小中学生へおすすめ!
児童書のおすすめ(3月18日)
書名 :リパの庭づくり
著者 :福井 さとこ/作・絵
のら書店
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リパはうでのいい庭師です。ある朝、リシュカおばあさんの家にやってきたリパは、美しかった庭が荒れ果てている光景を見て驚いてしまいます。おばあさんに理由を尋ねると、飼い猫のマリーがいなくなってしまって何にも手につかないというのです。そこでリパはおばあさんを元気づけるために、野鳥のシーコルと協力して、庭の手入れをはじめるのですが…。
この本のみどころは、シルクスクリーン(孔版)という種類の版画で描かれた挿絵です。荒れ果てた庭が、よみがえる様子が独特の美しい風合いで描かれており、植物のみずみずしい生命力が伝わってきます。
冬が終わり春の訪れを感じられるようになってきました。みなさんの周りでもたくさんの植物が芽吹いているのではないでしょうか。リパのように植物に触れて、全身で自然の息吹を感じてみませんか?
児童書のおすすめ(3月11日)
書名 :ぼくんちの震災日記
著者 :佐々木 ひとみ/作 本郷 けい子/絵
新日本出版社
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2011年3月11日に発生した東日本大震災から今日で14年。小中学生のみなさんはこの震災について、聞いたことはあるけど詳しくは知らない…そんな人が多いかもしれませんね。震度7の地震をきっかけにした大きな大きな震災でした。
この本は、3月11日からの4日間の物語です。主人公は小学4年生。中学生のお姉ちゃんがいます。地震が発生した時の様子、避難の様子、怖さ、つらさ、悲しさ、切なさ、そして「がんばろう」の気持ち。それらがこの本からは伝わってきます。
物語の主人公とその家族が体験したことのほとんどは、作者が実際に体験したことだそうです。「防災用品を備えるように、“心”も備えて」と、東日本大震災を体験した作者は語ります。この本で“心”の備えをはじめませんか。
児童書おすすめ(3月4日)
書名 :ガラスの大エレベーター』(ロアルド・ダールコレクション5)
著者 :ロアルド・ダール/著 柳瀬尚紀/訳
評論社
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あなたの乗ったエレベーターが天井を突き抜け宇宙まで飛んでいったらどうする?ガラスのエレベーターでチョコレート工場に向かうはずのワンカ氏とチャーリー一家でしたが、なんと宇宙まで飛んでいってしまい…。「ガラスの大エレベーター」はそんな奇想天外なお話です。20巻あるロアルド・ダールコレクションの中の1冊で、大人気で映画化もされた「チョコレート工場の秘密」の続編です。
著者のダールは、子どもたちを寝かしつけるため毎晩いろんなお話をしてあげていました。5人の子どもたちは夢中になり「もっともっと」と先をせがんだそうです。そしてダールは物語を書くようになりました。
ダールの作品は、思いもよらない展開があり、言葉がおもしろく笑いを誘い、そして何より子どものことが大好きだという思いにあふれています。この本を読んであなた自身が自由に想像を膨らませ、ダールの物語の世界を楽しんでください。
児童書のおすすめ(2月25日)
書名 :めちゃうま!?昆虫食事典
著者 :内山 昭一/監修 大串 ゆうじ/絵
大泉書店
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皆さんが好きな料理は何ですか?カレー、お寿司、からあげ?お肉やお魚を使った料理が多いと思います。
この本のテーマは、名前のとおり「昆虫食」です。「虫を食べるなんて気持ち悪い!!」と思うかもしれませんが、実は、虫は1万年前から世界中で食べられています。日本でも、イナゴやカイコなどが食べられているんですよ。
この本は、昆虫料理研究家の作者が、64種類の虫を実際に調理して、味や栄養などを紹介しています。「バッタ入りお好み焼き」「セミのチョコがけ」「スズメバチのサナギと幼虫の串焼き」などのメニューがイラスト入りで紹介されており、とても美味しそうです。アゲハ蝶の幼虫は、ゆでるとミカンの香りがするそうです。興味がわきませんか?
虫は栄養豊富で、少ないエサや水で狭い土地でも育てられることから、SDGsの観点や、これから予想される人口増加による食糧不足を救う方法として、あらためて注目されています。
この本を読むと、虫を見る目が変わると思いますよ。
児童書のおすすめ(2月18日)
書名 :おしごとそうだんセンター
著者 :ヨシタケ シンスケ/著
集英社
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宇宙船が地球に落ちたときのケガで記憶喪失になってしまった宇宙人。生きていくために何かおしごとをしなくてはと「おしごとそうだんセンター」を訪ねます。
「おしごとって何?」「どうやって選べばいいの?」何もかもが初めてで不安でいっぱいの宇宙人に、相談係のおねえさんが優しく働くとはどういうことかを教えてくれます。
ヨシタケシンスケさんならではのユニークな世界観に思わず笑ってしまう44のおしごとは、見開きの右ページにイラストが、そしてページをめくると名前と解説が書かれています。イラストを見て「これはどんなおしごと?」とクイズのように当てっこするのも楽しいかもしれません。
子どもにとってまだ知らないことだらけのおしごとの世界。いつかおしごとするみなさんも「おしごとそうだんセンター」を訪ねてみませんか。「大事な人」のために一生懸命働いてくれている「お父さんやお母さん」の想いも知ることができると思います。