2019年8月の記事一覧

8月25日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ひみつ』
著者ちょしゃ:福田 隆浩 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 親の都合により、町立の学校から市立の学校に転校することになった岡崎明里。 夏休みのある日、下見のために訪れた学校の図書室で、図書委員の東川美恵子に突然声をかけられます。「転校してきたら、わたしと友達になってくれない?」という彼女の図々しい態度に苛立ちを覚えた明里は、早足で図書室を後にします。
  それから夏休みが明け、明里がクラスに馴染み始めたころ、東川が城跡の崖から転落し、病院で寝たきりになっていることを知らされます。はじめは事故だと思っていた明里ですが、自分が転校して来る前に行われていた、東川へのいじめに、次第に気づいていきます……。
  現役教師の福田隆浩が描く、リアルないじめの世界。生徒や教師の言動や周りの環境などのリアルな世界観、くじけそうになりつつも、諦めずに立ち向かっていく明里の姿に思わず惹き込まれてしまう1冊です。これを機に、この本を読んで、いじめに対して再度向き合ってみませんか?


9月15日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ダイブ1』
著者ちょしゃ:森絵都 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 高さ10メートルからの飛翔。時速60キロの急降下。わずか1.4秒の空中演技。速度に耐えつつ瞬時に宙返りをしたり。ばかげていると思うものの、入水に成功すれば突き抜ける快感を味わえる。  中学2年生の坂井知(とも)季(き)が在籍するダイビングクラブは、赤字経営で存続の危機にある。飛込みは新聞やテレビでも華やかな競泳の陰に隠れた状態が続いている。クラブ存続をかけて麻木夏(か)陽子(よこ)がコーチとしてやって来た。  クラブ存続の条件は、次期オリンピックに出場する選手を育てること。夏陽子は知季の素質を見抜き、難易度の高い技の習得のため 無理と思える練習を始めた。まずは、アジア各国の有力な中高生が集まる強化合宿に選ばれるようになること。  小学2年生のとき見た飛込み台は、珍種の怪獣のようで知季を圧倒し「この頭から飛びたい」と思った。飛込みに悩むとそのことを思い出す。  あなたにとって悩んだとき自分を奮い立たせるものは何だろうか。


8月18日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『クマと森のピアノ』
著者ちょしゃ:デイビッド・リッチフィールド 出版社しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 とてもすてきな表紙で、その扉を開けたくなります。森が美しく描かれていて、どのページを開いてもやさしいすてきな絵で癒されます。  
 こぐまのブラウンは森の中で見つけたピアノが弾けるようになり、やがて人間に誘われて森を出ます。街でピアニストとして成功しスターになったブラウンですが、心からの幸福を感じることができず、虚しい気持ちになります。そして、ブラウンは自分が求めるものは仲間であることに気づき森へ帰ります。しかし、そこに、かつての仲間はいませんでした……。これから先は読んでからのお楽しみです。  
 大切な人を思い合う気持ちが心に響き、やさしい温かい気持ちになる本です。俵万智さんの訳が絵によく合っていて、心地よく読むことができます。本当に大切なものについて考えることのできる大人の方へもおすすめの一冊です。



8月11日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ふしぎな木の実の料理法』
著者ちょしゃ:岡田 淳 出版社しゅっぱんしゃ:理論社
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 ある日、こそあどの森に住む男の子・スキッパーのところに、南の島に旅行に行っている博物学者のバーバさんから手紙と「ポアポアの実」が送られてきました。ところが、肝心の料理法が書かれているところが雪で濡れていて読めません。「○○さんにたずねるとわかるでしょう」とありますが、〇〇さんって誰のことなのでしょう?  
 スキッパーは、恥ずかしがり屋で人と話すのが苦手です。でも、勇気をだして森の住民に料理法を聞いて回ることにしました。はじめは、どう話せばいいかわからなくてとても暗い気持ちのスッキパーでしたが、だんだんみんなと知恵をだしあううちに、親しくなり一緒にいる時間が楽しくなってきます。さて、料理法はわかったのでしょうか?  
 このおはなしは、こそあどの森シリーズ12巻の第1巻です。「こそあどの森」という不思議な名前のこともわかりますよ。



8月4日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『きかせたがりやの魔女』
著者ちょしゃ:岡田 淳 出版社しゅっぱんしゃ:偕成社
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 たいていの小学校には、魔法使いや魔女がいるらしい?! そういわれてみれば、学校で起きるあんなことやこんなこと、みんなのまわりの不思議な出来事やいたずらは、魔法使いの仕業かもしれない……。  
 ある日ぼくの前に、いかにも魔女といった格好のおばさんが、一羽のクロツグミをつれて現れました。その人が、きかせたがりやの魔女でした。  
 学校の魔法使いや魔女は、いろいろなふしぎを起こすのが仕事です。ふしぎも起こさずぼんやりしていると、不まじめだと言われてしまいます。そして、その魔法にふさわしい名前がついているのです。そんな魔法使いや魔女のお話を、きかせたがりやの魔女が話してくれます。  
 あなたの学校の魔法使いや魔女は、どんな魔法であなたを驚かせているでしょうか。突然現れて、いたずらを仕掛けてきたら、あなたならどうしますか。