小中学生へおすすめ!
6月21日のおすすめ
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世界で一番有名な名探偵といえば「シャーロック・ホームズ」です。1887年に登場してから、130年以上、世界中の人々を魅了し続けています。
シャーロック・ホームズが初めて登場したのが、この「緋色(ひいろ)の研究」です。ホームズが、相棒のワトソンと出会い、最初の事件に取り組みます。不思議な事件、謎解き、意外な犯人、と、読むとワクワクすること間違い無しです。
「緋色の研究」、どういう意味なのか、読んで確認してみてください。小中学生の皆さんが読みやすいように、イラスト、漫画が豊富に加えられています。当時のイギリスヴィクトリア朝のロンドンの雰囲気も味わえますよ。
この本をきっかけに、ぜひ、広くて深いミステリ(推理小説)の世界に飛び込んでみてください。
6月14日のおすすめ
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いま、日本人の2人に1人はがんという病気にかかるといわれています。
がんは、がん細胞というものが体の中で生まれ、それがどんどん増えることで生じる病気です。もしかすると、あなたや家族、身近な人ががんとたたかっていたり、これからがんになる人がいたりするかもしれません。
この本の主人公もその一人。ママががんになりました。お花にハートにリボン…色とりどりのママの髪飾り・バレッタ。ママは、抗がん剤という薬を使った治療をしていて髪の毛が抜けてしまい、いまはバレッタを使うことができません。
とっても悲しいことだけど、髪の毛がなくても、ママはママ。ママには、生きていてほしい。それに、抗がん剤の治療が終わったら、またちゃんと髪は生えてきます。それまではウィッグや帽子でおしゃれを楽しめるしね。
この物語は、がんになったパパやママの体験がもとになっています。あなたもこわがらないで、本を手に取ってみてください。
6月7日のおすすめ
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自分が生まれ育った国、故郷(ふるさと)からどこか遠くに逃げなければいけない。そんなことになったら、あなたはなにを思うでしょうか。
この物語はそれぞれの事情で故郷を追われ、難民とよばれる存在になった3人の少年少女が登場します。
1939年、ナチスによるユダヤ人への迫害から逃れるため、キューバに向かおうとしたヨーゼフ。1994年、キューバでの苦しい生活と抑圧から逃れるため、アメリカをめざしたイサベル。そして、2015年、シリアでの爆撃により自宅を失い、危険から逃れるため、ドイツをめざしたマフムード。
3人の道のりはどれもつらく厳しいものです。そんな3人の運命が時を超えて交差するとき、あかされる真実とは…。
このお話は物語です。しかし、私たちの世界には確かにヨーゼフやイサベル、マフムードのような思いをしている人たちが大勢いるのです。その事実を知ることが、彼らに寄り添う心を持つ第一歩になるかもしれません。
5月31日のおすすめ
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国語辞典をつくる人を、「ことばハンター」というそうです。この本は、そんな辞書の仕事をする作者が日々、生き物をつかまえるように新しい言葉を見つけていくエピソードがたくさん出てきます。例えば、街に出て読めない漢字の看板を見つけると、写真を撮っておき、字の読み方や意味を知ろうとします。さらに、新しい言葉を発見したら、辞典に載せられるかどうかを見極め、自分の表現で簡潔な説明文をつくります。
最近は「やばい」「ハンパない」という言葉をよく使うようになりましたね。こういう現代言葉も国語辞典には載っています。
辞書をつくる過程が、クイズ形式で書かれているので、考えながら楽しめる本です。言葉の世界にどんどん惹き込まれていくことでしょう。
世の中は、本やインターネット、テレビや新聞などいろいろな情報にあふれています。身近にある言葉の意味を、一緒に考えてみませんか。
5月24日のおすすめ
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大阪市にある「おおさかワンニャンセンター」には、春から秋の間、たくさんの子ねこがやってきます。みんな、のらねこや捨てねこです。センターでは、子ねこのお世話をしながら、新しい飼い主をさがす仕事をしています。でも、母ねこのかわりにうまれたばかりの子ねこを育てるのは、人間にはとてもむずかしいことなのです。センターの職員さんたちは、もっとも世話のかかるちのみごを助けるためにはどうすればいいか、ずっと考えていました。
ある日、動物病院の獣医さんたちから、「センターにやってくる子ねこを協力して一緒に助けよう」という提案が持ちかけられます。こうして子ねこの命のバトンが獣医さんにわたり、「命のリレー」が始まりました。
かわいい子ねこの命を守るために、たくさんの人が命のバトンをつないでいます。わたしたちはどうやってその「命のリレー」に加わることができるだろう、と考えながら読んでみてください。