児童書のおすすめ(12月9日)

書名 しょめい : こうして、ともにいきている

著者 ちょしゃ : 多屋 光孫/作

出版社 しゅっぱんしゃ : 汐文社


 だれかと同じ場所で同じものがほしくなったとき、あなたならどうしますか。早い者勝ち?相手にゆずって自分はあきらめる?
 この本に出てくる生き物たちが導き出した答えは、わたしたち人間にとって、だいじなことを気づかせてくれます。
 たとえば、同じ川にすみ、同じえさを食べるヤマメとイワナの場合、ヤマメは水の温かいところで、イワナは冷たいところでえさをとります。争わず、ともに生きていくためのじょうずな方法がそこにはあるのです。
 ほかにも、「なるほど」と感心する方法でともに生きている自然界の生き物たちが、生命感あふれるダイナミックな色彩とタッチで描かれています。
 そして、最後に登場するのは…。
 果たして、「ともに生きるということの大切さ」を忘れた生き物の未来はどうなるのでしょう。また、最後のページで投げかけられた問いに、みなさんはどう答えますか。