小中学生へおすすめ!

1月12日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『変化球男子』
著者ちょしゃ:M.G.ヘネシー 出版社しゅっぱんしゃ:鈴木出版
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 主人公シェーンは野球部のエースピッチャー。イラストも得意で長編漫画を描く趣味をもち、充実した日々を過ごしています。
 しかし彼には解決したいことがありました。それは自分の身体と心の性とを一致させること。彼は女性の身体をもち、心は男性のトランスジェンダーだからです。以前通っていた学校で撮影された1枚の写真が、彼の環境を大きく変え始めます。真実がわかった時、親やクラスメイト、友人たちはどんな反応をみせるのでしょうか。さまざまなエピソードを通し、当事者が普段どんなことに悩み困っているのかが、ほんのわずかですが見えてきます。もしかしたら自分が気づいていないだけで、同じ様に苦しんでいる人が身近にいるのかもしれないと考えさせられる本です。
 ラストでシェーンがどのような一歩を踏み出すのか、最後まで彼の気持ちに寄り添い、読んでみてください。


12月29日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『茶畑のジャヤ』
著者ちょしゃ:中川なをみ 出版社しゅっぱんしゃ:鈴木出版
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 皆さんは外国に行ったことはありますか? 主人公・周(しゅう)は学校の成績はよいけれど、運動が苦手な小学生です。そのためクラスの男の子から仲間はずれにされてしまいます。
 そんなとき、祖父の仕事の関係で冬休みに祖父と二人でスリランカ(インドの南に位置する島国)に行くことになりました。スリランカの生活は周にいろいろなことを教えてくれます。  
 茶畑で少女ジャヤと出会い、スリランカの民族対立について学び、深く考え、自分自身の出来事と重ねていきます。「人が人を見くだすって、どこでもいっしょだね」とジャヤとの会話の中で思い、祖父たちの会話で「モノは、一面を見てわかったつもりになってはいけないのだ。いろんな角度からそのモノを想像していったら、モノのほんとうの姿に近づけるということだろう。だから、想像することがだいじなのだ。』と知ります。  
 周といっしょにスリランカの自然、人々の習慣、民族の歴史に触れて、今の自分をもう一度見つめてみませんか。


12月22日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『クリスマスとよばれた男の子』
著者ちょしゃ:マット・ヘイグ 出版社しゅっぱんしゃ:西村書店
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 父親と二人だけで住んでいる11歳のニコラスはとてもやさしい男の子。貧乏だけど幸せに暮らしていました。ある日父親は莫大な懸賞金に目がくらんでエルフ(妖精)を探す旅に出ます。残されたニコラスも叔母さんのひどい意地悪に耐えきれず父親の後を追って旅立ちます。そこでニコラスの経験する冒険。どんなに悲しいことがあっても決して希望は忘れない。希望を持ち続けていれば不可能なことなんてない。  
 このお話はサンタクロースの子供時代のお話です。なぜニコラスがサンタクロースと呼ばれることになったのか? なぜサンタクロースはクリスマスにプレゼントを贈るのか?その謎が解りますよ。「不可能というのは本当は可能なことなんだよ」それを信じて願ったニコラスの思いが。


12月15日のお知らせ

おすすめの本

書名しょめい:『あなただけのちいさないえ』
著者ちょしゃ:ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ 出版社しゅっぱんしゃ:童話館出版
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 「ひとはだれでも、そのひとだけのちいさないえをもつひつようがあります」  
 ここで作者のいう「いえ」は、皆さんが家族といっしょに暮らしている「家」とは、少し意味が違います。あなたが本当にひとりになりたいと思ったときに駆け込めるひみつの場所、あなたが許さない限り、何人たりとも――たとえ家族であっても――侵すことはできないプライベートスペースのことをいいます。大きな傘の下や、やぶの後ろのくぼみ、毛布の下や大きな箱の中、こうしたちょっとした場所にあなただけの「ちいさないえ」を作ることができるのです。  
 友だちや家族と楽しく過ごしていても、ふとした瞬間に集団から離れてひとりになりたいときがあります。そんなときにあなただけのちいさないえがあれば、どんなにか癒しになるでしょう。また、自分と同じように誰かがちいさないえにいるときは、そっとしておく優しさとマナーを身につけてほしいと思います。

12月8日のおすすめ

おすすめの本

書名しょめい:『世界で一番美しいかくれんぼ』
著者ちょしゃ:アンナ・レヴィン 出版社しゅっぱんしゃ:小学館
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 タイトルに心惹かれ、表紙の草かと思ってしまうカマキリの姿に見入ってしまいます。 この本は、敵から身を隠すために、あるいは相手をとらえるために、その姿や動きを周囲に似せる「擬態」の技を身につけた生き物の姿をとらえた写真集です。世界中のさまざまな場所で擬態の瞬間をとらえた本書は、森・雪原・砂漠・草原・海の五つの章で構成され、エメラルド色のカメレオン、雪に溶け込む真っ白なオコジョ、砂漠で生きる大きな耳のかわいらしいキツネ、海に咲くサンゴの花に潜むカニ等、「地球とともに生きる美しさの世界」が広がっています。 色彩的にもとても美しく、辛抱強くその瞬間を待つカメラマンの緊張が伝わり、ページをめくるたぴにため息が出ます。 写真のどこに生き物が潜んでいるのかを見つけながら読み進めるととても楽しく、文にはルビがふってあり、自然や生き物に興味を持つ人なら、子どもから大人まで楽しめること間違いなしの一冊です。