2021年4月の記事一覧

4月25日のおすすめから



書名しょめい:『アーベルチェの冒険』
著者ちょしゃ:アニー・M・G・シュミット/作 西村 由美/訳 
出版社
 しゅっぱんしゃ
:岩波書店
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 オランダに住む14歳のアーベルチェ。これから何をしたいのかわからず、すすめられる仕事も気が向きません。何もやりたがらないアーベルチェの様子に困ったお母さんは、新しくできるデパートの事務所を訪ねました。ちょうどエレベーターボーイの募集(ぼしゅう)があり、アーベルチェはその仕事につきます。
 エレベーターには「ただついているだけ」と説明された、みどり色のガラスのボタンがありました。仕事中、アーベルチェはそのボタンを押してしまいます。すると、エレベーターがデパートを飛び出してしまったのです。アーベルチェはたまたまエレベーターに乗っていた三人のお客さんと一緒に、世界を旅することになりました。
 言葉が通じない国々で、アーベルチェたちは様々な事件に巻き込まれます。その中でアーベルチェがどのように変わっていくのか、彼の行動や考え方に注目しながら読んでみてください。みなさんも広い世界を見てみたくなるかもしれません。

4月18日のおすすめから


書名しょめい:『レディオワン』
著者ちょしゃ:斉藤 倫/著 クリハラ タカシ/画 
出版社
 しゅっぱんしゃ
:光村図書出版
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 「みなさん、こんばんわん。月曜夜9時。〈レディオワン〉の時間です。」
ひょんなことから、人の言葉を話せるようになった、犬のジョン。そんな彼が、ラジオ番組のDJとなって、リスナーからのお便りを読んだり、お便りに沿った曲をかけたりします。特にフリートークは、犬の気持ちがよくわかると評判です。
 しかし、DJジョンが本物の犬だということは、ラジオディレクターの西園寺さんと番組のスタッフしか知りません。
 そんなちょっと不思議な犬、ジョンがお送りする〈レディオワン〉。今夜もまた、DJジョンが人間たちに語り掛けていく。
 はなしのテンポがよく、本当にラジオを聴いているかのような心地よさがある作品です。また、フリートークのシーンでは、日常の生活を犬の視点から語っており、はっと気づかされることもあります。
 ラジオを聴くときのように、物語に耳を傾け、じっくりと読みたい一冊です。

4月11日のおすすめから


書名しょめい:『北欧に学ぶ小さなフェミニストの本』
著者ちょしゃ:サッサ・ブーレグレーン/作 枇谷玲子/訳 
出版社
 しゅっぱんしゃ
:岩崎書店
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 日本で「女性差別撤廃条約」が批准されて、35年が過ぎました。では、差別はなくなったのでしょうか。
 男女平等の先進国、スウェーデンの10歳の女の子・エッバはある日気づきます。新聞に載っていた『世界の権力者』の写真は、おじさんばかり…どうして女の人はいないのでしょう。その年のG8   のリーダーに、女性はいませんでした。
 エッバはこの疑問について、いとこや友達と話し合いを始めました。おばあちゃんに教えてもらいながら、女性の権利についても調べていきます。そこには、エッバが知らなかった長い歴史がありました。
 選挙権を獲得し、同じ教育を受けるようになっても、女だから、女らしくという人は大勢います。そこに差別はないのでしょうか。
 フェミニズムは、男女で考えるものです。男も女もみんなが自由に、ありのままに、自分らしく生きることができる世界にするには、どうすればいいのでしょう。あなたも、エッバと一緒に考えてみませんか。

4月4日のおすすめから


書名しょめい:『図書館のトリセツ』
著者ちょしゃ:福本 友美子、江口 絵理/文 
出版社
 しゅっぱんしゃ
:講談社
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 本がたくさんある場所と聞いて思い浮かぶのは本屋さん、そしてもう一つは図書館だと思います。
 図書館にはたくさんの本があります。本棚の端から端までゆっくりと探して回るのも楽しいですが、本のならび方、ラベルや分類記号の見方、本の種類、検索用コンピューターの使い方、図書館にない本を借りるための方法などを知っておくと、自分が読みたい本と出会う確率はぐっと上がります。
 また、図書館は本を「読む」「借りる」だけでなく、本で「調べる」という大事な機能があります。利用者が知りたい情報を集めるのを、図書館の職員は喜んでお手伝いします。このお手伝いのことを「レファレンス(調査・相談)サービス」といいます。この本ではレファレンス・サービスのことも、簡単なストーリーでわかりやすく書いてあるのでおすすめです。
 みなさんも『図書館のトリセツ(「取りあつかい説明書」の略)』を読んで、図書館の本と人の力を使いこなしましょう。