2022年1月の記事一覧

児童書おすすめ(1月30日)


書名しょめい:『チョコレートのおみやげ』

著者ちょしゃ:岡田 淳/文 植田 真/絵  


出版社
 しゅっぱんしゃ
:BL出版
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 小学5年生の女の子ゆきは、ゴールデンウィークに母親の妹のみこおばさんと神戸デートに行きます。
 異人館や港をまわったあと、2人は港の公園のベンチで一休み。途中で買ったチョコレートの箱を開けます。箱の中には赤や青や緑色の紙に包まれたチョコレートが六つ入っていました。ゆきは緑、おばさんは青のチョコレートをつまみ、口に入れました。舌の上でかたまりがゆっくり溶けていきます。
「時間がとけていくみたい」
 そう言って、おばさんがふいに話してくれたのは、風船売りの男とその相棒のニワトリの話で…。
 ゆきとみこおばさんの2人が紡ぐ、優しい物語。めくりごたえのある分厚い紙とページをめくるたびに現れる、植田真さんの描く挿絵は1枚の絵画のようで物語を美しく彩っています。
 物語を紡ぐ楽しさを感じられる1冊です。

児童書おすすめ(1月23日)


書名しょめい:『消えゆくくらしのモノ事典』

著者ちょしゃ:岩崎書店編集部/編著  


出版社
 しゅっぱんしゃ
:岩崎書店
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 時代とともに、技術が発達し、私たちの周りには便利な道具が増えていきます。新しいものに目が行きがちですが、この本では、以前活躍したものの、だんだんと姿を見せなくなっていった道具に着目しています。  
 登場するものの一つが、町の中でときどき見かける黄緑色の公衆電話です。この色の電話が登場する前に、黄色や青色の公衆電話も設置されていました。
 知っている道具もあれば、目次に並ぶ名前だけでは、ピンとこないものも多いかもしれません。この本の中では、道具の始まりから、使われなくなっていった理由、かわりに広まっていった新たな道具についても触れられています。初めて目にしたものがあったら、そういった部分にも注目して、ページをめくってみてください。
 見る人によって懐かしく感じたり、新鮮に感じたりと、捉え方はさまざまです。お父さん・お母さんや、おじいちゃん・おばあちゃんのように、違う世代の人と一緒に読んでも楽しめる1冊です。

1月16日のおすすめから


書名しょめい:『きみを強くする50のことば』

著者ちょしゃ:工藤 勇一/著 佐々木 一澄/絵  


出版社
 しゅっぱんしゃ
:かんき出版
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 突然ですが、みなさんは“大人になる”ってどういうことだと思いますか?
年をとること。学校を卒業して働くこと。いろんなことを一人でできるようになること。考えれば考えるほど、大人になるってなんだかちょっと大変そう……?
 とは言っても、みなさんもいつかは必ず大人になる時がやってきます。大人になるまでの時間をどうやって過ごしていくか。悩みや壁にぶつかった時に、どうやって乗り切ればいいのか。何かに挑戦する時、はたまた勉強が嫌になった時、どうしたらいいのか。その答えに繋がるかもしれないヒントが、この本にはたくさん書かれています。
 この新聞を読んでいる今この瞬間も、少しずつ大人に近づいているみなさんが、この本を通じて何かの手助けになるようなヒントと出合えますように。