小中学生へおすすめ!

児童書のおすすめ(3月3日)

書名 しょめい : 見たい、知りたい世界の学校

著者 ちょしゃ : 二宮 皓/監修

出版社 しゅっぱんしゃ : 学事出版


 世界の子どもたちは、どんな時間割で1日を過ごすのでしょうか?この本の中では、アジアからヨーロッパ、アフリカまで、31か国の小学校の様子が紹介されています。国によって、学期が始まる時期も学ぶ科目もさまざまです。
 フィンランドでは、大きな音が苦手な子はイヤーマフをつけたり、じっとしているのが苦手な子は、椅子のかわりにバランスボールに座って体を動かしながら授業を受けたりと、多くの子どもたちが一緒に学べるよう、工夫している学校があるそうです。
 勉強に欠かせない教科書は、アメリカではとても分厚く、丈夫に作られています。なぜなら、州によって違う勉強内容を1冊に詰め込んでいるからです。教科書の写真が載っているので、どれくらい厚いのか、ページをめくって確かめてみてくださいね。
 自分が普段触れているものと違う文化があることを、小学校という場所を通して少し知ることができます。違いを知り、見える景色を広げてみてください。

児童書おすすめ(2月17日)

書名 しょめい : 水のかたち

著者 ちょしゃ : 増村 征夫/文・写真

出版社 しゅっぱんしゃ : 福音館書店


 寒い冬も終わりに近づき、少しずつ気温が上がっていくと、雪はしだいに雨に変わっていきます。雨が蒸発すると水蒸気になり、空で雲になった後は、またどこかで雨になります。かたまったり、とけたり、空気に混じったり、私たちの身近な場所でいろいろな形になる「水」について、皆さんはどれくらいご存じですか?
 この本は、自然の中で姿を変える水のかたちを、美しい写真で紹介する科学の本です。
 水は季節や天気の状況によって雨や雪、霧や露など、さまざまな景色になります。
 今日は「天使のささやきの日」です。この記念日に関係する、ダイヤモンドダストとよばれる少し珍しい現象も紹介されています。ぜひ、この本を読んで、外の景色を観察して、「水」の形を探してみてください。
 水や気象のふしぎに触れるきっかけにおすすめの一冊です。

児童書のおすすめ(2月10日)

書名 しょめい :命の境界線

著者 ちょしゃ : 今西 乃子/著 浜田 一男/写真

出版社 しゅっぱんしゃ :合同出版


 近頃、クマによる被害のニュースを耳にすることが多くなりました。クマが山から人の生活圏に現れ、農作物を荒らしたり、人や家畜を襲ったりするため、ハンターたちによって駆除されています。

 一方、あまり知られていませんが、クマに限らず、鹿も有害獣として駆除されています。

 この本では、奈良公園のシカはマスコットとしてかわいがられているのに、隣の県の滋賀県多賀町の鹿が駆除されているのはなぜか、という疑問を現地の取材を通してわかりやすく説明しています。

 また、鹿を実際に駆除するハンターの気持ちを紹介しており、ハンターが野生動物の命と向き合っていることがわかります。

 多くの人は野生動物の命を奪いたくないはずです。しかし、野生動物が増加し生態系を崩している主な原因が人間ならば、人間が崩れかけたバランスを立てなおさなければなりません。

 この機会に、人と野生動物が共に生きていくためにはどうしたらいいのかを考えてみませんか。

児童書のおすすめ(2月3日)

書名 しょめい : ピーチとチョコレート

著者 ちょしゃ : 福木 はる/著

出版社 しゅっぱんしゃ : 講談社


 ありのままの自分でいることは、案外と難しいものです。

 中学生の萌々は、太っていることがコンプレックス。自信のなさから、笑われる前に笑わせてやれと、おどけたキャラを演じています。けれど言葉と気持ちがバラバラで、本音を言えない辛さも感じていました。

 そんな萌々が「人生、変わるよ?」と気になる言葉で誘われて、習い始めたのはヒップホップのラップ教室。

 そこには学校で孤立しているクラスメイトの莉愛もいて、二人は次第に親しくなります。ミックスの莉愛は、チョコレート色の自分の肌が好きなのに、いつも隠すようにフードを目深に被っていました。

 二人がそれぞれのコンプレックスを乗り越えて、「ルッキズム(外見至上主義)の墓たてろ!」とパワフルに歌う、文化祭のラップバトルは圧巻です。

 ずっと反対側にあると思っていたポジティブとネガティブ。最後に萌々がたどり着いた答えとは?

 勇気をくれて、心に響く物語です。

児童書のおすすめ(1月27日)

書名 しょめい : 芥川龍之介の桃太郎

著者 ちょしゃ : 芥川 龍之介/文 寺門 孝之/画

出版社 しゅっぱんしゃ : 河出書房新社


 みなさんは桃太郎が鬼退治に行った理由を思い出せますか。悪い鬼がいたから、財宝を貯めこんでいたから……実は、本によってその理由はさまざま。ほかにも小さな違いはあるけれど、桃太郎がお供を連れて鬼を退治するという大筋は同じ。こうした話のわずかな空白を利用して、芥川独自の桃太郎像が生まれています。
 さて、この本で桃太郎が鬼退治に行く理由は「仕事に出るのがいや」だったから。お爺さんもお婆さんも、なまける桃太郎を追い出したくて出陣の支度を手伝います。
 よこしまな考えをもった桃太郎とは逆に、平和を愛する鬼たち。討伐後、桃太郎は平穏な日々を送ったでしょうか。鬼たちは変わらず平和を愛したでしょうか。
 決して「めでたしめでたし」では終わらない『芥川龍之介の桃太郎』。本当の鬼とは何か考えるとき、私たち人間の在り方についても見つめなおさなければなりません。