小中学生へおすすめ!

児童書おすすめ(7月9日)

 

書名 しょめい :『今日も嫌がらせ弁当 反抗期ムスメに向けたキャラ弁ママの逆襲』
著者  ちょしゃ :ttkk/文 

    三才ブックス


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 毎日のお弁当。作っている人はどんな気持ちなのでしょう。この本は、母を無視して返事をしない反抗期真っ盛りの高校生の娘とそんな娘へのささやかな抵抗として、ちょっと変わったキャラ弁を作り続けた母の3年間の記録です。
 母は、仕事や家事で忙しくて疲れたときも、娘にウザがられても、キャラ弁を毎日作ります。「自分でオキロ」やもらったプレゼントへの「ありがとう」のメッセージなど、母の気持ちはお弁当の“のり文字”で伝えています。「普通のお弁当がいい」と言う娘ですが、残さず食べてきます。毎日お弁当を作っている母としては、空っぽになって返ってくるお弁当箱を見るのは嬉しいものです。
 娘への嫌がらせで始めたキャラ弁ですが、このキャラ弁は、高校3年間を見守ってきた母から娘へのメッセージであり、無口な娘とのコミュニケーションツールになっていたようです。
 あなたのお弁当にも「毎日健康に」「テストや部活を頑張って」など、作っている人の気持ちも一緒に詰められていると思います。

 

児童書おすすめ(7月2日)

 

書名 しょめい :『いただきます!からはじめるおさかな学』
著者  ちょしゃ :鈴木 允/著 生駒 さちこ/イラスト

    リトルモア出版社


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 皆さんが普段食べている魚は、いったいどこから来たのか、知っていますか?
 この本には、魚がとれて、値段がついて、お店に並ぶまでの流れから、日本の魚文化、海の環境問題など、魚に関するいろいろなことが分かりやすく説明されています。
 自分が食べている魚が、どこで、どうやってとれたものかを知ると、普段の魚料理がいつもよりおいしく感じるかもしれません。魚のさばき方や身近な魚のQ&Aなども載っていて、魚を見るのも食べるのも楽しくなる一冊です。
 身近な魚について知っていくと、魚が減っていることや、ごみの問題など、今起こっている海の環境問題がより身近な問題に感じてきませんか?
 現在、日本でも取り組まれているSDGsの目標14の中に「魚のとりすぎをなくす。」という目標があります。
 おいしい魚をずっと食べられるように、自分たちに何ができるか、この本を読んで考えてみませんか?

 

児童書おすすめ(6月25日)

 

書名 しょめい :『くらべて発見 食べものはどこからきたの?』
著者  ちょしゃ :木本栄/訳 日本語版監修/藤原辰史

    ほるぷ出版


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 あなたが今日口にした食べものは、どのように作られているのでしょうか。これはドイツに住む作者が食べものを作っているところを訪れ、じっさいに見たり聞いたりしたことを描いた本です。

 本を開くと右ページに大きな農園、左ページに小さな農園があり、大きなところと小さなところでの作業の違いがひと目でわかります。絵についている説明でさらに詳しく知ることができますよ。この本に出てくる食べものは牛乳、パン、魚、肉、りんご、卵、トマトの7種類です。とても身近な食べものですね。この本はドイツでのお話ですが、かなりの部分が日本の農業や畜産、漁業にも当てはまるそうです。もし近くに食べものを作っている方がいらっしゃったら、今度は自分でお話をきいてみるのもよいかもしれませんね。

 

児童書おすすめ(6月18日)

 

書名 しょめい :『江戸の空見師嵐太郎』
著者  ちょしゃ :佐和みずえ/作 しまざきジョゼ/絵

    フレーベル館


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 江戸の下町に暮らす嵐太郎は、雲の流れや風の強さ、空気のしめりぐあいなどを観察し、天気を予想するのが得意な少年です。衣替えのタイミングや、頭痛もちの奥さんのごきげんうかがいなど、町の人からひっきりなしに相談がきては、ぴたりと天気を当てるので嵐太郎の評判は江戸中に広がっていきました。
 ある日、嵐太郎のもとに、奉行所から秘密のお役目が舞い込みます。それは空見の技で「黒船来航の日を予測せよ」というとんでもない仕事でした。
 嵐太郎はどうやって黒船が来る日を予測するのでしょうか。
 現代の気象予報は、人工衛星で宇宙から雲の動きを見たり、スーパーコンピュータで台風の動きをシミュレーションしたり、予測技術がとても進歩しています。
 江戸時代の天気予報と現代の天気予報を比べてみるのも面白いですね。

 

児童書おすすめ(6月11日)

 

書名 しょめい :『じぶんでできた!』
著者  ちょしゃ :杉崎 聡美/著 竹下 和男/監修

    ほるぷ出版


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 お弁当作りというと、早起きして、料理して、弁当箱に詰めて……なんとなく「大変そう」なんて思っていませんか。
 これから先、一人でお弁当を作らなければならない時がくるかもしれません。何から始めていいか分からない、そんなあなたも安心。弁当箱の選び方から後片づけの仕方まで、漫画を交えて楽しく学ぶことができます。
 巻末には初級・中級・上級の「お弁当レシピ」が紹介されていて、初級はスーパーやコンビニのお惣菜を使ったお弁当作りから!
 お米の炊き方が分かったら「基本のおにぎり」など、無理のないお弁当作りを始めることができますよ。
 家族につくってもらったお弁当もおいしいけれど、自分で作ったお弁当は、もっともっと、おいしいかも!

 

児童書おすすめ(6月4日)

 

書名 しょめい :『雨の日が好きな人』
著者  ちょしゃ :佐藤 まどか/著

    講談社


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 小学6年生の七海は、お母さんが再婚して、新しいお父さんと2歳年上のお姉ちゃんができます。お姉ちゃんは病気で入院しているので、七海はまだ会ったことがありません。
 家族が増えて喜んでいる七海でしたが、お母さんたちは、入院中のお姉ちゃんの心配ばかり。七海は1人でいることが前より多くなり、家族が増えたのではなく、お母さんを奪われたような気持ちになります。
 複雑な家庭環境の中で、親友との関係もギクシャクしていき、七海は学校をズル休みするようになります。そして、七海は両親に内緒で、まだ会ったことがないお姉ちゃんに会いに病院に行きますが…。
 七海は、病気のお姉ちゃんに嫉妬したり、きれいな友達と自分を比べて落ち込んだり、悩みながらも相手と向き合い、自分の本音を伝えて成長していきます。
 雨の日が好きな人もいるし、嫌いな人もいます。自分と誰かを比べて悩んでいる人にぜひ読んでもらいた1冊です。

児童書おすすめ(5月28日)

 

書名 しょめい :『目で見ることばで話をさせて』
著者  ちょしゃ :アン・クレア・レゾット/作

    岩波書店


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 19世紀初頭、マーサズ・ヴィンヤード島では、耳が聞こえる人も聞こえない人も手話で会話していました。家事よりも物語をつくるのが好きなメアリーも、手で多くのことを語ります。ところが、その語りをよろこんでくれた兄が馬車の事故で亡くなってからは、なぜ不公平なことがあたりまえなのか、どうしようもないことが起こるのか、疑問に思うようになりました。
 そんなとき、島に科学者がやってきます。島に耳が聞こえない人が多い原因を調べに来たというのです。この科学者の言動にメアリーは度々苦しめられました。そんなメアリーに違う視点を示してくれたのが、奴隷から自由黒人となり、父の牧場で働いているトーマスです。科学者に誘拐され、差別を受けながらも、あきらめなかったメアリー。悩みながらも自分で考え、会話する努力をします。メアリーの疑問への答えは、会話の中にあるかもしれません。ぜひ手話での会話表現にも注目して読んでください。

児童書おすすめ(5月21日)

 

書名 しょめい :『ウィリアムの子ねこ』
著者  ちょしゃ :マージョリー・フラック/作・絵 まさき るりこ/訳

    徳間書店


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 五月のある月曜日の朝、迷子の子ねこが町の通りを歩いていました。しかし、忙しい大人たちは誰一人子ねこに気がつきません。そんな中、子ねこに気がついたのはウィリアムだけでした。なぜなら、彼はまだ4才なのでちっとも忙しくなんかなかったからです。
 『かわいい子ねこちゃん、きみ、どこからきたの?』とウィリアムが尋ねますが、子ねこは『ミュー、ミュー、ミュー』と鳴くばかり。そこで、ウィリアムは迷子の子ねこを警察に届け出ることにしました。ところが、飼い主だと名乗る人物が三人も現れて…。
 果たして、子ねこは無事に飼い主の元へ帰ることができるのでしょうか?
 少年の親切がまわりの人々を幸せにし、その親切がめぐりめぐって少年に返ってきて、最後には少年も含めすべての人が幸せになるおはなしです。みなさんも少しでも困っている人がいたら、勇気を出して手をさしのべてみませんか?

児童書おすすめ(5月14日)

 

書名 しょめい :『かぼちゃ人類学入門』
著者  ちょしゃ : 川原田 徹/さく

    福音館書店


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 佐賀のおとなり、福岡の門司港から連絡船に乗って夢時間。海に浮かぶ大きなかぼちゃが見えてきたら、それは「かぼちゃ島」です。この島に住む人たちは、かぼちゃを食べ、かぼちゃの恵みに感謝しながらのんびり楽しく暮らしています。
 島には、宿に温泉、市場や学校など、暮らしに必要なものは何でもありますが、皆さんの町にあるものとは少し違っています。例えば、この島の銀行ではお金だけではなく、健康や幸せも預けられます。そして、健康に恵まれなければ健康を、悲しい時には幸せを引き出すことができます。健康と幸せとお金は、1:2:10の割合で取引され、お互いにないものを補いあっています。
 「世の中で一番広いものはなあに?」かぼちゃ人は、心の中だと語ります。かぼちゃ島は狭いけれど、空想をめぐらせば世界が無限に広がると知っているのです。
 この本を開いてみてください。皆さんもかぼちゃ人として夢のような時間を過ごせるかもしれません。

児童書おすすめ(5月7日)

 

 

書名 しょめい :『日本の昔話 全5巻』
著者  ちょしゃ : おざわ としお/再話、赤羽 末吉/画

    福音館書店


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 「むかし あるところに」で始まる昔話。「はなさかじい」や「ももたろう」、みなさんはどんな昔話を知っていますか?
 昔話は日本各地で何百年にもわたり親から子へ、子から孫へと口伝えで語り継がれてきたおとぎ話です。昔話には、人が生きていくための知恵や教えがたくさんあります。
 この「日本の昔話」全5巻では、今では直接聞くことができなくなった語り継がれた昔話301話が、子どもにもわかりやすい言葉で書き直され収められています。
 初夢をみて宝物を手に入れる話、いつもいじめられていた子どもが活躍する話、正直者がご褒美をもらう話、猫やネズミが人間の知らない秘密を教えてくれるお話などなど。
 ひとつのお話は短いので、ちょっとした時間にも読むことができます。知っているお話や、思いもよらない結末のお話もあるかもしれません。何回読んでも面白くて新しい発見がある、それが昔話の魅力です。