2024年8月の記事一覧

児童書のおすすめ(8月27日)

 

書名 しょめい :車いすでジャンプ!
著者  ちょしゃ :モニカ・ロー/作 中井 はるの/訳

   小学館 


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 エミーは車いすモトクロスにあこがれる13歳の女の子。生まれた時から脊椎に障がいがあります。モトクロス用の高性能な車いすを買うため、友だちのアレエとオンラインショップを運営しています。売り上げも上々で夢に向かって進んでいたのですが…
 エミーは車いすで過ごせるところでは、何でも自分でできます。でも、それをわかってくれない人がたくさんいます。
 ある日、学校からエミーの車いすを買う資金集めをするという手紙が届きます。エミーはうれしくて、何かがひっかかっていることに気づかないふりをしていました。それがこんなに大事になるとは思いもしないで。
 障がいを持つ人にとって必要なこととそうでないことは、周りの人が思うそれとは違うのかもしれません。お互いがちゃんとコミュニケーションをとることが大切です。決めつけではなく、当事者の声をよく聞いて行動することが大事だと教えてくれる1冊です。

 

児童書のおすすめ(8月20日)

 

書名 しょめい :みんなの少年探偵団
著者  ちょしゃ :万城目 学、湊 かなえ、小路 幸也、向井 湘吾、藤谷 治/著

   ポプラ社 


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 明智小五郎に怪人二十面相。江戸川乱歩作品が好きな人は、その名を聞いたことありますよね。
 『怪人二十面相』や『少年探偵団』の生みの親で、日本探偵小説の父と称される江戸川乱歩の生誕120年を記念して発刊されたこの本は、万城目学や湊かなえといった現代の著名な作家たちが、作品の世界観をそのままに、新たな物語を紡いだ短編集です。
 物語の第1編では、早くに両親を失い、父方のおじいさんと暮らすこととなった双子の少年が、それぞれの特別な能力を駆使しながら、おじいさんが関わった事件の謎を解いていきます。はたして二人の運命は?ラストには読者を驚かせる展開も。何度も読み返したくなる作品です。
 今年は江戸川乱歩の生誕130年、乱歩の世界に浸る絶好の機会です。
 学校の図書室で手に取ったことのある方も、初めて触れる方も、江戸川乱歩の魅力を再発見できる、懐かしさと新鮮さを兼ね備えたこの短編集をぜひ、手に取ってみてください。

 

児童書のおすすめ(8月13日)

 

書名 しょめい :『オニのサラリーマン じごくの盆やすみ』
著者  ちょしゃ :富安 陽子/文 大島 妙子/絵

   福音館書店 


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 盆やすみ、みなさんは何をしますか?夏休みの人もいれば学校や仕事などの人もいますよね。
 この絵本の世界は、じごく。じごくカンパニーで、はたらくオニのサラリーマンはお盆も仕事のようです。それもそのはず、日々じごくにいる「もうじゃ」たちはお盆なので里帰り!その間にオニたちはねんにいちどのおおそうじです。
 「せいりせいとん」「あけたらしめよう」といったこのよの学校や職場にもあるような注意書きやじごくのいろんな場所ではたらくオニたちが登場します。
 オニがサラリーマンというせっていもおもしろいですいね。
 盆やすみにご先祖様のことを考えたり、昔飼っていたペットのことを考えたりしながら、読んでみてください。

 

児童書のおすすめ(8月6日)

 

書名 しょめい :『チームでつかんだ栄光のメダル 陸上男子400mリレー 山縣・飯塚・桐生・ケンブリッジ』
著者  ちょしゃ :本郷陽二/著

   汐文社


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 今年はパリでオリンピック・パラリンピックが開催されています。この4年に1度の大舞台に出るため、血のにじむような努力を重ねてきた世界各国のスーパーアスリートが集まります。さまざまな種目で日本選手の活躍もとても楽しみですね。
 オリンピックでの陸上競技短距離種目では、日本選手個人でのメダル獲得はまだありませんが、リレー競技では4×100mリレーで過去に男子チームが2度(2008年の北京オリンピック、2016年のリオオリンピック)メダルを取っています。
 日本選手は個人種目の100mでは、1932年のロサンゼルスオリンピック以来、決勝進出さえできていないのに、リレーではメダルが取れるなんて驚きですよね。
 この本には数字のうえでは勝ち目がなかった日本チームが、リオオリンピックでメダルをつかむまでの知られざる物語が記されています。
 ぜひ、観戦とあわせて読んでみてください。