児童書のおすすめ本(8月11日)

書名 しょめい : この本をかくして

著者 ちょしゃ : マーガレット・ワイルド/文 フレヤ・ブラックウッド/絵 アーサー・ビナード/訳

出版社 しゅっぱんしゃ :岩崎書店


 ピーターの街の図書館は、戦争で爆弾を落とされ、焼けてしまいました。人々は思わず立ちどまり、爆風で舞い散るページのかけらに手を伸ばします。図書館にあった全ての本は失われ、無事だったのはピーターのお父さんが借りていた一冊の本だけでした。
 たった一冊残った赤い表紙の本。お父さんはその本を、金よりも銀よりも宝石よりも大切な宝物だと言いました。本には、家族や国の大切な記憶や歴史が刻まれていました。
 その後ピーターたちは街を追われ、行くあてもなくさまようことになります。
 やがて、お父さんは力尽き、重い本はピーターの手に託されます。ピーターと赤い本は、どんな運命をたどるのでしょうか。
 これは遠い国の図書館のお話ですが、世界のどこでも起こり得ることです。
 だからこそ、あなたの近くにある図書館の、歴史や文化を伝える本の棚を、そっとのぞいてみてほしいのです。金や宝石よりも、ずっと大切な宝物がそこにあるかもしれません。