者  ちょしゃ : 横山 明日希/著

    くもん出版


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 「トイレの花子さんは日本に何人いるでしょう?」と聞かれたら、どうやって調べて、なんと答えますか?
 他にも、「日本の学校にあるトイレットペーパーを全部つなげたら何メートルですか?」とか「日本の小学生の何人がスマホでゲームをしていますか?」と聞かれたらどうしますか?
 インターネットで検索したら出てくるでしょうか?もちろん出てきません。算数みたいに公式に当てはめて正解を出す、ということもできません。
 そんな、「正解が無い問題」について考える方法が「フェルミ推定」です。「推定」とは「ある事実をもとに、判断する」ことです。また、「答え」ではなく、「答え方」を考えます。
では、トイレの花子さん、トイレットペーパー、スマホでゲームする小学生の数を考えるための事実とは何でしょうか?そしてその事実を基にどう考えていくのでしょうか?
現代社会は、正解が無い問題であふれています。この本は、様々な問題について「自分で考えて、自分の答えを出すこと。そして分からないからといってあきらめずに挑戦すること」を学ぶための一冊です。

児童書おすすめ(3月19日)

 

 

書名 しょめい :『みぢかな樹木のえほん』 
著者  ちょしゃ :国土緑化推進機構/編 平田 美紗子/絵

   ポプラ社


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 学校の机の天板は何の木材から作られているでしょうか。答えは、ブナ材など。ほどよい堅さがあり加工もしやすいブナ材は、家具や食器など、さまざまな用途に利用されています。 日本は国土の約7割が森林におおわれており、私たちの暮らしは樹木と密接に関わっています。この本では多くの樹木のなかでも、特に身近な30種が、イラストと共に紹介されています。 樹木との関わりは人間だけのものではありません。葉や実を食べる虫、木の幹を巣として利用する鳥など、たくさんの生き物が樹木と共に生活しています。 さて、学校や公園には何の樹木が植えられて、どんな生き物が近くにいるでしょうか。あなたが使っている鉛筆やお箸は何の木材から作られているのでしょうか。 樹木と生き物、そして私たちとの関係を知り、考えることで、今までとは違う景色が見えてくるはずです。

児童書おすすめ(3月12日)

 




書名 しょめい :『きみは「3.11」をしっていますか?』 
著者  ちょしゃ :細野 不二彦/まんが 平塚 真一郎/ノンフィクション 井出明/まとめ

    河北新報社/特別協力 小学館


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 2011年3月11日に起きた「東日本大震災」から今年で13年。巨大な海洋プレートがはじけ、大きな津波が太平洋沿岸部を襲いました。2024年1月1日には「能登半島地震」が発生し、津波や地震に伴う火災により多くの命や日常生活が失われました。被災地では現在も復旧・復興が進められています。
日本は災害がとても多い国です。歴史をふりかえると、昔から数多くの災害に見舞われ、自然の恐ろしさを体験してきたことが分かります。この本の第3章には、東北を代表する新聞社「河北新報社」が集めた、41人の被災地の「声」が紹介されています。観測史上最大規模の災害だった東日本大震災に対して、人々はその困難と悲しみをどのように乗り越えてきたのでしょうか。
天災は忘れたころにやってきます。ぜひ、この本を「遠い誰か」の出来事ではなく、「自分のこと」として読んでみてください。