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小中学生へおすすめ!

児童書のおすすめ(8月5日)

書名 しょめい : 小中学生のための初めて学ぶ著作権

著者 ちょしゃ : 岡本 薫/〔著〕

出版社 しゅっぱんしゃ : 朝日学生新聞社


 著作権とは何でしょう。

 よく耳にしますが、実際には、理解していると自信を持って断言できる人は少ないのではないでしょうか。
著作権とは、「自分で作ったものを勝手に使われない権利」と言うことができます。

 この本では、著作権の対象となるものや、誰が著作権を持つのかなど、著作権について身近な例も交えてわかりやすく説明されています。また、著作物の作成・利用時に気をつけるべきことや、著作物を無断で使われないための予防方法なども解説されています。

 現代では、インターネットや電子機器が広まり、誰でも物を「作る人」と「使う人」になることができます。そのため、著作権に関する理解を深めることが重要です。ぜひ、自分自身が「著作権を持つとしたら、他者の著作物を利用するとしたら」という見方で読んでみてください。

児童書のおすすめ(7月29日)

書名 しょめい : 6days遭難者たち

著者 ちょしゃ : 安田 夏菜/著

出版社 しゅっぱんしゃ : 講談社


 「冒険とは、死を覚悟して、そして生きて帰ることである」。

 元登山部の美玖、近所に住む亜里沙、そのクラスメイトの由真。薄いつながりの同級生3人は一緒に低山登山にでかけることに。ロープウェイを利用したお手軽日帰り登山のはずでしたが、山頂到着後ほんの少しの油断から誤った道に入り込み、山をさまようことになります。3人が登山に挑戦した理由は様々。その背景をからめながら美玖、亜里沙、由真それぞれの視点でその時の状況が描写されます。

 判断ミスが命の危険に直結する登山。ひとつひとつは小さなことなのに、山での遭難はこうして起こるのかとぐっと引き込まれ思わず一気読みしてしまう作品です。冒頭の一文は冒険家植村直己氏が残した言葉で中表紙をめくった1ページ目に書かれています。この言葉の重みを感じ、そしてこの言葉が物語にどんな関わり方をするのかに注目しながら、ぜひ読み進めてください。

 巻末の「遭難防止五か条」も必読です。

児童書のおすすめ(7月22日)

書名 しょめい : ラッキーボトル号の冒険

著者 ちょしゃ : クリス・ウォーメル/作、柳井 薫/訳

出版社 しゅっぱんしゃ : 徳間書店


 両親に叱られて家を飛び出したジャックが家出先に選んだのは船。ところが運悪く嵐が船を襲い、ジャックは絶海の孤島に打ち上げられてしまいます。
 無人島に見えたその島には、長い間ひとりぼっちで本を読んで過ごしていた男ロビンソンと、巨大なカメが住んでいました。
 家へ帰りたいと願うジャックに、ロビンソンは手紙を書くことを提案します。ジャックは文字を習っては、手紙をビンに入れて海に流し、助けを待ちわびます。
 そんなある日、島に埋められた骸骨の手に握られていた謎の紙きれが、海賊の宝のありかを示していることに気がつきます。
 嵐に始まるジャックの海の大冒険。果たしてジャックは宝を探し出し、無事に家へ帰りつくことができるでしょうか。海賊、魔女、しゃれこうべ、宝の地図に謎の呪文まで。奇想天外な物語の展開に、ページをめくる手が止まらない一冊です。

児童書のおすすめ(7月15日)

書名 しょめい : ぼくはいったいどこにいるんだ

著者 ちょしゃ : ヨシタケ シンスケ/作

出版社 しゅっぱんしゃ : ブロンズ新社


 おつかいを頼まれた「ぼく」は、おかあさんが描いた地図がさっぱりわからなくて迷ってしまいました。しかし、みーちゃんのママは目的地をわかるようにと地図にいろいろと描き足してくれて、無事におつかいをすることができました。「ちずがあれば、いまじぶんがどこにいるのかがわかる」「なにかを絵にしてわかりやすくしたものがちずだとしたら…」「じぶんのためだけのちずを、じぶんでつくってもいいよね」と「ぼく」は言います。

 自分の部屋の地図やクラスの中での人間関係の地図、今の自分の気持ちの地図。また、未来の地図など発想を膨らませてみると、いろいろな面白い地図を作って観察し、楽しむことができます。物事の仕組みや関係性と問題点、あるいは自分の好奇心など、目に見えない事がらを見えるように(可視化)することで、今や未来が見えてくるし、理解や解決しやすくなったりもします。もうすぐ夏休み、みなさんもオリジナル地図を作ってみませんか。

児童書のおすすめ(7月8日)

書名 しょめい : 草のふえをならしたら

著者 ちょしゃ : 林原 玉枝/作 竹上 妙/画

出版社 しゅっぱんしゃ : 福音館書店


 物語に登場するのは一風変わった植物の笛です。はじめに出てくるのはねぎの笛。まこちゃんがねぎの青いところをちぎって、ストロー状にして息を吹き込むと、“ブイッブイブイッブブブウ”と音が鳴りました。その不思議な音色に誘われてやってきたのはうすいピンク色のぶた。ぶたはまこちゃんの料理のお手伝いをしたいというのですが…。
 その他にもさくらの花びらやささの葉・どんぐりなど、ユニークな笛が登場します。笛が奏でる音色が結ぶ、こどもたちと動物たちとの楽しい交流を描いたおはなしです。
 物語の中にはたくさんの植物が出てきます。笛の吹き方も書かれているので、本を読みながら実際に音を鳴らして楽しむこともできます。みなさんの周りにもたくさんの植物がありますね。その植物を笛にして音を鳴らしてみましょう。何か不思議な出来事が起こるかもしれませんよ。

児童書のおすすめ(7月1日)

書名 しょめい : 西遊記

著者 ちょしゃ : [呉 承恩/作] 武田 雅哉/訳 トミイ マサコ/絵

出版社 しゅっぱんしゃ : 小学館


 世界中でさまざまな作品にリメークされている『西遊記』。三蔵法師とともに孫悟空・猪八戒・沙悟浄が仏教の経典を求めて天竺へ向かい、そして帰ってくるという“行きて帰りし物語”です。

 『西遊記』は、中国の宋(10~13世紀)の時代に、もとになった旅行記『大唐西域記(だいとうさいいきき)』を「講談」「お芝居」などの形に発展させ、親しまれていました。

 観客の前で語るわけですから、とにかく盛り上がり重視!どんどん話を大げさに、面白おかしく脚色していきます。『西遊記』に登場するのが自分勝手でハチャメチャな人ばかりなのも、面白さを追求した結果なのかもしれませんね。

 『西遊記』の中で私が好きなのは、不思議な霊力を持つ「人参果」を盗み食いしたお話。師匠の三蔵にバレそうになって、悟空は八戒と仲間割れ、挙句の果てには人参果の木を根こそぎ倒してしまいます。さてこの先、いかなることにあいなりますやら…。続きはぜひ、本を読んでお楽しみください。

児童書のおすすめ(6月24日)

書名 しょめい : 働く現場をみてみよう!わたしたちが寝ている時間の仕事

著者 ちょしゃ : パーソルキャリア株式会社“はたらく”を考えるワークショップ推進チーム/監修

出版社 しゅっぱんしゃ : 保育社


 世の中には、私たちが寝ている時間帯にお仕事をしている人がいます。実際にその現場を見ることができる機会はなかなかないのではないでしょうか。
 急に具合が悪くなったときに診てくださる医師や看護師のように、24時間体制で働く人たちがいます。私たちがお昼の間に楽しく利用するテーマパークは、点検や修理を行う整備士、安全で清潔な環境を保つ清掃員など、たくさんの方の支えがあって成り立っています。表には見えづらい支えがあるからこそ、日頃から安心してスムーズにサービスを利用できるのです。
 仕事をしていると、やりがいやうれしいことだけでなく、大変だと感じることもあります。
インタビューのページでは、その仕事の魅力や向いている人など、本音をのぞくことができます。
 はっきりとした夢を持っている人も、まだ将来のことはイメージできていない人も、まずは、私たちの前に広がるたくさんの選択肢について知ってみませんか?

児童書のおすすめ(6月17日)

書名 しょめい : AIにはない「思考力」の身につけ方

著者 ちょしゃ : 今井 むつみ/著

出版社 しゅっぱんしゃ : 筑摩書房


 「いちごのしょうゆをちょうだい」3歳くらいの子どもが言いました。これはどんな意味でしょうか?
 この子は「しょうゆ」の存在を知っています。「しょうゆ」は「たべものにかけておいしくするもの」という認識です。「いちごをおいしくするものが欲しい」けれど、その名前を知らない。だから考え、「しょうゆ」という言葉を使って、いちごにかける「コンデンスミルク」を自分なりに表現したのです。このことこそが「ことばの力」と「思考力」で、問題を解決することだと著者は語っています。
 私たちは変化の激しい時代に生きています。今ある職業が数十年先にはなくなっている可能性もあるのです。そんな時代を生き抜くために何を身につければいいのか、AIにはなく人間だけにあるものは何なのか、ことばの学びはなぜ大切なのか。認知科学、認知心理学を研究している著者が、自身の著書『親子で育てることば力と思考力』を10代向けに書き直し、やさしく解説しています。

児童書のおすすめ(6月10日)

書名 しょめい :まいどばかばかしいお笑いを!

著者 ちょしゃ : 赤羽 じゅんこ/作 フジタ ヒロミ/絵

出版社 しゅっぱんしゃ : 講談社


 小学生の天音は、おしゃべりが好きで、家でも学校でもよくしゃべる女の子。

 おしゃべりが好きなら落語でも習ってみたら?と、お母さんの知り合いの女性落語家悠々亭若葉さんを紹介してもらいます。

 天音は近所の老人ホームで、2か月後に落語の『転失気(てんしき)』を披露することになり、若葉さんに稽古をつけてもらいながら、覚えたことをただ一方的にしゃべるのではなく、相手に伝わるようにしゃべらなければならないことを学び、本番当日を迎えます。

 天音の落語は、果たして成功するのでしょうか?最後の「落ち」にも注目です!

 巻末には、落語のはじまりや、江戸落語と上方落語の違い、落語の登場人物のくらしなど、ひとくちメモもついています。  物語を楽しみながら、日本文化を学ぶことができる本です。

児童書のおすすめ(6月3日)

書名 しょめい : 日本のことばずかん そら

著者 ちょしゃ : 神永 曉/監修

出版社 しゅっぱんしゃ : 講談社


 ふと空を見上げてみると空にはたくさんの表情があり、天気や季節、時間帯によって、全く違う顔を見せてくれます。

 人々はその空の様子に美しい名前をつけてきました。例えば、晴れを表す言葉だけでも、つゆ晴れや夕晴れ、日本晴れなど様々な呼び名があります。この本では、そのような天気や自然を表す言葉を写真と一緒に紹介しています。

 今は雨の季節。たくさんの雨の表情に出合えます。雨の名前を表す言葉はなんと400以上あると言われています。

 また、雨かんむりの漢字も350以上あります。その中でも一番画数の多い字は䨻です。 雷が四つ並んだ不思議な漢字は、何と読むのか、どういう意味なのか、本の中で探してくださいね。

 この時期、うんざりすることもありますが、雨がどんな風に降っているのか、どんな音がするのか、じっと観察してそれに近い雨の名前を探したり、オリジナルの名前をつけて楽しむのもいいかもしれません。