児童書おすすめ(7月23日)
書名 :『こちらゆかいな窓ふき会社』
著者 :清水 達也/訳 清水 奈緒子/訳 クェンティン・ブレイク/絵
評論社
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子どもの頃、一番好きな児童文学の作家はロアルド・ダールでした。ブラックユーモアがピリリときいた奇想天外なストーリーと、クェンティン・ブレイクが描く味のある挿絵に、小学生の私は夢中になって読んでいました。どれも思い入れがあるものばかりですが、ダールの作品を初めて読む人には、この『こちらゆかいな窓ふき会社』をおすすめします。
ビリーの家の近くにあるオンボロ空き家が、ある日、<はしご不要窓ふき会社>になりました。中から顔を出したのはなんと、キリンとサルとペリカンだったのです。さて、このへんてこりんな3人(3びき)組でどうやって窓ふきをするのでしょうか…?
最後にサルが歌う別れの歌は、仲良しの動物たちと別れるビリーへ、そして物語を読んでいる私たち読者へむけて、「本を開けばまた会える」というダールからのメッセージのようにも感じられます。お話が終わってしまうさみしさを優しく包み込んでくれる、私の大好きな場面です。