2023年9月の記事一覧
児童書おすすめ(9月17日)
書名 :『三つ編み』
著者 : レティシア・コロンバニ/作 クレマンス・ボレ/絵
出版社 :アンドエト
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巷ではインド映画が流行っています。私が観た作品は、善と悪との闘いや差別が描かれており、最後には悪者は滅び、善良な市民は平和を取り戻す話でした。
映画の余韻も覚めやらぬ日、児童室で目が合った本、それが『三つ編み』です。インドにおけるカースト制度の中で、身分による差別と闘う母と娘の長い旅の物語。子どもが学校に行く。大人が就きたい仕事に就く。それがいかに困難なことか。命をつなぐにはどうしたらいいか?二人は神への祈りを礎にした勇気ある行動で、差別を乗り越えていきます。
彼女が捧げた三つ編みは「かつら」として誰かを笑顔にすることでしょう。本を開くと飛び込むピンクのペイズリーは、母スミタの服の柄。それは生命の樹を意味しており、母の強い思いが重なります。