2025年7月の記事一覧

児童書のおすすめ(7月1日)

書名 しょめい : 西遊記

著者 ちょしゃ : [呉 承恩/作] 武田 雅哉/訳 トミイ マサコ/絵

出版社 しゅっぱんしゃ : 小学館


 世界中でさまざまな作品にリメークされている『西遊記』。三蔵法師(さんぞうほうし)とともに孫悟空(そんごくう)・猪八戒(ちょはっかい)・沙悟浄(さごじょうじょう)が仏教の経典(きょうてん)を求めて天竺(てんじく)へ向かい、そして帰ってくるという“行きて帰りし物語”です。

 『西遊記』は、中国の宋(そう)(10~13世紀)の時代に、もとになった旅行記『大唐(だいとう)西域記(さいいきき)』を「講談(こうだん)」「お芝居」などの形に発展させ、親しまれていました。

 観客の前で語るわけですから、とにかく盛り上がり重視!どんどん話を大げさに、面白おかしく脚色していきます。『西遊記』に登場するのが自分勝手でハチャメチャな人ばかりなのも、面白さを追求した結果なのかもしれませんね。

 『西遊記』の中で私が好きなのは、不思議な霊力を持つ「人参果(にんじんか)」を盗み食いしたお話。師匠の三蔵にバレそうになって、悟空は八戒と仲間割れ、挙句の果てには人参果の木を根こそぎ倒してしまいます。さてこの先、いかなることにあいなりますやら…。続きはぜひ、本を読んでお楽しみください。