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書名 : 芥川龍之介の桃太郎
著者 : 芥川 龍之介/文 寺門 孝之/画
出版社 : 河出書房新社
みなさんは桃太郎が鬼退治に行った理由を思い出せますか。悪い鬼がいたから、財宝を貯めこんでいたから……実は、本によってその理由はさまざま。ほかにも小さな違いはあるけれど、桃太郎がお供を連れて鬼を退治するという大筋は同じ。こうした話のわずかな空白を利用して、芥川独自の桃太郎像が生まれています。
さて、この本で桃太郎が鬼退治に行く理由は「仕事に出るのがいや」だったから。お爺さんもお婆さんも、なまける桃太郎を追い出したくて出陣の支度を手伝います。
よこしまな考えをもった桃太郎とは逆に、平和を愛する鬼たち。討伐後、桃太郎は平穏な日々を送ったでしょうか。鬼たちは変わらず平和を愛したでしょうか。
決して「めでたしめでたし」では終わらない『芥川龍之介の桃太郎』。本当の鬼とは何か考えるとき、私たち人間の在り方についても見つめなおさなければなりません。
書名 : 消えたモナ・リザ
著者 : ニコラス・デイ/作 千葉 茂樹/訳
出版社 : 小学館
1911年8月21日、フランスのルーブル美術館から「モナ・リザ」が盗まれた!犯人はその日、美術館に忍び込んだのではない。前日、そこに残ったのだ。
大胆不敵な犯罪、異常なコレクターが犯人なのか?それとも「モナ・リザ」を熱烈に愛する者の仕業なのか?いろいろな憶測が飛び交い、世界中から注目が集まる中、犯人は捕まえられなかった。
そして約2年後、事件は急展開を迎える。「モナ・リザ」はルーブル美術館に戻ってくることになった。それもとてもいい状態で…。
一部の人にしか知られていなかった「モナ・リザ」は、盗難そして返還されたことによって、世界的に有名な作品となった。この小説はその経緯と背景、レオナルド・ダ・ヴィンチの人生を織り交ぜながら描いたノンフィクションである。
書名 : こてんちゃんがきた!
著者 : いとう みく/作 かのう かりん/絵
出版社 : 理論社
転校生のこてんちゃんは、着物姿のおかっぱ頭に烏帽子をかぶり、手には葉うちわを持って、上履きではなく一本歯下駄を履いています。さらに、その背中にはなんと羽が生えていたので、クラスのみんなは変なのと思います。
しかし、こてんちゃんはマイペース。先生の話はちっともきかず、授業中に「おなかがすいた」と言ってしまいます。その一方で、走りにくい下駄を履いているのに、かけっこで1番になったり、楽しくなると踊ったり、きれいなお母さんが授業参観に来てくれて嬉しそうだったりする様子も。そんな素直で天真爛漫なこてんちゃんと過ごすうちに、誰もこてんちゃんを変だと思わなくなりました。
かのうかりんさんが描くこてんちゃんが魅力的で愛らしく、人と違っていてもいいんだよ、と安心させてくれる一冊です。
書名 : やってみた!研究イグノーベル賞
著者 : 五十嵐 杏南/著
出版社 : 東京書店
みなさんは、イグノーベル賞という賞を知っていますか?ノーベル賞ではありません、“イグ”ノーベル賞です。この賞は「人を笑わせ、その後、考えさせる」研究や実験に贈られる賞です。
例えば、ワニが鳴き声を出す仕組みを調べるためにヘリウムを吸わせた実験。ワニの声が変わったことで、ワニは人と同じ仕組みで声を出していることがわかりました。
ほかにも、バッタの脳の動きをみるために映画を見せる実験、コーヒーをこぼさずに歩く方法の研究など、受賞した実験や研究は一見おもしろおかしいものばかりです。
しかし、ただ笑えるだけではなく、様々な分野で実際に役立っている研究もたくさんあるのが、イグノーベル賞のすごいところです。ちなみに、日本人は2024年まで18年連続で受賞しているそうです。
紹介されている研究者たちのようにユニークな視点で物事を見てみると、思いがけない大発見で世界を変えることができるかもしれませんね。
書名 : みまもりねこ
著者 : 村山 早紀/作 坂口 友佳子/絵
出版社 : ポプラ社
この物語は、一匹のおばあさん猫と女の子の絆のお話です。
命の終わりが近づいてきたおばあさん猫の唯一の気がかりは、いつも寂しそうに泣いている女の子のこと。自分の命が終わる直前に、あの子のそばに居たいと星に願いました。願いが叶った猫は、死後、透明な見えない猫になります。
女の子は猫の死を知って悲しみますが、その夜、女の子の夢の中で猫が語りかけます。『ずっとそばにいますからね。みえないけれど、いっしょなの。だから、なかないで』と。
それから女の子は泣かなくなりました。いつも傍には見えない猫がいると信じていたからです。そして、女の子は成長し、大人になった彼女のもとに現れたのは…。
いつも寂しそうにしている女の子に母のように寄り添う猫。柔らかなタッチで描かれる風景の中で、ページいっぱいに描かれる夜空の星はずっと眺めていたいほど印象的です。
種族と時を超えた、大きな愛に心が温かくなる一冊です。