児童書おすすめ(4月16日)
書名 :『ノクツドウライオウ』
著者 : 佐藤 まどか/著
あすなろ書房
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ノクツドウライオウ。何を意味することばでしょう? 答えは表紙に描かれた看板を見て解決です。
ノ靴
堂来往
右から読めば、そう、靴ノ往来堂。
横書きの文字を右から書くのは変に思うかもしれませんが、日本では1950年頃まで右から書くことは何もおかしいことではありませんでした。新聞の見出しも右から書かれた時期があります。調べてみると1952年に公用文は左から書くように通達され、それから現在のように左から書く体裁が定着したそうですよ。
さて、往来堂ですが、右から書かれた看板ということはずいぶん昔から営業しているのかしら。そうです、往来堂は100年続く老舗の靴屋。主人公の夏希は中学生で、代々続くこの店を継ぐか悩むようになります。別の夢があるけれど本来継ぐ予定だった兄が突然出て行ってしまったからです。
往来堂で起こる心温まる魔法のような出来事に、果たして夏希はどうなっていくのでしょう?おたのしみに。