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書名 :命の境界線
著者 : 今西 乃子/著 浜田 一男/写真
出版社 :合同出版
近頃、クマによる被害のニュースを耳にすることが多くなりました。クマが山から人の生活圏に現れ、農作物を荒らしたり、人や家畜を襲ったりするため、ハンターたちによって駆除されています。
一方、あまり知られていませんが、クマに限らず、鹿も有害獣として駆除されています。
この本では、奈良公園のシカはマスコットとしてかわいがられているのに、隣の県の滋賀県多賀町の鹿が駆除されているのはなぜか、という疑問を現地の取材を通してわかりやすく説明しています。
また、鹿を実際に駆除するハンターの気持ちを紹介しており、ハンターが野生動物の命と向き合っていることがわかります。
多くの人は野生動物の命を奪いたくないはずです。しかし、野生動物が増加し生態系を崩している主な原因が人間ならば、人間が崩れかけたバランスを立てなおさなければなりません。
この機会に、人と野生動物が共に生きていくためにはどうしたらいいのかを考えてみませんか。
書名 : ピーチとチョコレート
著者 : 福木 はる/著
出版社 : 講談社
ありのままの自分でいることは、案外と難しいものです。
中学生の萌々は、太っていることがコンプレックス。自信のなさから、笑われる前に笑わせてやれと、おどけたキャラを演じています。けれど言葉と気持ちがバラバラで、本音を言えない辛さも感じていました。
そんな萌々が「人生、変わるよ?」と気になる言葉で誘われて、習い始めたのはヒップホップのラップ教室。
そこには学校で孤立しているクラスメイトの莉愛もいて、二人は次第に親しくなります。ミックスの莉愛は、チョコレート色の自分の肌が好きなのに、いつも隠すようにフードを目深に被っていました。
二人がそれぞれのコンプレックスを乗り越えて、「ルッキズム(外見至上主義)の墓たてろ!」とパワフルに歌う、文化祭のラップバトルは圧巻です。
ずっと反対側にあると思っていたポジティブとネガティブ。最後に萌々がたどり着いた答えとは?
勇気をくれて、心に響く物語です。
書名 : 芥川龍之介の桃太郎
著者 : 芥川 龍之介/文 寺門 孝之/画
出版社 : 河出書房新社
みなさんは桃太郎が鬼退治に行った理由を思い出せますか。悪い鬼がいたから、財宝を貯めこんでいたから……実は、本によってその理由はさまざま。ほかにも小さな違いはあるけれど、桃太郎がお供を連れて鬼を退治するという大筋は同じ。こうした話のわずかな空白を利用して、芥川独自の桃太郎像が生まれています。
さて、この本で桃太郎が鬼退治に行く理由は「仕事に出るのがいや」だったから。お爺さんもお婆さんも、なまける桃太郎を追い出したくて出陣の支度を手伝います。
よこしまな考えをもった桃太郎とは逆に、平和を愛する鬼たち。討伐後、桃太郎は平穏な日々を送ったでしょうか。鬼たちは変わらず平和を愛したでしょうか。
決して「めでたしめでたし」では終わらない『芥川龍之介の桃太郎』。本当の鬼とは何か考えるとき、私たち人間の在り方についても見つめなおさなければなりません。
書名 : 消えたモナ・リザ
著者 : ニコラス・デイ/作 千葉 茂樹/訳
出版社 : 小学館
1911年8月21日、フランスのルーブル美術館から「モナ・リザ」が盗まれた!犯人はその日、美術館に忍び込んだのではない。前日、そこに残ったのだ。
大胆不敵な犯罪、異常なコレクターが犯人なのか?それとも「モナ・リザ」を熱烈に愛する者の仕業なのか?いろいろな憶測が飛び交い、世界中から注目が集まる中、犯人は捕まえられなかった。
そして約2年後、事件は急展開を迎える。「モナ・リザ」はルーブル美術館に戻ってくることになった。それもとてもいい状態で…。
一部の人にしか知られていなかった「モナ・リザ」は、盗難そして返還されたことによって、世界的に有名な作品となった。この小説はその経緯と背景、レオナルド・ダ・ヴィンチの人生を織り交ぜながら描いたノンフィクションである。
書名 : こてんちゃんがきた!
著者 : いとう みく/作 かのう かりん/絵
出版社 : 理論社
転校生のこてんちゃんは、着物姿のおかっぱ頭に烏帽子をかぶり、手には葉うちわを持って、上履きではなく一本歯下駄を履いています。さらに、その背中にはなんと羽が生えていたので、クラスのみんなは変なのと思います。
しかし、こてんちゃんはマイペース。先生の話はちっともきかず、授業中に「おなかがすいた」と言ってしまいます。その一方で、走りにくい下駄を履いているのに、かけっこで1番になったり、楽しくなると踊ったり、きれいなお母さんが授業参観に来てくれて嬉しそうだったりする様子も。そんな素直で天真爛漫なこてんちゃんと過ごすうちに、誰もこてんちゃんを変だと思わなくなりました。
かのうかりんさんが描くこてんちゃんが魅力的で愛らしく、人と違っていてもいいんだよ、と安心させてくれる一冊です。