6月7日のおすすめ


書名しょめい:『明日をさがす旅』
著者ちょしゃ:アラン・グラッツ/作 さくま ゆみこ/訳 出版社しゅっぱんしゃ:福音館書店
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 自分が生まれ育った国、故郷(ふるさと)からどこか遠くに逃げなければいけない。そんなことになったら、あなたはなにを思うでしょうか。 
 この物語はそれぞれの事情で故郷を追われ、難民とよばれる存在になった3人の少年少女が登場します。
 1939年、ナチスによるユダヤ人への迫害から逃れるため、キューバに向かおうとしたヨーゼフ。1994年、キューバでの苦しい生活と抑圧から逃れるため、アメリカをめざしたイサベル。そして、2015年、シリアでの爆撃により自宅を失い、危険から逃れるため、ドイツをめざしたマフムード。
 3人の道のりはどれもつらく厳しいものです。そんな3人の運命が時を超えて交差するとき、あかされる真実とは…。 
 このお話は物語です。しかし、私たちの世界には確かにヨーゼフやイサベル、マフムードのような思いをしている人たちが大勢いるのです。その事実を知ることが、彼らに寄り添う心を持つ第一歩になるかもしれません。