小中学生へおすすめ!

7月12日のおすすめ


書名しょめい:『ぼくは恐竜探険家!』
著者ちょしゃ:小林 快次 出版社しゅっぱんしゃ:講談社
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 これまでに新種の恐竜を9種類発見した小林博士。「化石が好きなのであって、恐竜自体に関心をもっていたわけではない」少年時代から、なぜ恐竜博士と呼ばれるまでになったのでしょうか。この本にはけっして順調ではなかった道のりが書かれています。
 流されるまま決めた大学時代のアメリカ留学。ホームシックにかかり、さびしさを忘れようと遊びまわります。けれど内心あせりがつのるばかり。帰国してから本当に自分がやりたいことは何か考えます。 
 恐竜学者になってからも様々な苦労が絶えませんが、小林博士は前向きに乗り越えていきます。例えばどれだけ探し続けても化石が見つからない時、みなさんはどう感じるでしょうか。普通なら弱気になる場面で、小林博士は「発見なし」でも喜びに変わると言います。その理由は……ぜひ読んで確かめてみてください。
 恐竜が好きな人だけでなく進路に悩んでいる人、自分を見つめなおしたい人にもおすすめの1冊です。

7月5日のおすすめ


書名しょめい:『『老子』にまなぶ人間の自信』
著者ちょしゃ:井出 元 出版社しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 新学期がスタートして約2カ月。環境が変わり、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。今週は肩の力を抜き、自然体で生きる術を語った中国の古代思想家「老子」の言葉を集めた本をご紹介します。
 老子が生きていたと思われる春秋戦国時代は、鉄の生産が広まり社会が急激に発展した時代。果てしない生存競争に、疲れを感じる人も多かったようです。そんな人たちに、老子は流れる“水”のように自然のはたらきに逆らわず、ありのままの自分で柔らかく生きることをすすめます。
 二千年以上前から、今の私たちと同じように、とまどいながら生きている人たちがいたと考えると何だか面白いですね。あなたが迷ったり悩んだりしたとき…。ぜひ古典を手に取ってみてください。本の中に、数千年の時をこえて、誰にも話せないことを語り合える理解者が見つかるかもしれませんよ。

6月28日のおすすめ


書名しょめい:『世界一の三人きょうだい』
著者ちょしゃ:グードルン・メプス 出版社しゅっぱんしゃ:徳間書店出版
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 小学三年生のマキシとおむつをしている弟のレオンは、パパとママがお出かけのため、大学生で一人暮らしをしている兄トミーのアパートで一週間生活することになりました。
 両親と離れて暮らすなんて初めてです。そこでは、兄のアルバイトのお手伝いをしたり、大学の講義に参加したりと冒険のような毎日が待っていました。トミーは、朝寝坊で、パパやママとは違いますが、二人のお世話をしてくれます。兄弟だけで生活するうちに、マキシは、食器洗いやお掃除などお手伝いができるようになりました。弟レオンは、新しいことばを覚え、紙おむつをはずし、トイレに行くようになりました。これは、たった一週間のうちに起こった出来事です。 
 両親と離れて、ホームシックになっても、いろんな体験を通して成長していく子どもの姿が描かれています。年の離れた仲良し三きょうだいのてんやわんやだけどにぎやかな一週間をのぞいみませんか。

6月21日のおすすめ


書名しょめい:『キラキラ名探偵 シャーロック・ホームズ 緋色の研究』
著者ちょしゃ:コナン・ドイル 出版社しゅっぱんしゃ:新星出版社
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 世界で一番有名な名探偵といえば「シャーロック・ホームズ」です。1887年に登場してから、130年以上、世界中の人々を魅了し続けています。 
 シャーロック・ホームズが初めて登場したのが、この「緋色(ひいろ)の研究」です。ホームズが、相棒のワトソンと出会い、最初の事件に取り組みます。不思議な事件、謎解き、意外な犯人、と、読むとワクワクすること間違い無しです。 
 「緋色の研究」、どういう意味なのか、読んで確認してみてください。小中学生の皆さんが読みやすいように、イラスト、漫画が豊富に加えられています。当時のイギリスヴィクトリア朝のロンドンの雰囲気も味わえますよ。  
 この本をきっかけに、ぜひ、広くて深いミステリ(推理小説)の世界に飛び込んでみてください。

6月14日のおすすめ

書名しょめい:『ママのバレッタ』
著者ちょしゃ:たなか さとこ 出版社しゅっぱんしゃ:生活の医療社
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 いま、日本人の2人に1人はがんという病気にかかるといわれています。
 がんは、がん細胞というものが体の中で生まれ、それがどんどん増えることで生じる病気です。もしかすると、あなたや家族、身近な人ががんとたたかっていたり、これからがんになる人がいたりするかもしれません。 
 この本の主人公もその一人。ママががんになりました。お花にハートにリボン…色とりどりのママの髪飾り・バレッタ。ママは、抗がん剤という薬を使った治療をしていて髪の毛が抜けてしまい、いまはバレッタを使うことができません。
 とっても悲しいことだけど、髪の毛がなくても、ママはママ。ママには、生きていてほしい。それに、抗がん剤の治療が終わったら、またちゃんと髪は生えてきます。それまではウィッグや帽子でおしゃれを楽しめるしね。 
 この物語は、がんになったパパやママの体験がもとになっています。あなたもこわがらないで、本を手に取ってみてください。