小中学生へおすすめ!
児童書のおすすめ(6月3日)
書名 : 日本のことばずかん そら
著者 : 神永 曉/監修
出版社 : 講談社
ふと空を見上げてみると空にはたくさんの表情があり、天気や季節、時間帯によって、全く違う顔を見せてくれます。
人々はその空の様子に美しい名前をつけてきました。例えば、晴れを表す言葉だけでも、つゆ晴れや夕晴れ、日本晴れなど様々な呼び名があります。この本では、そのような天気や自然を表す言葉を写真と一緒に紹介しています。
今は雨の季節。たくさんの雨の表情に出合えます。雨の名前を表す言葉はなんと400以上あると言われています。
また、雨かんむりの漢字も350以上あります。その中でも一番画数の多い字は䨻です。 雷が四つ並んだ不思議な漢字は、何と読むのか、どういう意味なのか、本の中で探してくださいね。
この時期、うんざりすることもありますが、雨がどんな風に降っているのか、どんな音がするのか、じっと観察してそれに近い雨の名前を探したり、オリジナルの名前をつけて楽しむのもいいかもしれません。
児童書のおすすめ(5月27日)
書名 : 少年のための少年法入門
著者 : 山下 敏雅、牧田 史、西野 優花 /監修
出版社 : 旬報社
テレビやネットでは、毎日犯罪のニュースが報道されています。その中では、子どもが起こした犯罪もあります。
罪をおかした子どもがどんな裁判を受け、どんな扱いを受けるのかについては、「少年法」という法律で決められていますが、名前は聞いたことがあっても、詳しい中身は知らないと思います。
この本の監修者の1人、山下弁護士は、子どもたちのための法律が、子どもたちに知らされていないのは問題だと考え、この本を作られました。
「少年犯罪は年々増加し、凶悪化している」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、実は少年犯罪は2003年以降減少し続けており、凶悪事件(殺人)についても96件(2003年)から52件(2019年)と大きく減少しています。
「犯罪は自分と違う世界で起きている」「法律は自分と関係なさそう」という考えから、「少年犯罪は年々増加し、凶悪化している」というイメージが持たれ、そこから少年法が厳罰化の方向に改正されてきているそうです。
この本を読み終えたとき、少年法についての正しい知識が得られ、皆さんが新しい社会を作る一歩になると思います。
児童書のおすすめ(5月20日)
書名 : ほんとうのリーダーのみつけかた
著者 :梨木香歩/著
出版社 :岩波書店
みなさんが思うリーダーのイメージはどんな人ですか。強そうで堂々としていて、自信満々な人。そういうどことなく強そうな雰囲気の人がリーダーのイメージだと感じる人もいるかと思います。でも、みなさんの中にもそのような雰囲気の人の意見に、流されてしまったことがある人もいるのではないでしょうか。
あなたのほんとうのリーダーは、両親、友達、先生よりもあなたのことを全て知っている。しかも、あなたの味方でいつだってあなたの立場に立って考えてくれる人がリーダーではないでしょうか。
この本の著者・梨木香歩さんが言っています。「いつか、私などの想像もつかない、伸びやかな精神を持つ次世代が現れんことを夢見つつ祈りつつ」と。
あなたの周りにリーダーとなれる人はいませんか。この本の中にリーダーとなれる人物像が書かれています。
児童書のおすすめ(5月13日)
書名 : 作ろう!フライドチキンの骨格標本
著者 : 志賀 健司/著 江田 真毅、小林 快次/監修
出版社 : 緑書房
最近の研究では「すべての鳥は恐竜の子孫」といわれています。みなさんはすでにご存じかもしれませんね。
この本では「”現生恐竜”の代表」とされるニワトリの骨を使って、なぜ鳥が恐竜の子孫だといえるのか、その理由を探ります。
骨の歴史を学び、恐竜とニワトリの類似点を見つけた後は、フライドチキンを「採集」し、骨格標本作りの始まりです。チキンを食べたら満足してしまいそうですが、ここからが本番。薬品処理をしたり、組み立てたり、根気のいる作業が続きます。
骨格標本作りは大変ですが、過去ではどんな姿だったのか、未来ではどう姿を変えていくのか、想像すると、なんだかワクワクしませんか。本を通して、連綿と続く生命の歴史を感じることができますよ。
児童書のおすすめ(5月6日)
書名 : 虫ぎらいはなおるかな?昆虫の達人に教えを乞う
著者 : 金井 真紀/文と絵
出版社 : 理論社
あなたは虫が好きですか?嫌いですか?
虫が好き・嫌いとなる分岐点、ゴキブリが「汚いもの扱い」されているのは実は不当であること、なぜ動物の病院はあるのに虫には病院がないのか、アメンボはあめ玉の匂いがするからアメンボ、日本ほど「虫とり」がポピュラーな国は珍しい…。この本では、昆虫の達人7名の教えによる虫についての実態や意外と思える一面が、ユーモラスにわかりやすく散りばめられています。
達人は「虫が嫌いなのは観察が足りないから」と言い、虫が嫌いな作者の思いも達人と出会うなかで、「知ってから好き嫌いを判断すればいいのに、知らないで嫌いになるのは不当だ」と変化していきます。カニが怖くて嫌いな私は、一つ穴の中でカニとカエルが重なりあい冬眠するほほ笑ましい姿を見つけ、嫌いレベルが少しダウン。知らず嫌いは日々のなかに多々あるけど、「嫌い」なことと上手に付き合うことができるようになれたらいいですね。