児童書おすすめ(8月21日)
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人々が考えることをやめてしまった世界。主人公の「ぼく」には名前がありません。この世界では、名前のかわりに番号があたえられるのです。学校では、質問が禁止されています。絵をかくことも、歌うこともなくなりました。「戦え」とノートに書く「キホン」学習や、棒を持って運動場を移動する「オウヨウ」、図書室の本を焼却炉にもっていく「ジッセン」。「ゼンタイ・モクヒョウ」に向かって「ジュウゾク」することが 何よりも重要だと説明する「シドウイン」。この学校生活、みなさんはどう感じるでしょうか。家族の団らんも禁止されています。「ゼンタイ・モクヒョウ」のために、町の図書館や本屋さん、映画館はなくなってしまいました。すべて工場になっているので、外にもにぎわいはありません。
人間の豊かな心をなくし、豊かな自然をこわす必要がある「ゼンタイ・モクヒョウ」とは何なのか。「ぼく」といっしょに想像して、考えてみてください。