小中学生へおすすめ!
児童書おすすめ(6月18日)
書名 :『江戸の空見師嵐太郎』
著者 :佐和みずえ/作 しまざきジョゼ/絵
フレーベル館
--------------------------------------------------------------------
江戸の下町に暮らす嵐太郎は、雲の流れや風の強さ、空気のしめりぐあいなどを観察し、天気を予想するのが得意な少年です。衣替えのタイミングや、頭痛もちの奥さんのごきげんうかがいなど、町の人からひっきりなしに相談がきては、ぴたりと天気を当てるので嵐太郎の評判は江戸中に広がっていきました。
ある日、嵐太郎のもとに、奉行所から秘密のお役目が舞い込みます。それは空見の技で「黒船来航の日を予測せよ」というとんでもない仕事でした。
嵐太郎はどうやって黒船が来る日を予測するのでしょうか。
現代の気象予報は、人工衛星で宇宙から雲の動きを見たり、スーパーコンピュータで台風の動きをシミュレーションしたり、予測技術がとても進歩しています。
江戸時代の天気予報と現代の天気予報を比べてみるのも面白いですね。
児童書おすすめ(6月11日)
書名 :『じぶんでできた!』
著者 :杉崎 聡美/著 竹下 和男/監修
ほるぷ出版
--------------------------------------------------------------------
お弁当作りというと、早起きして、料理して、弁当箱に詰めて……なんとなく「大変そう」なんて思っていませんか。
これから先、一人でお弁当を作らなければならない時がくるかもしれません。何から始めていいか分からない、そんなあなたも安心。弁当箱の選び方から後片づけの仕方まで、漫画を交えて楽しく学ぶことができます。
巻末には初級・中級・上級の「お弁当レシピ」が紹介されていて、初級はスーパーやコンビニのお惣菜を使ったお弁当作りから!
お米の炊き方が分かったら「基本のおにぎり」など、無理のないお弁当作りを始めることができますよ。
家族につくってもらったお弁当もおいしいけれど、自分で作ったお弁当は、もっともっと、おいしいかも!
児童書おすすめ(6月4日)
書名 :『雨の日が好きな人』
著者 :佐藤 まどか/著
講談社
--------------------------------------------------------------------
小学6年生の七海は、お母さんが再婚して、新しいお父さんと2歳年上のお姉ちゃんができます。お姉ちゃんは病気で入院しているので、七海はまだ会ったことがありません。
家族が増えて喜んでいる七海でしたが、お母さんたちは、入院中のお姉ちゃんの心配ばかり。七海は1人でいることが前より多くなり、家族が増えたのではなく、お母さんを奪われたような気持ちになります。
複雑な家庭環境の中で、親友との関係もギクシャクしていき、七海は学校をズル休みするようになります。そして、七海は両親に内緒で、まだ会ったことがないお姉ちゃんに会いに病院に行きますが…。
七海は、病気のお姉ちゃんに嫉妬したり、きれいな友達と自分を比べて落ち込んだり、悩みながらも相手と向き合い、自分の本音を伝えて成長していきます。
雨の日が好きな人もいるし、嫌いな人もいます。自分と誰かを比べて悩んでいる人にぜひ読んでもらいた1冊です。
児童書おすすめ(5月28日)
書名 :『目で見ることばで話をさせて』
著者 :アン・クレア・レゾット/作
岩波書店
--------------------------------------------------------------------
19世紀初頭、マーサズ・ヴィンヤード島では、耳が聞こえる人も聞こえない人も手話で会話していました。家事よりも物語をつくるのが好きなメアリーも、手で多くのことを語ります。ところが、その語りをよろこんでくれた兄が馬車の事故で亡くなってからは、なぜ不公平なことがあたりまえなのか、どうしようもないことが起こるのか、疑問に思うようになりました。
そんなとき、島に科学者がやってきます。島に耳が聞こえない人が多い原因を調べに来たというのです。この科学者の言動にメアリーは度々苦しめられました。そんなメアリーに違う視点を示してくれたのが、奴隷から自由黒人となり、父の牧場で働いているトーマスです。科学者に誘拐され、差別を受けながらも、あきらめなかったメアリー。悩みながらも自分で考え、会話する努力をします。メアリーの疑問への答えは、会話の中にあるかもしれません。ぜひ手話での会話表現にも注目して読んでください。
児童書おすすめ(5月21日)
書名 :『ウィリアムの子ねこ』
著者 :マージョリー・フラック/作・絵 まさき るりこ/訳
徳間書店
--------------------------------------------------------------------
五月のある月曜日の朝、迷子の子ねこが町の通りを歩いていました。しかし、忙しい大人たちは誰一人子ねこに気がつきません。そんな中、子ねこに気がついたのはウィリアムだけでした。なぜなら、彼はまだ4才なのでちっとも忙しくなんかなかったからです。
『かわいい子ねこちゃん、きみ、どこからきたの?』とウィリアムが尋ねますが、子ねこは『ミュー、ミュー、ミュー』と鳴くばかり。そこで、ウィリアムは迷子の子ねこを警察に届け出ることにしました。ところが、飼い主だと名乗る人物が三人も現れて…。
果たして、子ねこは無事に飼い主の元へ帰ることができるのでしょうか?
少年の親切がまわりの人々を幸せにし、その親切がめぐりめぐって少年に返ってきて、最後には少年も含めすべての人が幸せになるおはなしです。みなさんも少しでも困っている人がいたら、勇気を出して手をさしのべてみませんか?