小中学生へおすすめ!
児童書のおすすめ(9月23日)
書名 : あなたの言葉を
著者 : 辻村 深月/著
出版社 :毎日新聞出版
「あのときなんと言えば正解だったのだろう」「いつの間にか自分の本音や、選びたかった選択が自分でもわからなくなってしまった」
そんな気持ちになったことがあるあなたにぜひ出会ってほしい本です。作者の辻村深月さんは、まるですぐ隣にいるかのように、あなたに優しく、そして、まっすぐに語りかけてくれます。「『自分の言葉』は、無理にのみこむ必要もなければ、同じように口に出すことを強制されるものでもありません。」「″空気″の中に自分の気持ちを埋もれさせたり、『思うこと』にブレーキをかけたりしないで…。」と。
「あなたの言葉」がいつか胸からあふれて、あなたの味方になってくれますようにという、温かい願いがちりばめられたこの一冊。「ぜひ読んで!」と大人が強くすすめると、辻村さんの思いと少し離れてしまいそうなので、「出会ってほしいな」「目をとめて手に取ってくれるといいな」という気持ちで、そっと紹介します。
児童書のおすすめ(9月9日)
書名 : 捨てないパン屋の挑戦
著者 : 井出 留美/著
出版社 : あかね書房
日本では、1年間に400万トン以上の食品が廃棄されています。これは私たち一人ひとりが、おにぎりを毎日1個捨てていることになる量です。環境のことを考えても、食品ロスは大きな社会問題です。
パン屋に生まれた田村さんは、どうして捨てないパン屋になったのでしょうか。子どもの頃はパンが嫌いだった田村さん。しかし、実家のパン屋を継いでからは、フランスまでパンの修業に行くほどになりました。そして、まき窯で天然酵母を使ったパンのみを作るようになり、売れ残ったパンを捨てることがなくなったのです。材料や販売方法など試行錯誤の末に、やっと捨てないパン屋になることができました。それはとても長い道のりでしたが、必要な選択でした。
パン屋だけではなく飲食店や販売店、家庭からも日々食品が廃棄されています。これは、私たちみんなが向き合っていかなければならない問題です。食品ロスについて、考えるきっかけにしてほしい本です。
児童書のおすすめ(9月2日)
書名 : 子どもにウケる将棋超入門
著者 : 創元社編集部/編
出版社 : 創元社
皆さんは将棋にどんなイメージを持っていますか?多分、多くの人が難しそうだと思っているのではないでしょうか。
ですが、この本を読んだら、そのイメージも一気に無くなります。将棋を全く知らなくても、丁寧な解説付きなのですぐに将棋を楽しめます。
将棋は、全部で40枚の駒から成り立つゲ―ムです。そのうち、玉将と王将、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩兵と呼ばれる8種類の駒に分けられます。盤に並べた駒を2人で交互に動かし、相手の王さまの駒を取ると勝ち、取られたら負けです。
この本では、将棋の打ち方や対局の仕方、プロの棋士等について詳しく書かれています。練習ができる棋譜も付いていますので、何回でも楽しむことができます。
最初は、家族や友達と始めてみるとより面白いと思います。ぜひ、挑戦してみてください。
児童書のおすすめ(8月26日)
書名 : 料理は子どもの遊びです
著者 : ミシェル・オリヴェ/文と絵、猫沢 エミ/訳
出版社 : 河出書房新社
色鉛筆で描いたようなカラフルな絵が散りばめられたこの本は、フランスで60年以上読み継がれている料理本です。
フランス料理は難しいというイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、この本を読めばタイトルのとおり、「子どもの遊び」のように、簡単で楽しくおいしいフランス料理を作ることができます。
レシピだけでなくフランスと日本の食材や道具のちがいなどの豆知識が書いてあるところも見どころです。本格的なフランス料理のルセット(作り方)がたくさんの絵でやさしく説明されているので、料理をしない人でもまるで絵本のように楽しむことができます。
ページをめくるたびに色とりどりの食べ物を見ていると、あなたもきっと料理をしたくなってきますよ。
児童書のおすすめ(8月19日)
書名 : 恐竜がくれた夏休み
著者 : はやみね かおる/作 武本 糸会/絵
出版社 : 講談社
もし、タイムスリップしてきた恐竜とひと夏を過ごすとしたら、みなさんはどんな日々を送りますか?
主人公の美亜は、夏休みに同じ夢を連続で見るようになります。それは、夜の学校のプールで恐竜が泳ぐ夢。なぜそんな夢を見るのか、その理由を探るため、友人3人と夜の学校に現れるという恐竜のうわさについて調べます。
そのうわさの正体は、なんと現代にタイムスリップしてきた本物の恐竜、ロロだったのです。はじめは戸惑う美亜たちでしたが、元の時代に帰りたがるロロのために、手がかりをともに探すことになります。その中で、地球の未来について知り、美亜たちはとある作戦を立てます。
ロロと関わる中で生じる、美亜たちの関係性の変化や成長も物語の見所です。
なぜロロは現代にやって来たのか、美亜たちが立てた作戦とは、現代にタイムスリップしてきたロロと、小学生グループのひと夏の物語です。