小中学生へおすすめ!

児童書のおすすめ(11月4日)

書名 しょめい : コクルおばあさんとねこ

著者 ちょしゃ : フィリパ・ピアス/作 アントニー・メイトランド/絵 前田 三恵子/訳

出版社 しゅっぱんしゃ : 徳間書店


 子どものときに読み、大人になっても、もう一度読み返してほしい、この本はそんな物語です。
 主人公は、風船売りのコクルおばあさん。アパートのてっぺんの部屋のくらしは大変だけど、窓からの見晴らしはいいし、はね窓から飼い猫のピーターが大好きな屋上にも出られるので幸せでした。
 ところがある日、ピーターが家出をしてしまいます。ピーターに何があったというのでしょうか。
悲しみと心配で、やせて軽くなってしまったおばあさん。風の強い日に売り物の風船ごと、空に舞い上がってしまいます。
 スリル満点の空の旅は、物語一番の読みどころ。おばあさんと一緒に、煙突が並ぶロンドンの街を見下ろし、空を旅する気分が味わえます。
 気のどくだと思われることが嫌いで、困っていても人を頼らないコクルおばあさん。はたしてピーターと再会できるのでしょうか。何とも意外な結末が待っています。
 猫がつなぐ不思議な出会いの物語。