2019年7月の記事一覧

7月28日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ハッピーノート』
著者ちょしゃ:草野 たき 出版社しゅっぱんしゃ:福音館書店
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 主人公の聡子は、私立中学を受験するために、塾へ通う小学6年生の女の子です。
 聡子は、自分の気持ちが言えず、学校では友達の機嫌をうかがいながら過ごしています。
  そんな学校生活が嫌で、塾に通い始めます。
  塾では、ひとりでも平気って顔してる自分や好きな霧島くんに友達を紹介してもらえない自分、夏期講習で出会ったリサに振り回される自分がいました。学校や塾での友達づきあいや好きな男の子とのつきあい、両親との関係。思い通りにはいかない悲しくて、つらい人間関係に悩みます。しかし、みんなと関わることで、自分だけではなく、まわりのみんなも苦しんだり、本心を隠したりしていることに気づきます。  
 相手のことを知ることや相手に自分のことを伝えることは、勇気がいることです。 この本が、勇気を踏み出す一歩となれば良いと思います。


7月21日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『髪がつなぐ物語』
著者ちょしゃ:別司 芳子 出版社しゅっぱんしゃ:文研出版
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 「ヘアドネーション」を知っていますか? 長く伸ばした自分の髪を寄付することです。寄付された髪は丁寧に処理をされて、医療用ウィッグとして、病気や、その治療によって髪の毛を失ってしまった子どもたちのために使われます。
 31センチ以上の長さがあれば誰でも寄付することができるのです。普通は、カットしてしまえば捨てられてしまう髪。このような役立て方があるなんて、知らない人もきっと多いでしょうね。  
 この本に登場するのは、ヘアドネーションをした人、集まった髪をウィッグにしてプレゼントしている団体、ウィッグを受け取った人、そしてヘアドネーションを普及しようと頑張っている人たち。すべて実在の人々です。  
 あなたもこの本を読んで、人に伝えて、髪がつなぐ物語の一員になりませんか?

7月14日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『太古の森へ』
著者ちょしゃ:三輪裕子 出版社しゅっぱんしゃ:小峰書店
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 主人公は小学6年生の千沙(ちさ)。両親は4年生の時に離婚して母親と暮らしています。父親と離れて寂しい思いをしていた千沙は、学校でもいやな目にあいながら卒業式を迎えます。卒業式の夜、千沙は父親が待つニュージーランドに向かいます。しかし父の知り合いの子どもだという直人も一緒で……。  
 千沙はイジメに負けず学校に通い続けたり、自分の事より両親の事を心配したりする強くて優しい女の子です。そんな千沙も、楽しみにしていたニュージーランドの旅に直人が加わり、最初は怒りでいっぱいでした。しかし、直人と自分の境遇が似ていたり、自然の中で一緒に過ごしたりするうちに、気持ちに変化が表れます。直人にも旅の中で変化が表れ、2人は心を通わせながら成長していきます。  
 この物語の中にはニュージーランドの自然が沢山描写されています。世界で最も美しいトレッキングルート『ミルフォードトラック』の川や大木、そして素晴らしい眺めのマッキンノン峠や、世界で5番目に大きいサザーランドの滝。美しい自然を想像しながら読んでみるのもオススメです。


7月7日のおすすめ

おすすめの本

 書名   しょめい:『とぶ船 上・下』
 著者   ちょしゃ:ヒルダ・ルイス 出版社しゅっぱんしゃ:岩波書店
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 本の表紙に描かれているのは、ピーターと、そのきょうだいたちです。とぶ船に乗っている子どもたちの冒険は、ピーターの歯いたがきっかけで始まりました。
 ある日ピーターは、はじめてひとりでバスに乗り、町の歯医者さんへ行くことになりました。その帰り、小さな通りの小さな店で、小さな船を見つけます。ピーターは船首かざりに金色のイノシシがついている船に夢中になりました。そこで、“もっているお金ぜんぶと、もうすこし”で、その船を手に入れます。お金を使ってしまったピーターが歩いて帰るとちゅう、ふしぎなことがおこりました。小さな船が、大きくなったのです。  
 乗る人にあわせて大きくなり、行きたい場所へつれていってくれる魔法の船。ピーターたちの冒険は、ハラハラドキドキの連続です。また、冒険をとおして歴史や文化、考え方の違いを感じることができるでしょう。  
 出版から80年たちますが、色あせない物語です。