小中学生へおすすめ!

4月12日のおすすめ



書名しょめい:『言葉(ことば)はなぜ生(う)まれたのか』
著者ちょしゃ:岡ノ谷 一夫/文 石森 愛彦/絵 出版社しゅっぱんしゃ:文藝春秋
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 なぜ、人間だけが「ことば」を使うのだろう。作者はこのことを研究しています。飼っていた犬が子犬の頃「かわいいね」と言うと、毎回小声で「フフフーン」とまねするので、話せるようになるかもと思ったことがあります。
 人間のことばと動物の鳴き声に共通する特徴(とくちょう)が、4つあります。   
 1.発声学習(声のまね)ができるのがオウムやイルカです。       
 2.デグー(ネズミ)の鳴き声には「意味(単語)」があります。     
 3.ジュウシマツの短い歌を組み合わせた歌作りは、文法と同じです。   
 4.集団の上下関係で鳴き方を変えるのがハダカデバネズミです。丁寧(ていねい)な 話し方は人と同じです。
 「ことば」のヒントは赤ん坊の泣き方にありそうです。生まれたばかりのときは単調です。1カ月を過ぎる頃には「ミルク」「おしめ」と泣き方を変えて親に知らせます。さらに発声学習をして「ことば」を持ったと作者は考えました。
 研究は「なぜ」と観察した気付きの積(つ)み重ねです。日常のなかに「なぜ」はあります。            

4月5日のおすすめ


書名しょめい:『みらいおにぎり』
著者ちょしゃ:桧山 タミ 出版社しゅっぱんしゃ:文藝春秋
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 大正時代の最後の年に生まれた桧山タミ先生は、93歳。昔ながらの暮らしの知恵や家庭料理を、長年にわたって伝えてきました。「歳をとるのが楽しい」と毎日元気に暮らしています。
 昨年の春、「料理を作る仕事のことを知りたいです。学校にお話に来てください」という小学生からの手紙がきっかけで、母校で授業をすることになりました。「自分の未来は、料理と同じ。わからないことを少しずつ知りながら、自分らしい味を見つけていけばいい」好奇心でいっぱいの子どもたちに、たくさんのお話をされました。そして、30分という短い授業では語りきれなかった先生は、このお話の続きを書くことにしました。
 料理を仕事にするまでのこと、幸せや豊かさとは何かなど、人として大切にしていきたい言葉があふれています。
 「おいしくなあれ」は魔法のことば。心のこもった料理をいただいた時には、「ありがとう」と感謝の気持ちを言えますようにと、タミ先生は願っています。            

3月29日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ぼくたちは卵のなかにいた』
著者ちょしゃ:石井睦美 出版社しゅっぱんしゃ:小学館
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 11歳のリョウは、卵の中の楽園のような世界で穏やかに暮らしていました。卵の世界には特別なきまりがあります。この世界に生まれた者は13歳の誕生日までに、この世界を出るか、とどまるか、決断しなければならないのです。家族や友達とのことも考えながら、リョウが悩んで選択した先には過酷な運命が待っていました。果ての見えない平原を歩き続けたり、自分の気持ちを隠して他人の息子として暮らしたりする中で、リョウは自分自身と向き合うことになります。
  みなさんもこの先、自分自身で決断することが増えるでしょう。時にはつらかったり苦しかったりするかもしれません。そんな経験の積み重ねが自分というものをつくっていくと思えたら、難しい決断も勇気を持ってできるのではないでしょうか。ぜひ読んでみてください。そして、大人になっていくみなさんが決断することを迷ったときには、このお話を思い出してみてください。           

3月22日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『イースターのたまごの木』
著者ちょしゃ:キャサリン・ミルハウス 出版社しゅっぱんしゃ:徳間書店
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 「イースター」は、キリスト教で春の訪れを祝うおまつりのことです。イースターの日にはうさぎが卵を運んできて庭に隠して行くと言われています。子どもたちは、その卵を探したり、卵に絵を描いて飾ったりして楽しく過ごします。  
 1950年にアメリカで出版されたこの本は、永く読み継がれています。伝統的なイースターの習慣がほのぼのとした文章で描かれ、挿絵も温かみのある色使いで、当時の建物や庭の様子がよくわかります。おはなしの途中にある挿絵は、読み進める手助けをしてくれます。最後まで読むと1冊読めたという達成感を味わうことができます。絵本から幼年童話へと読み進んでいる人におすすめです。
 また、日本にもいろいろなおまつりがあるので、そのことについて書かれた本も読んでみてください。                    

3月15日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『万人の父になる』
著者ちょしゃ:横山充男 出版社しゅっぱんしゃ:学研プラス
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 「こころざし」ってどんなものでしょうか。

 人が心の中で、何をしようかと考える中身のことをいいます。こころざしがないと、何がしたいか決まらないし、それを作り上げるには時間がかかります。  
 この物語の主人公はこころざしを持ち、まわり道をしながらもやり遂げた人物です。ただ、その道を志すまでにものすごく時間を要しました。最初は学校の先生になるのですが、悩んだ末、医者になります。そして今のように、福祉という考え方がない明治から昭和にかけて身よりのない子どもと一緒に生活する施設をつくりました。  
 もともと体が丈夫ではなく、病気がちだったようですが、晩年は少しずつ体と心が強くなっていきました。人生は一度きりというように、人間らしく悩みながらも後悔しないように歩んでいきたいと感じられる物語となっています。


3月8日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『なりたて中学生 初級編』
著者ちょしゃ:ひこ・田中 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 学校の区分け「校区」、それは子どもにとって国境と同じくらい大きな壁で、隣の校区はもはや外国のような異文化の世界です。 ほんのちょっと離れたところに引っ越しただけなのに校区が変わり、小学校の仲間とは別々の中学校へ通うことになってしまった男の子の葛藤と成長の物語。
 すぐ誰かに頼りたいと思ってしまうヘタレのテツオは、まわりに知っている友達がゼロという絶望的な状況で入学式を迎えます。 新しい担任、クラスメイト、部活、スマートフォン問題、すべてが未知の環境の中で、自分の立ち位置をさがして奮闘する普通の男子の心の声が溢れています。
 小学校から中学校へ、新生活のドキドキ感をテツオと一緒に味わってください。 大阪弁でのやり取りが面白く、憂うつな気持ちをちょっとだけ軽くしてくれます。
 中級編、上級編とテツオの成長は続きます。こちらも続けて読んでみてください。

3月1日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『カイト』
著者ちょしゃ:マイケル・モーパーゴ 出版社しゅっぱんしゃ:あかね書房
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 「いいかい、チビすけ、にいちゃんはカイトを飛ばすたんびにいま空にあがっているのは自分だって思うんだ。」
  ここはパレスチナのヨルダン川西岸地区。 紛争地帯で隣のイスラエルとは土地を巡り争っているため、フェンスや壁で隔てられています。映画を撮るために訪れた主人公は、ある少年に出会います。戦争で大切な家族を亡くし心に深い傷を負った少年は、話すことができません。けれど敵対している壁の向こう側にも平和を望む同じ人々がいることを知っています。少年は祈りを込めサラーム(平和)と書いたカイトを壁の向こうに飛ばします。
  少年の思いは壁の向こう側に届くのでしょうか。未だ続く激しい紛争の中、主人公は平和への一歩の奇跡に遭遇します。いつか壁がなくなり皆が幸せに生活できる日が訪れてほしい、そう願わずにいられない一冊です。

2月23日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『紳士とオバケ氏』
著者ちょしゃ:たかどのほうこ 出版社しゅっぱんしゃ:フレーベル館
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 マジノ・マジヒコ氏は、だれかとはしゃいだり、うわさ話に耳を貸したりすることのない、時計のように規則正しい生活を送るとてもまじめな紳士でした。ところが、あることをきっかけに彼の雰囲気は変わっていったのです。
 それは、彼の暮らす古い家に昔から住み着いていた彼にそっくりのオバケと出会ったからです。オバケ氏と手紙交換や深夜に映画鑑賞、チェスをしたりと夜更かし癖の付いたマジヒコ氏。代わりにオバケ氏が会社へ行くこともあります。別人のように明るく幸せそうなマジヒコ氏を見た会社の同僚たちも親しみを感じるようになりました。通勤のため満員電車に乗ったり、すこし世間の仲間入りをしたオバケ氏と世間へ出ることがすこし減ったマジヒコ氏です。ふたりが交流を持つことで社会や人とのコミュニケーションが増え楽しい日常生活を送っていることが伝わってきます。
 ひととのふれあいや支えあうことの大切さを教えてくれる1冊です。

2月16日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『こども菜根譚(さいこんたん)』
著者ちょしゃ:齋藤孝 出版社しゅっぱんしゃ:日本図書センター
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 『菜根譚』は400年ほど前の中国の本です。今でも役に立つ知恵がつまっていて、会社の社長、政治家、小説家、スポーツ選手などたくさんの人が読んでいる本です。
 「菜根」とは野菜の根っこのこと。じっくりかみしめれば本当の味がわかる。日常で起きる出来事をじっくり理解しようとすると本当の事がわかるということです。
 ピンチの切り抜け方、人とのつき合い方などヒントになる24のことばを「自分を強くする」「人に好かれる」「困難を払いのける」「人生を後悔しない」の4つに分けて紹介しています。
 どんなことが紹介されているかというと“不満だらけの毎日にも、実は幸せが隠れているよ”があります。風が心地いい、友達と楽しく話をした、ペットの表情が面白い。毎日ちょっと気持ちいい、少し楽しいはいっぱいあることに気づかせてくれます。『菜根譚』はそんなヒントのつまった本です。

2月9日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『グランパと僕らの宝探し』
著者ちょしゃ:大矢 純子 出版社しゅっぱんしゃ:朝日学生新聞社
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 「『自分がされてイヤなこと』を三つ探してくること」。これは、人間関係に悩む主人公のジュンヤに与えられたミッションです。
 父親の仕事の都合で、オーストラリアで暮らしているジュンヤ。これまで住んでいた町とは別の場所に引っ越し、新しい学校に通うこととなります。 滑り出しは順調、と思いきや、仲が深まるはずだったバースデーパーティーをきっかけに、クラスメイトとの関係がギクシャクし始めます。落ち込むジュンヤの支えとなったのは、転校生のジェイソンと、ジェイソンの祖父であるグランパでした。 ミッションと向き合う中で、ジュンヤは、これまで自分がとった行動を振り返ります。
 一人ひとり考え方や捉え方が違うからこそ、 言葉にして伝えることは大切なのかもしれません。
 「受け入れることは真っ向勝負すること」。悩むジュンヤの心には、グランパの言葉が深く刺さります。発した言葉が棘となっていないか?読みながら、考えさせられる1冊です。

2月2日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ゆびぬき小路の秘密』
著者ちょしゃ:小風 さち 出版社しゅっぱんしゃ:福音館書店
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 サウスウッドの町に引っ越してきたバートラム。出掛けた先で古い路地を見つけます。塀には“ゆびぬき小路”の文字。小路に入ると、古着屋、古道具屋、仕立屋がありました。バートラムはここで不思議な体験をすることになります。
 きっかけは古着屋でコートを買ってもらったこと。そのコートには、ひとつだけ変わったボタンがついていました。糸を通す穴が五つあり、ボタンを留めている糸が星形になっているのです。仕立屋ロザムンドが作ったというコートは、バートラムをまじないにかかったような気持ちにさせました。
 最初は何が起こっているのか理解できなかったバートラムですが、古い言い伝えをヒントに、“ゆびぬき小路”の秘密に近づいていきます。 “ゆびぬき小路”にかかわる人々の人生と、町の歴史を知ったバートラム。人々の歩んできた人生を尊重するようになる、彼の心情の変化に注目して読んでください。


1月26日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『えのないえほん』
著者ちょしゃ:斉藤 倫 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 あるところに、みにくいとおそれられ、いつもひとりぼっちのけものがいました。みにくい自分にたべられてかわいそうだと、川の魚にもなみだをながす心やさしいけものでしたが、いつしかひとめをさけ、自分のすがたを見ないようにしていきるようになりました。  
 そんなある日、けものは目が見えない女の子と出会います。女の子には、けもののみにくいすがたは見えません。けがふさふさの犬、大きなひづめのロバ、ふかふかのほしくさのにおい。手でふれかんじたまま、「わたしのみたことない、いろんないいものににている」と、けものにかたりかけます。こうして、ふたりはすこしずつ心をかよわせていきますが……。  
 目で見えるものだけでなく、心で感じることの大切さにあらためて気付かされます。ひらがなで書かれた言葉のひとつひとつが繊細で、とても美しい絵本です。


1月19日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『日曜日の王国』
著者ちょしゃ:日向 理恵子 出版社しゅっぱんしゃ:PHP研究所
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 日曜日と聞くと、何を思い浮かべますか。前もって予定を入れて外に出かけることを考える人もいれば、何も入れず家で体を休めるという人もいると思います。学校に行けなくなってしまった繭(まゆ)は、家で一週間を過ごして今日が何曜日なのか考えることがなくなっていました。繭がカーテンから、外を見てみると電柱に不思議な矢印が書かれています。その矢印が気になりおそるおそる外に出てみると、日曜日だけ開かれるスケッチギャラリー「日曜日舎」にたどり着きました。  
 そのギャラリーに参加して好きだった絵画をまた始めることで、どうして悩みから抜け出せないのかということや、少しずつ家族との関係を見つめ直すきっかけになっていきます。  
 自分の行きたい道は何だろうと必死に考えるひたむきさに心が打たれる一冊です。


1月12日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『変化球男子』
著者ちょしゃ:M.G.ヘネシー 出版社しゅっぱんしゃ:鈴木出版
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 主人公シェーンは野球部のエースピッチャー。イラストも得意で長編漫画を描く趣味をもち、充実した日々を過ごしています。
 しかし彼には解決したいことがありました。それは自分の身体と心の性とを一致させること。彼は女性の身体をもち、心は男性のトランスジェンダーだからです。以前通っていた学校で撮影された1枚の写真が、彼の環境を大きく変え始めます。真実がわかった時、親やクラスメイト、友人たちはどんな反応をみせるのでしょうか。さまざまなエピソードを通し、当事者が普段どんなことに悩み困っているのかが、ほんのわずかですが見えてきます。もしかしたら自分が気づいていないだけで、同じ様に苦しんでいる人が身近にいるのかもしれないと考えさせられる本です。
 ラストでシェーンがどのような一歩を踏み出すのか、最後まで彼の気持ちに寄り添い、読んでみてください。


12月29日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『茶畑のジャヤ』
著者ちょしゃ:中川なをみ 出版社しゅっぱんしゃ:鈴木出版
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 皆さんは外国に行ったことはありますか? 主人公・周(しゅう)は学校の成績はよいけれど、運動が苦手な小学生です。そのためクラスの男の子から仲間はずれにされてしまいます。
 そんなとき、祖父の仕事の関係で冬休みに祖父と二人でスリランカ(インドの南に位置する島国)に行くことになりました。スリランカの生活は周にいろいろなことを教えてくれます。  
 茶畑で少女ジャヤと出会い、スリランカの民族対立について学び、深く考え、自分自身の出来事と重ねていきます。「人が人を見くだすって、どこでもいっしょだね」とジャヤとの会話の中で思い、祖父たちの会話で「モノは、一面を見てわかったつもりになってはいけないのだ。いろんな角度からそのモノを想像していったら、モノのほんとうの姿に近づけるということだろう。だから、想像することがだいじなのだ。』と知ります。  
 周といっしょにスリランカの自然、人々の習慣、民族の歴史に触れて、今の自分をもう一度見つめてみませんか。


12月22日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『クリスマスとよばれた男の子』
著者ちょしゃ:マット・ヘイグ 出版社しゅっぱんしゃ:西村書店
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 父親と二人だけで住んでいる11歳のニコラスはとてもやさしい男の子。貧乏だけど幸せに暮らしていました。ある日父親は莫大な懸賞金に目がくらんでエルフ(妖精)を探す旅に出ます。残されたニコラスも叔母さんのひどい意地悪に耐えきれず父親の後を追って旅立ちます。そこでニコラスの経験する冒険。どんなに悲しいことがあっても決して希望は忘れない。希望を持ち続けていれば不可能なことなんてない。  
 このお話はサンタクロースの子供時代のお話です。なぜニコラスがサンタクロースと呼ばれることになったのか? なぜサンタクロースはクリスマスにプレゼントを贈るのか?その謎が解りますよ。「不可能というのは本当は可能なことなんだよ」それを信じて願ったニコラスの思いが。


12月15日のお知らせ

おすすめの本

書名しょめい:『あなただけのちいさないえ』
著者ちょしゃ:ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ 出版社しゅっぱんしゃ:童話館出版
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 「ひとはだれでも、そのひとだけのちいさないえをもつひつようがあります」  
 ここで作者のいう「いえ」は、皆さんが家族といっしょに暮らしている「家」とは、少し意味が違います。あなたが本当にひとりになりたいと思ったときに駆け込めるひみつの場所、あなたが許さない限り、何人たりとも――たとえ家族であっても――侵すことはできないプライベートスペースのことをいいます。大きな傘の下や、やぶの後ろのくぼみ、毛布の下や大きな箱の中、こうしたちょっとした場所にあなただけの「ちいさないえ」を作ることができるのです。  
 友だちや家族と楽しく過ごしていても、ふとした瞬間に集団から離れてひとりになりたいときがあります。そんなときにあなただけのちいさないえがあれば、どんなにか癒しになるでしょう。また、自分と同じように誰かがちいさないえにいるときは、そっとしておく優しさとマナーを身につけてほしいと思います。

12月8日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『世界で一番美しいかくれんぼ』
著者ちょしゃ:アンナ・レヴィン 出版社しゅっぱんしゃ:小学館
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 タイトルに心惹かれ、表紙の草かと思ってしまうカマキリの姿に見入ってしまいます。 この本は、敵から身を隠すために、あるいは相手をとらえるために、その姿や動きを周囲に似せる「擬態」の技を身につけた生き物の姿をとらえた写真集です。世界中のさまざまな場所で擬態の瞬間をとらえた本書は、森・雪原・砂漠・草原・海の五つの章で構成され、エメラルド色のカメレオン、雪に溶け込む真っ白なオコジョ、砂漠で生きる大きな耳のかわいらしいキツネ、海に咲くサンゴの花に潜むカニ等、「地球とともに生きる美しさの世界」が広がっています。 色彩的にもとても美しく、辛抱強くその瞬間を待つカメラマンの緊張が伝わり、ページをめくるたぴにため息が出ます。 写真のどこに生き物が潜んでいるのかを見つけながら読み進めるととても楽しく、文にはルビがふってあり、自然や生き物に興味を持つ人なら、子どもから大人まで楽しめること間違いなしの一冊です。

12月1日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ユキとヨンホ』
著者ちょしゃ:中川なをみ 出版社しゅっぱんしゃ:新日本出版社
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 時は秀吉が朝鮮に出兵した時代、有田焼の始まりの頃のお話です。  
 明の商人の娘として博多に生まれたユキは、父譲りの商才と、美しいものを見る目を持っていました。父が明に帰り、母と二人で伊万里に移り住み、有田で朝鮮の陶工たちと出会います。  
 戦争で、無理やり日本に連れてこられた朝鮮の人たち。しかし、有田の土地に根付き、土地の人や明の陶工と力を合わせ、のちに世界的に評価されることになる、有田焼を作り上げていきます。そこには、長い年月に何度も工夫を重ねる苦労がありました。  
 ヨンホは、朝鮮から連れてこられた農民でした。得意の語学でユキや陶工たちを支え、ユキと心を通わせていきます。  
 私たちにとって身近な有田焼。今の美しい磁器になるまでの歴史と、それに関わったユキとヨンホの成長の物語です。この本を読んでみると、もっと有田焼や郷土の歴史に興味がわいて、いろいろ調べたくなるかもしれませんね。

11月24日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『21世紀版少年少女日本文学館2 坊っちゃん』
著者ちょしゃ:夏目 漱石 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 さまざまな人たちに影響を与え続ける文豪・夏目漱石。その代表作の一つ『坊っちゃん 』を紹介します。
  子どもの頃から無鉄砲で、一本気な江戸っ子「坊っちゃん」。両親からの愛情は薄く、お兄さんとも仲はよくありませんでした。そんな中、坊っちゃんをたいへん可愛がりお世話をしてくれる人がいました。お手伝いの「清」です。清は、坊っちゃんがどんな時も愛情を注ぎ、坊っちゃんのいいところをほめる人でした。坊っちゃんが大人になっていく中で、清は大切な存在となります。その後、坊っちゃんは数学の教師として四国の中学校に勤めます。そこでいろいろな人たちとの人間ドラマが展開され、坊っちゃんはその度に奮闘することになります。
  この本は、ふりがなやイラスト、説明などが加えられていて、わかりやすく工夫してあるので、すらすらと読み進めていくことができると思います。漱石のユーモアとリズムある物語を一度読んでみませんか。

11月17日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『都会のアリス』
著者ちょしゃ:石井 睦美 出版社しゅっぱんしゃ:岩崎書店
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 中学2年生の小林佐知子は、自分のことを「アリス」と呼ぶことにしました。
 アリスのママは、商社勤めで海外出張が多く、パパは役者で、ほとんど家にいます。親友の美樹ちゃんとは、幼稚園のころから仲が良く、登校やお昼ごはんの時も一緒です。毎日が幸せなアリスですが、次第に自分と他の人の家の違いが気になり始めます。
 そんなある日、アリスが進路調査で悩んでいると、出張中のママから家出するというメールが届きます。突然の出来事にアリスは動揺してしまいます。そんな時、ママの親友の春子おばさんが家にやってきて……。
  所々で出てくる『不思議の国のアリス』のセリフや言葉遊び、植田真さんが描く、やさしいタッチの挿絵。そして、佐知子はどうして自分のことを「アリス」と呼ぶようになったのか。思春期の女の子の心情を描く1冊。ぜひ一度、手にとって読んでみてください。

11月10日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『銀杏堂』
著者ちょしゃ:橘 春香 出版社しゅっぱんしゃ:偕成社
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 レンちゃんは、「銀杏堂」という気になるお店を見つけました。「ぎんなんどう」と読むそのお店。レンちゃんはある日、勇気を出してお店の中に入ってみることに。
 その日がきっかけとなり、レンちゃんと小さなおばあさん・高田さんは友だちになります。不思議な雰囲気をまとった「銀杏堂」は骨董屋さんだったのです。レンちゃんは銀杏堂に毎日のように通うようになりました。並んでいる品物について質問すると、高田さんは一つひとつお話をしてくれるのです。
  いなずまのかけら、クモの巣のネックレス……。ガラクタのように見えるものたちでも、それぞれに思い出が詰まった大切なものだと気付かされます。また、骨董品を売ることに思い悩んでいた高田さんには、レンちゃんの純粋で真っ直ぐな言葉が心に届いたのです。
  皆さんにとって必要なもの、大切なものは何でしょうか? この本を手に取ったあなたも、レンちゃんの言葉にハッとさせられるかもしれません。

11月3日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『若冲』
著者ちょしゃ:黒田 志保子 出版社しゅっぱんしゃ:国土社
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 享保13年、将軍・徳川吉宗の希望で、中国からゾウがやってきました。長崎を出発したゾウは、京都へ立ち寄ることになります。
  興味がわくと自分の目で見たくてたまらなくなってしまう忠兵衛。ゾウという聞きなれない言葉を耳にして、さっそく見物に行きます。奇妙でゆかいな姿をした生き物を目にした忠兵衛は、体のふるえが止まりません。自分の感情をおさえられず、何かに気持ちをぶつけたくなって、夢中で地面にその姿を描きました。
  絵を描くことが大好きな忠兵衛ですが、生まれたときから店を継ぐことが決まっています。父の言いつけで、苦手な書道を習うことになりました。教えてくれる大典は忠兵衛と三つ違い、11歳のお坊さんです。この大典と、気持ちが沈んでいるときにお茶をふるまってくれた佐賀生まれの売茶翁(ばいさおう)との出会いは、忠兵衛にとってとても大切なものになります。
  忠兵衛がゾウと出会い、周囲の人に支えられながら絵師・若冲になるまでの物語。

10月27日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『お任せ!数学屋さん』
著者ちょしゃ:向井 湘吾 出版社しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 『将来の夢は数学で世界を救うこと』。転校初日にいきなりそんなあいさつをした神之内   宙 (じんのうちそら)。数字や公式を見るのも嫌なくらい数学が苦手な遥はその発言が全く理解できません。そんなあいさつをしたためクラスメイトから距離をおかれ孤立してしまいますが、宙はいたってマイペース。ある日『どんな悩みでも数学の力で必ず解決します!』という幟(のぼり)を掲げた謎の店、数学屋を開店させます。あまりにも不可解な行動にますます周りから距離を置かれてしまいますが、本人は全く気にしません。遥はそういう宙のことが気になりだして、ふとしたことから数学屋を手伝うことになりますが、数学が苦手な遥に果たして手伝いができるのでしょうか?
  生活の中に数学が役立つということを遥と一緒に発見して、数学の楽しさを味わってください。パズルのような謎が解けた時の爽快感は格別ですよ。


10月20日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『気がつけば動物学者三代』
著者ちょしゃ:今泉忠明 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 子どもだけでなく大人にも人気の『ざんねんないきもの事典』。シリーズを通して監修されている著者は、お父さん、お兄さん、息子さん、ともに動物学者という動物一家の一員です。
  お父さんが持ち帰ってくるコウモリやヘビと一緒に生活し、床にはウンチがゴロゴロ転がっている家の中。休みの日に山に連れていってもらえば、野ネズミを罠でつかまえて、はく製にすることを習うなど、普通の家庭では経験できないユニークな環境の中で育ちました。
 「アリンコが何か運んでいるときに、10分立ち止まって見ていると、新しい発見がある」など、自分でも簡単にできて、面白いエピソードがたくさん書かれています。  
 著者は、動物とのふれあいのなかで、命の大切さ、思いやりや優しさを育みながら成長し、今では、動物の生態を研究する仕事をされています。 動物が好きだけれど、どうしたらその仕事につくことができるのか知りたいと思っている皆さんに、おすすめしたい本です。

10月13日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『チギータ!』
著者ちょしゃ:蒔田 浩平 出版社しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 クラスで何かを決めるときによく行われるのが「多数決」です。一見とても公平なように思えますが、あなたはどう思いますか?
  クラスでレクリエーションを決めると、いつも運動神経が良く、ケンカも強い男子が推すサッカーや野球ばかり。このことが心に引っかかっていた主人公寛仁(ひろひと)。自分がやりたいと思っている卓球を実現させるため、親友のマッスーやクラスの女子とともに作戦を考えます。どうすれば彼と仲間たちは、レク決めに新しい風を入れられるのでしょうか。
 「できない理由を探して、少数の意見を、小さな声をつぶすのはやめてください!」。クラスの女子、松林の言葉には、はっとさせられます。多数決は絶対に正しくて、少数の意見は切り捨てていいのか。本当に公平な決め方を登場人物たちと一緒に考えてみませんか?『チギータ!』という不思議なタイトルの意味も、最後まで読むとわかりますよ。

10月6日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『たのしい川べ』
著者ちょしゃ:ケネス・グレーアム 出版社しゅっぱんしゃ:岩波書店
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 長い間地下の家で1人で暮らしていたもぐらは、久しぶりに見た川辺の美しさに心を奪われます。そこに暮らしている川ネズミがもぐらをピクニックに誘ったことがきっかけで、2匹は一緒に暮らし始めます。川ネズミは内気なもぐらをやさしく見守り世話をやいてくれました。
  川辺には、しっかり者のアナグマや、わがままで自由奔放なヒキガエルなど個性豊かな友達もやってきます。そんな友達とおしゃべりをしたり、食事をしたりする時間は、もぐらにとって幸せな時間でした。川辺が春から夏、秋から冬へと移り変わる様子が木々や草花で細やかに描かれているところもこの本の魅力です。
 物語の後半は、ヒキガエルが巻き起こした事件と、それを心配する仲間たちとのハラハラドキドキの展開が待っています。人の意見など聞く耳を持たないヒキガエル。事態は悪くなるばかりです。
 100年以上も前に書かれた物語ですが、古さを感じません。みなさんもヒキガエルがどうなったか気になるでしょう。

9月29日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『泣いたあかおに』
著者ちょしゃ:浜田廣介 出版社しゅっぱんしゃ:金の星社
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 「ココロノヤサシイオニノウチデス。ドナタデモオイデクダサイ・・・」そんな赤おにの立て札に人間たちはびっくり。やさしい、いじらしい赤おにの気持ちがあふれんばかりのお話の始まりです。
  赤おには、人間の友だちが欲しくてたまりません。でも、人間はおにが怖くてたまりません。そんな赤おにのために、友だちの青おには人間の前で赤おにをやっつける芝居をして見せます。自分が自ら悪ものになって、退治した赤おにと人間が仲良くなれるようにしてあげるのです。そして、やっと人間と友だちになれた赤おにのために、悪役の青おには何も言わずにどこかへ去っていきます。このままでいると、僕たちのことが人間たちにばれてしまうかもしれないと。  
 「ドコマデモ キミノトモダチ アオオニ」と、戸に残された張り紙を読んで、赤おにはただ、ただ、泣くしかありませんでした。 青おにの、この切ない友情と優しさのこもった貼り紙を、あなたは涙を流さずに最後まで読むことができますか。


9月22日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『しずかな日々』
著者ちょしゃ:椰月美智子 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 小学五年生の枝田光輝(えだみつき)は、始業式の日、同級生の押野(おしの)から野球に誘われます。お母さんと二人で暮らしている内気な光輝は、クラスの人気者で陽気な押野がなぜ誘ってくれたのか分かりません。でも、光輝にとって押野との出会いは、とても大切な出来事になります。  
 これをきっかけに、草野球の仲間やクラスメイトとも親しくなってきた光輝でしたが、お母さんの仕事の都合で引っ越すことになります。しかし、転校したくない光輝は、おじいさんの家から学校に通うことを選びます。
  穏やかな日常の中で、寡黙なおじいさんが大切なことを短い言葉で光輝に伝え、おおらかに見守る様子は印象的です。安心できる居場所や気持ちを受け止めてくれる人との出会いが心の支えとなり、様々な葛藤や経験を通して成長していく少年の姿が丁寧に描かれています。
  かけがえのない日々を生きていくために、あらためて日常を見つめ直したいと思える一冊です。



9月15日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ダイブ 』
著者ちょしゃ:森絵都 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 高さ10メートルからの飛翔。時速60キロの急降下。わずか1.4秒の空中演技。速度に耐えつつ瞬時に宙返りをしたり。ばかげていると思うものの、入水に成功すれば突き抜ける快感を味わえる。  
 中学2年生の坂井知季( とも き)が在籍するダイビングクラブは、赤字経営で存続の危機にある。飛込みは新聞やテレビでも華やかな競泳の陰に隠れた状態が続いている。クラブ存続をかけて麻木夏陽子(かよこ)がコーチとしてやって来た。  
 クラブ存続の条件は、次期オリンピックに出場する選手を育てること。夏陽子は知季の素質を見抜き、難易度の高い技の習得のため 無理と思える練習を始めた。まずは、アジア各国の有力な中高生が集まる強化合宿に選ばれるようになること。  
 小学2年生のとき見た飛込み台は、珍種の怪獣のようで知季を圧倒し「この頭から飛びたい」と思った。飛込みに悩むとそのことを思い出す。  
 あなたにとって悩んだとき自分を奮い立たせるものは何だろうか。



9月8日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『エイレーネーの瞳』
著者ちょしゃ:小前 亮 出版社しゅっぱんしゃ:理論社
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 舞台は17世紀のイスタンブール。シンドバッドの名を継ぐセルマの弟子、マレクは素直でしっかり者の少年です。マイペースな師匠のセルマの代わりに長旅のための資金を市場で稼ぎ、旅立つことになります。  
 物語を読み進めていくと、不思議なことが連続したり、巨大な怪物に襲われたりすることもしばしばあります。しかし、いろいろな道具や手段を使ってセルマや他の仲間とともに困難を乗り越えます。例えば、空とぶじゅうたん。遠くに行くときは体を運んでくれて、夜の間は包まれて眠ります。どんな心地がするのでしょうか?想像して読むと楽しさが倍増すること間違いありません。
  地下迷宮の探検や暗号の解読など、一緒にわくわくする冒険をしませんか?


9月1日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『なんでも未来ずかん』
著者ちょしゃ:川崎タカオ・田川秀樹・ハマダミノル/絵 川口友万/監修 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 宇宙エレベーターで宇宙空間まで遠足に行ったり、災害のときには人間の力を何倍にも強化するパワードスーツが活躍したり……。この本には、未来はきっとこうなるという予想がいくつも描かれています。
  昭和のころ、絵本や雑誌には「21世紀は透明なチューブの中を空飛ぶ車が通っている」なんて描かれていました。もっと昔、江戸時代には「未来では長いちょんまげとダボダボの着物が流行する」と予想されていました。もちろんどちらも大はずれで、この「なんでも未来ずかん」の予想もどれだけ当たるかは分かりません。
  けれど、この本の作者は未来の技術や発明を正確に当てたいのではないと思うのです。作者は「未来にはこれだけワクワクする事があるのだから、みんな楽しみにしていてほしい」と言いたいのです。今よりもずっと進化した世界で自分がどんなふうに暮らして、どんなふうに活躍しているか。自分自身の将来についても想像がふくらむことでしょう。


8月25日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ひみつ』
著者ちょしゃ:福田 隆浩 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 親の都合により、町立の学校から市立の学校に転校することになった岡崎明里。 夏休みのある日、下見のために訪れた学校の図書室で、図書委員の東川美恵子に突然声をかけられます。「転校してきたら、わたしと友達になってくれない?」という彼女の図々しい態度に苛立ちを覚えた明里は、早足で図書室を後にします。
  それから夏休みが明け、明里がクラスに馴染み始めたころ、東川が城跡の崖から転落し、病院で寝たきりになっていることを知らされます。はじめは事故だと思っていた明里ですが、自分が転校して来る前に行われていた、東川へのいじめに、次第に気づいていきます……。
  現役教師の福田隆浩が描く、リアルないじめの世界。生徒や教師の言動や周りの環境などのリアルな世界観、くじけそうになりつつも、諦めずに立ち向かっていく明里の姿に思わず惹き込まれてしまう1冊です。これを機に、この本を読んで、いじめに対して再度向き合ってみませんか?


9月15日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ダイブ1』
著者ちょしゃ:森絵都 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 高さ10メートルからの飛翔。時速60キロの急降下。わずか1.4秒の空中演技。速度に耐えつつ瞬時に宙返りをしたり。ばかげていると思うものの、入水に成功すれば突き抜ける快感を味わえる。  中学2年生の坂井知(とも)季(き)が在籍するダイビングクラブは、赤字経営で存続の危機にある。飛込みは新聞やテレビでも華やかな競泳の陰に隠れた状態が続いている。クラブ存続をかけて麻木夏(か)陽子(よこ)がコーチとしてやって来た。  クラブ存続の条件は、次期オリンピックに出場する選手を育てること。夏陽子は知季の素質を見抜き、難易度の高い技の習得のため 無理と思える練習を始めた。まずは、アジア各国の有力な中高生が集まる強化合宿に選ばれるようになること。  小学2年生のとき見た飛込み台は、珍種の怪獣のようで知季を圧倒し「この頭から飛びたい」と思った。飛込みに悩むとそのことを思い出す。  あなたにとって悩んだとき自分を奮い立たせるものは何だろうか。


8月18日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『クマと森のピアノ』
著者ちょしゃ:デイビッド・リッチフィールド 出版社しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 とてもすてきな表紙で、その扉を開けたくなります。森が美しく描かれていて、どのページを開いてもやさしいすてきな絵で癒されます。  
 こぐまのブラウンは森の中で見つけたピアノが弾けるようになり、やがて人間に誘われて森を出ます。街でピアニストとして成功しスターになったブラウンですが、心からの幸福を感じることができず、虚しい気持ちになります。そして、ブラウンは自分が求めるものは仲間であることに気づき森へ帰ります。しかし、そこに、かつての仲間はいませんでした……。これから先は読んでからのお楽しみです。  
 大切な人を思い合う気持ちが心に響き、やさしい温かい気持ちになる本です。俵万智さんの訳が絵によく合っていて、心地よく読むことができます。本当に大切なものについて考えることのできる大人の方へもおすすめの一冊です。



8月11日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ふしぎな木の実の料理法』
著者ちょしゃ:岡田 淳 出版社しゅっぱんしゃ:理論社
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 ある日、こそあどの森に住む男の子・スキッパーのところに、南の島に旅行に行っている博物学者のバーバさんから手紙と「ポアポアの実」が送られてきました。ところが、肝心の料理法が書かれているところが雪で濡れていて読めません。「○○さんにたずねるとわかるでしょう」とありますが、〇〇さんって誰のことなのでしょう?  
 スキッパーは、恥ずかしがり屋で人と話すのが苦手です。でも、勇気をだして森の住民に料理法を聞いて回ることにしました。はじめは、どう話せばいいかわからなくてとても暗い気持ちのスッキパーでしたが、だんだんみんなと知恵をだしあううちに、親しくなり一緒にいる時間が楽しくなってきます。さて、料理法はわかったのでしょうか?  
 このおはなしは、こそあどの森シリーズ12巻の第1巻です。「こそあどの森」という不思議な名前のこともわかりますよ。



8月4日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『きかせたがりやの魔女』
著者ちょしゃ:岡田 淳 出版社しゅっぱんしゃ:偕成社
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 たいていの小学校には、魔法使いや魔女がいるらしい?! そういわれてみれば、学校で起きるあんなことやこんなこと、みんなのまわりの不思議な出来事やいたずらは、魔法使いの仕業かもしれない……。  
 ある日ぼくの前に、いかにも魔女といった格好のおばさんが、一羽のクロツグミをつれて現れました。その人が、きかせたがりやの魔女でした。  
 学校の魔法使いや魔女は、いろいろなふしぎを起こすのが仕事です。ふしぎも起こさずぼんやりしていると、不まじめだと言われてしまいます。そして、その魔法にふさわしい名前がついているのです。そんな魔法使いや魔女のお話を、きかせたがりやの魔女が話してくれます。  
 あなたの学校の魔法使いや魔女は、どんな魔法であなたを驚かせているでしょうか。突然現れて、いたずらを仕掛けてきたら、あなたならどうしますか。



7月28日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『ハッピーノート』
著者ちょしゃ:草野 たき 出版社しゅっぱんしゃ:福音館書店
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 主人公の聡子は、私立中学を受験するために、塾へ通う小学6年生の女の子です。
 聡子は、自分の気持ちが言えず、学校では友達の機嫌をうかがいながら過ごしています。
  そんな学校生活が嫌で、塾に通い始めます。
  塾では、ひとりでも平気って顔してる自分や好きな霧島くんに友達を紹介してもらえない自分、夏期講習で出会ったリサに振り回される自分がいました。学校や塾での友達づきあいや好きな男の子とのつきあい、両親との関係。思い通りにはいかない悲しくて、つらい人間関係に悩みます。しかし、みんなと関わることで、自分だけではなく、まわりのみんなも苦しんだり、本心を隠したりしていることに気づきます。  
 相手のことを知ることや相手に自分のことを伝えることは、勇気がいることです。 この本が、勇気を踏み出す一歩となれば良いと思います。


7月21日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『髪がつなぐ物語』
著者ちょしゃ:別司 芳子 出版社しゅっぱんしゃ:文研出版
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 「ヘアドネーション」を知っていますか? 長く伸ばした自分の髪を寄付することです。寄付された髪は丁寧に処理をされて、医療用ウィッグとして、病気や、その治療によって髪の毛を失ってしまった子どもたちのために使われます。
 31センチ以上の長さがあれば誰でも寄付することができるのです。普通は、カットしてしまえば捨てられてしまう髪。このような役立て方があるなんて、知らない人もきっと多いでしょうね。  
 この本に登場するのは、ヘアドネーションをした人、集まった髪をウィッグにしてプレゼントしている団体、ウィッグを受け取った人、そしてヘアドネーションを普及しようと頑張っている人たち。すべて実在の人々です。  
 あなたもこの本を読んで、人に伝えて、髪がつなぐ物語の一員になりませんか?

7月14日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『太古の森へ』
著者ちょしゃ:三輪裕子 出版社しゅっぱんしゃ:小峰書店
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 主人公は小学6年生の千沙(ちさ)。両親は4年生の時に離婚して母親と暮らしています。父親と離れて寂しい思いをしていた千沙は、学校でもいやな目にあいながら卒業式を迎えます。卒業式の夜、千沙は父親が待つニュージーランドに向かいます。しかし父の知り合いの子どもだという直人も一緒で……。  
 千沙はイジメに負けず学校に通い続けたり、自分の事より両親の事を心配したりする強くて優しい女の子です。そんな千沙も、楽しみにしていたニュージーランドの旅に直人が加わり、最初は怒りでいっぱいでした。しかし、直人と自分の境遇が似ていたり、自然の中で一緒に過ごしたりするうちに、気持ちに変化が表れます。直人にも旅の中で変化が表れ、2人は心を通わせながら成長していきます。  
 この物語の中にはニュージーランドの自然が沢山描写されています。世界で最も美しいトレッキングルート『ミルフォードトラック』の川や大木、そして素晴らしい眺めのマッキンノン峠や、世界で5番目に大きいサザーランドの滝。美しい自然を想像しながら読んでみるのもオススメです。


7月7日のおすすめ

おすすめの本

 書名   しょめい:『とぶ船 上・下』
 著者   ちょしゃ:ヒルダ・ルイス 出版社しゅっぱんしゃ:岩波書店
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 本の表紙に描かれているのは、ピーターと、そのきょうだいたちです。とぶ船に乗っている子どもたちの冒険は、ピーターの歯いたがきっかけで始まりました。
 ある日ピーターは、はじめてひとりでバスに乗り、町の歯医者さんへ行くことになりました。その帰り、小さな通りの小さな店で、小さな船を見つけます。ピーターは船首かざりに金色のイノシシがついている船に夢中になりました。そこで、“もっているお金ぜんぶと、もうすこし”で、その船を手に入れます。お金を使ってしまったピーターが歩いて帰るとちゅう、ふしぎなことがおこりました。小さな船が、大きくなったのです。  
 乗る人にあわせて大きくなり、行きたい場所へつれていってくれる魔法の船。ピーターたちの冒険は、ハラハラドキドキの連続です。また、冒険をとおして歴史や文化、考え方の違いを感じることができるでしょう。  
 出版から80年たちますが、色あせない物語です。

6月30日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『落語ねこ』
著者ちょしゃ:赤羽じゅんこ 出版社しゅっぱんしゃ:文溪堂
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 5年生の七海は、おじいちゃんの飼っているデブねこ「クマハチ」を、しばらくの間預かることになりました。公園で休けいしていたところ、隣から変な声がします。おどろいた七海が見たのは、しゃべるデブねこの姿でした。実は、交通事故で亡くなった不運な落語家が幽霊となってそのねこにとりついていたのです。その落語家「如月亭大福 (きさらぎてい だいふく)」が成仏できなかったのは、大切な何かをやり残していたからなのでしょうか。
 一方、七海は抱えている悩みがありました。 クラスメイトの女子たちとうまくいかず、ラインで悪口が広がってしまっているのです。
 落語家「大福」の心残りと七海の悩みを軸に、時に落語のネタもおりまぜながらお話は進んでいきます。笑いと心温まる感動のお話です。
  また、SNSでのいじめや情報の拡散など、現在の問題についても深く考えさせられる1冊です。


6月23日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『カーネーション』
著者ちょしゃ:いとうみく 出版社しゅっぱんしゃ:くもん出版
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 みなさんにとって、家とはどんな場所ですか?ホッと安心できる場所でしょうか?
 この本の主人公・遠野日和(ひより)は中学一年生。彼女にとって家は、いつも緊張し、家族に気を使わなければならない苦痛を伴う場所でした。
 日和は母と手をつないだり、抱っこをしてもらったことがありません。はじめは疑問に思わなかった日和でしたが、妹が生まれたときに、自分には見せたことのない優しい顔で赤ちゃんを抱く母を見て「あたしはお母さんにきらわれている」と確信します。かわいがられる妹を見て、自分も愛されたいと願いますが、母からは冷たい言葉しか返ってきません。しかし、陰では日和の母もまた、我が子を愛せないことに悩み、苦しみ続けていたのです。
 物語は複数の登場人物の視線で語られていきます。日和だけではなく、母・愛子、父・慎弥、3人それぞれの心の葛藤に注目してください。


6月16日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『よむプラネタリウム夏の星空案内』
著者ちょしゃ:野崎洋子 出版社しゅっぱんしゃ:アリス館
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 間もなく七夕ですね。夜空では織姫と彦星が年に1度の出会いをします。星といっても空に無数に輝く星々。星座が判らない人にはどれがどの星座なのかさっぱり判らないものでしょう。 
  この本には実際に空を見上げた状態での星図が載っていて、どこにどの星座があるのか判りやすく説明してあります。夏の星座を探すための目安になるヒントもあります。また有名な星座の神話や夏に見える流星群のお話などもあり楽しめます。きれいな星空や星雲の写真はまるでプラネタリウムを見ているようです。 
  今の季節は雨で星なんて見えないかもしれません。  そんな時は本の世界で星空を楽しみましょう。そして晴れ間に空を見上げてみてください。星たちが待っていますよ。


6月9日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『どうぶつ会議』
著者ちょしゃ:エーリヒ・ケストナー 出版社しゅっぱんしゃ:岩波書店
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 世界中で起きている紛争や食料危機。最初にその犠牲になるのは子どもたちなのに、人間たちの会議はいつも決裂に終わり、問題はいっこうに解決しません。そんな状況に業を煮やした動物たちは、自分たちも「どうぶつ会議」を開くことにしました。会議の目的はただ一つ「子どものために」。子どもたちを守るため、未来の世界を良くするために、動物たちの会議は人間の会議にいろいろな要求をします。人間と動物の話し合いはうまくいくのでしょうか?
  世界が良くなるために、動物たちは自分ができることを考え行動します。みんなも自分には何ができるか考えながら読んでください。
  会議の行方も気になりますが、会議の参加者にも注目です。あの有名なマウスや長靴をはいているネコも絵本の中から抜け出して会議に参加していますよ。

6月2日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『石を抱くエイリアン』
著者ちょしゃ:濱野京子 出版社しゅっぱんしゃ:偕成社
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 1995年生まれの市子。生まれた時、世間は地下鉄サリン事件、阪神・淡路大震災など歴史に残る出来事が多数起こり、すでに不景気が始まっていました。2010年中学3年生になったものの将来に希望が持てない日々。それでも個性的な仲間たちに刺激を受けながら、楽しく過ごしています。
 文化祭で一人の生徒をきっかけに原発について調べることになりました。そして年が明け図ったかのようにあの東北の大地震が……。ふいに訪れる当たり前の日常の崩壊、昨日まで隣にいた人がいなくなってしまう。それでも悲しいことを受け止めながら主人公は次のステージに進んでいきます。
 なんでもない毎日が実は1番大切で愛おしく感じられる1冊です。最後まで読むと不可解なタイトルの意味に気が付きます。また、平成時代の世の中の出来事も書かれており、そういえばこんなこともあったなと当時を振り返るにもぴったりな本です。

5月26日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『風が強く吹いている』
著者ちょしゃ:三浦しをん 出版社しゅっぱんしゃ:新潮社
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 本書は直木賞受賞作家の三浦しをんによる箱根駅伝を舞台にした長編小説です。竹青荘という名の古びたアパートの住人が十名揃った事から物語は始まります。主人公・カケルの歓迎会の夜、住人の一人が宣言します。『十人の力を合わせて、スポーツで頂点を取る。目指すは箱根駅伝だ。』陸上競技の未経験者ばかりが集う竹青荘の住人を巻き込んで、箱根駅伝に出場するという夢に向かい、全員で駆け抜けて行く1年間が丁寧に描かれています。
  個性溢れる10人の走者はそれぞれに迷いや不安、悩みを抱えており、「走ること」を通して自分自身と向き合い、そして自分なりの答えを導き出していきます。想いをのせながら10人の仲間達が必死に繋いでいく襷に最後まで目が離せません。果たして、竹青荘の住人達は箱根で頂点に辿り着くことが出来るのでしょうか?
  読了後には一緒に箱根を駆け抜けたかのような、爽やかな余韻が残ります。新しく何かを始めたくなる春、ぜひ手に取って欲しい作品です。

5月19日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『きみを変える50の名言』
著者ちょしゃ:佐久間 博 出版社しゅっぱんしゃ:汐文社
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 「セリーナに、私の存在を知ってもらいたかった。」
 プロテニス選手である大坂なおみさんの言葉です。
 テニスの四大大会で2回連続優勝し、2019年1月に世界ランキング1位に昇りつめた大坂なおみ選手。ここに登場したセリーナというのは、何度も世界を制したセリーナ・ウィリアムズという選手のことで、大坂選手がテニスをはじめたのも彼女にあこがれてのことだったそうです。
  あこがれの選手に自分の存在を知ってもらいたいと願い、どれだけの努力を重ねたことでしょう。そして2018年、とうとう直接対決ができるほどに成長し、なんと勝利したのです。試合後に流した涙には様々な想いが込められているように見えました。
  大坂選手を含めた50人の名言が詰まったこの1冊。あなたを前向きにしてくれる言葉がみつかるかもしれません。



5月12日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『四重奏(カルテット)デイズ』
著者ちょしゃ:横田 明子 出版社しゅっぱんしゃ:岩崎書店
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 主人公のオレは、4歳から始めたピアノが最近は中途半端になっています。そればかりか、母親やピアノの先生には何かと怒られます。一方でまわりにいる友達は、恋や部活など時間を忘れて夢中になるものを持っていて羨ましく感じる日々。
  そんな中、オレとは正反対にピアノを弾くのが大好きだと言う女の子が同じ学校に転校してきて……。その子のピアノは賞をとる腕前で、魅力的に見えます。「どうしてそんなに一生懸命になれるのだろう」そんな風に気づき始めたことで、自分の好きなことを探しはじめます。
  みなさんもときには、自分自身と友達や兄弟とを比べて、なんだか落ち込むときもあるかもしれません。そんな時は、心の中にある輝く気持ちを大切にしてくださいね。みなさんの、わくわくして楽しみにしていること、感動することは何ですか?何かを好きな気持ちが、これから生きる力になるかもしれません。

5月5日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『シランカッタの町で』
著者ちょしゃ:さえぐさ ひろこ 出版社しゅっぱんしゃ:フレーベル館
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 いつも弱気でいるからなのか、みんなから「よわっち」と呼ばれているかずき。同じクラスのさなちゃんは、そんなかずきをいつも助けてくれていました。ところがある日、さなちゃんからも「よわっち」と呼ばれ、かずきはショックを受けてしまいます。落ち込む中、かずきはお母さんと一緒にバザーに参加することに。そこで目に留まった万華鏡を覗いてみると、かずきは見たことのない世界へと飛ばされてしまいます。
 見知らぬ世界「シランカッタの町」でかずきを出迎えたのは、キズカという名前の女の子と、どこかで会ったような気がするおばあさん。2人をはじめ、かずきは、この町でたくさんの仲間と出会います。そんな仲間がピンチを迎えた時、いつも弱気でおどおどしているかずきは、勇気を出して助けることができるでしょうか?
 ドキドキしながらかずきたちを見守ってください。勇気を出せなくて悩んでいるあなたの背中をちょっぴり押してくれるかもしれません。