12月1日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ユキとヨンホ』
著者ちょしゃ:中川なをみ 出版社しゅっぱんしゃ:新日本出版社
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 時は秀吉が朝鮮に出兵した時代、有田焼の始まりの頃のお話です。  
 明の商人の娘として博多に生まれたユキは、父譲りの商才と、美しいものを見る目を持っていました。父が明に帰り、母と二人で伊万里に移り住み、有田で朝鮮の陶工たちと出会います。  
 戦争で、無理やり日本に連れてこられた朝鮮の人たち。しかし、有田の土地に根付き、土地の人や明の陶工と力を合わせ、のちに世界的に評価されることになる、有田焼を作り上げていきます。そこには、長い年月に何度も工夫を重ねる苦労がありました。  
 ヨンホは、朝鮮から連れてこられた農民でした。得意の語学でユキや陶工たちを支え、ユキと心を通わせていきます。  
 私たちにとって身近な有田焼。今の美しい磁器になるまでの歴史と、それに関わったユキとヨンホの成長の物語です。この本を読んでみると、もっと有田焼や郷土の歴史に興味がわいて、いろいろ調べたくなるかもしれませんね。