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「点字」を知っていますか。視覚に障がいのある人が指で触れて読み取る「文字」です。炊飯器のボタンやビールの缶の上にポツポツ、点字は身近にあります。
「日本点字図書館」は本間一夫さんにより、太平洋戦争が始まる前の年に設立されました。今では全国に点字図書館があり、点字図書や録音図書を貸し出しています。佐賀市内にもあります。
本間さんは5歳のとき病気で視力を失います。点字を知る前は、物語を聞くことが楽しみでした。学生時代から点字図書館の設立を夢みて、点字の本を買い集めました。図書館ができてからは、点訳ボランティアを育成して本を作っています。ボランティアは全国に広がりました。
障がいがあっても読書をしたいと思っている人は大勢います。寝たきりや文字を読むのが困難な人に、文字と音で読書ができる「マルチメディアデイジー」が県立図書館にあります。
誰もが読書を楽しめるようにと思っています。
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空を飛んでみたいと思ったことはありませんか。
今回紹介するのは、女性だけが飛ぶ力を受け継いできた一族の物語です。
ジョージア・ハンセンはまもなく16歳。ハンセン家の女性たちが代々そうであったように、ジョージアも生まれたときから、自分が飛べることを感覚で知っていました。空を飛ぶのは刺激的でとても楽しいことですが、厳しい掟を守らなければ「飛び手」と認められません。厳格な祖母の支配する家で、母と叔母二人と静かに暮らしてきたジョージアは、成長するにつれて掟に縛られる窮屈さを感じるようになっています。
初めてのソロ飛行の儀式を間近に控えたある日、ずっと昔に家を出たきりだった一番上の伯母が帰ってきます。掟破りのために家を追放された伯母の突然の帰還に、家族はとまどい反発します。伯母の目的は何なのでしょうか。
上空の冷たい風を受け、鳥の群れを避けながら力強く自由に飛び回る飛び手たち。ぜひジョージアになったつもりで夜空の飛行を楽しんでください。
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春になるとさくらが咲きはじめます。日本でいちばん植えられているのは「ソメイヨシノ」というさくらです。
この本では、「ソメイヨシノ」が春から次の春までの一年間を通してどのように変化していくのか、イラストを用いてわかりやすく解説しています。また、さくらの花びらや実とたねのつくり、葉っぱのひみつなどナルホドと思えるような知識がたくさんです。
さくらの花をよく見てみると、花びらのかさなり方が少しずつ違っていて、地面に落ちるときの落ち方にも違いがあります。葉っぱにはほかの木にはないめずらしいものがふたつあり、そのうちのひとつ「みつせん」は葉のじくにある小さなつぶで、みつをためてアリをよび、葉を弱らせるアブラムシやハダニをたいじしてもらうものです。
今まで何気なくながめていたさくらにはこんなひみつがあったのかと気づかせてくれる一冊です。
さくらの季節、この「さくら研究ノート」を片手にお花見を楽しんでみませんか。
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春夏秋冬、あなたの好きなことはなんですか?絵本作家でもある村上康成さんは、昔から絵を描くことやさかなつりが大好き!
チョコレートがとけるくらい暑い夏の日や、吐く息が真っ白になり雪がしんしんと降った冬の日も、さかなつりへ。さあ、出発です。
この本の魅力の一つは、自然の中でたっぷりと深呼吸しているような、ゆっくりと時間の流れを楽しんでいるような、独特の間です。本をめくると、さかなだけでなく、おいしそうなおにぎり、話しかけてきそうな動植物、そしてさかなつりに夢中な人間の姿など、村上康成さんの絵と言葉の世界が広がっています。
さかなつりが好きな人もそうでない人も、なにか自分の好きなこと、気になっていることを考えながら読んでもらいたい一冊です。
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みなさんが普段食べている豚肉はどうやって食卓にあがるのでしょう。私はこの本を読むまで深く考えたことがありませんでした。
鹿児島のある学園では生まれた豚を育て、食べるまで見届けています。夜、母豚の出産が始まりました。生まれたのはつぶらな瞳のかわいい子豚たち。丸まって眠る豚、いたずらをする豚、みんな個性豊かです。
生まれて10か月が経つと、私たちが食べる「肉」にするため、豚は「と場」に連れていかれます。その一方で学園では母豚が新たな子豚を産んでいました。
日本では毎日約6万頭の豚が肉になっていると言います。豚肉を食べる時、その豚のことや関わっている人達を思いうかべることはあるでしょうか。
普段は忘れがちな「命」と「食」について書かれた1冊です。
食卓での「いただきます」と「ごちそうさま」の意味、もう一度考えてみませんか。