小中学生へおすすめ!
児童書おすすめ(2月6日)
出版社
--------------------------------------------------------------------
コロナ禍において大ヒットした漫画・アニメ映画『鬼滅の刃』。主人公の竈門炭治郎が身につけている羽織にあしらわれた黒と緑の「市松模様」は、マスク等のデザインに採用され、街中でよく見かけるようになりました。
そもそも市松模様は日本の伝統的な文様のひとつです。日本の文様の歴史は、縄文時代までさかのぼるといわれています。器や人形に身近な道具で模様をつけたのが始まり…。時代の流れとともに、点や直線・曲線で描かれたたくさんの文様が生み出されました。
ところでみなさん、文様は日本だけでなく、海外にもあるってこと、知っていましたか?この本では各国の文様で彩られた「世界地図」が紹介されていて、海を越えた交流の歴史の中で、様々な影響を受け、形を変えながら大切に継承されてきた様子がわかります。
あなたの近くにある模様にはどんな歴史や意味が隠されているのでしょう。そんな想像をしながら「文様探し」をしてみると面白いですよ。
児童書おすすめ(1月30日)
出版社
--------------------------------------------------------------------
小学5年生の女の子ゆきは、ゴールデンウィークに母親の妹のみこおばさんと神戸デートに行きます。
異人館や港をまわったあと、2人は港の公園のベンチで一休み。途中で買ったチョコレートの箱を開けます。箱の中には赤や青や緑色の紙に包まれたチョコレートが六つ入っていました。ゆきは緑、おばさんは青のチョコレートをつまみ、口に入れました。舌の上でかたまりがゆっくり溶けていきます。
「時間がとけていくみたい」
そう言って、おばさんがふいに話してくれたのは、風船売りの男とその相棒のニワトリの話で…。
ゆきとみこおばさんの2人が紡ぐ、優しい物語。めくりごたえのある分厚い紙とページをめくるたびに現れる、植田真さんの描く挿絵は1枚の絵画のようで物語を美しく彩っています。
物語を紡ぐ楽しさを感じられる1冊です。
児童書おすすめ(1月23日)
出版社
--------------------------------------------------------------------
時代とともに、技術が発達し、私たちの周りには便利な道具が増えていきます。新しいものに目が行きがちですが、この本では、以前活躍したものの、だんだんと姿を見せなくなっていった道具に着目しています。
登場するものの一つが、町の中でときどき見かける黄緑色の公衆電話です。この色の電話が登場する前に、黄色や青色の公衆電話も設置されていました。
知っている道具もあれば、目次に並ぶ名前だけでは、ピンとこないものも多いかもしれません。この本の中では、道具の始まりから、使われなくなっていった理由、かわりに広まっていった新たな道具についても触れられています。初めて目にしたものがあったら、そういった部分にも注目して、ページをめくってみてください。
見る人によって懐かしく感じたり、新鮮に感じたりと、捉え方はさまざまです。お父さん・お母さんや、おじいちゃん・おばあちゃんのように、違う世代の人と一緒に読んでも楽しめる1冊です。
1月16日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
突然ですが、みなさんは“大人になる”ってどういうことだと思いますか?
年をとること。学校を卒業して働くこと。いろんなことを一人でできるようになること。考えれば考えるほど、大人になるってなんだかちょっと大変そう……?
とは言っても、みなさんもいつかは必ず大人になる時がやってきます。大人になるまでの時間をどうやって過ごしていくか。悩みや壁にぶつかった時に、どうやって乗り切ればいいのか。何かに挑戦する時、はたまた勉強が嫌になった時、どうしたらいいのか。その答えに繋がるかもしれないヒントが、この本にはたくさん書かれています。
この新聞を読んでいる今この瞬間も、少しずつ大人に近づいているみなさんが、この本を通じて何かの手助けになるようなヒントと出合えますように。
12月26日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
貧しい不幸な男が、小さな家に8人の家族と住んでいました。ひと部屋しかない家の中は、男とおかみさんの言い争う声や、子どもたちのけんか騒ぎで割れんばかりです。狭さとうるささに耐えかねた男は、何か良い知恵はないものかと物知りのラビ(博士)に助けを求めに行きました。
ラビのアドバイスは、ひなどりと、おんどりと、がちょうと、やぎと、うしを家の中に入れて一緒に暮らすというものでした。正気のさたじゃねぇと思いつつも、素直に従った男を待っていたのは、てんやわんやの地獄の喧騒でした。
さて、男の悩みは解決されたでしょうか。
皆さんにも、心の持ちようで物事が違って見えたことはありませんか。感じる力を磨いていけば、身近な日常に隠れている幸せとたくさん出会えるかもしれませんね。
12月19日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
ある日、本屋さんの本の上に積もったほこりが小さなかたまりになり、「みゃう」と声を上げ、ねこが生まれました。店主のモシモさんは、ねずみに間違えられるほどの小さな子ねこによみがなサイズの小さな活字の呼び名から「ルビ」と名付けました。
モシモさんと本が大好きなルビは、モシモさんのお役に立ちたいと思い、看板ねこを目指します。トラのような食欲で朝食のミルクやトースト、ゆで卵を平らげたり、友達になった魚屋のねこのチップスと冒険に出かけたりして、体も心もどんどん成長していきます。
想像力が豊かでピュアなルビ、モシモさん、チップス、そして本屋のお客さんとの会話が優しい言葉でつづられていて、なんともいえない温かい気持ちになれる一冊です。皆さんもルビの成長を一緒に見守りませんか?きっとルビから元気をもらえますよ。
12月12日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
警察に、生き物の捜査を専門にする係があることを、みなさんは知っていますか。
この地球上には、かわいい動物や珍しい生き物がたくさんいます。その動物たちのなかには、法律に違反して日本に連れてこられたり、動物園や研究施設などから盗まれた動物たちがいるのです。
そんな動物たちを守り、保護するのが警視庁「生きもの係」の仕事です。この本に出てくる福原警部は、自然を愛し、大好きな動物たちを犯罪から守っています。国内はもちろん、ある時は外国にまで出かけて密輸を阻止することもあります。そんな「生きもの係」が実際に捜査した事件を紹介したのがこの本です。
福原警部は、みなさんに身近な生き物を大切にしてほしいとメッセージを送っています。そうすることが地球環境を守り、子どもたちの明るい未来につながっていくと考えているからです。
生き物とのつき合い方について、あらためて考えさせられる本です。
12月5日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
あなたは、将来結婚したい・すると思っていますか?あなたの近い将来のことです。昔はほとんどの人が結婚していました(したくないと思っていても)。今は「結婚する・しない」の自由も権利も両方認められています。
『婚学』結婚について学ぶ授業が、九州大学で行われています。20人の定員に250名が殺到するほどの人気です。婚学は、自ら思い描く人生を、切り拓いていく力を身に付ける授業です。仕事と同じように恋愛・結婚は大切な自分の人生だからです。
恋愛や結婚は「運次第」「相手次第」と思いがちですが、目標を設定し、やるべきことを考え、失敗してもあきらめずに修正・改善すれば目標は達成されます。
美人やイケメンでなくても大丈夫、第一印象が大切です。印象を決めるのは「笑顔の力」、そして何より問われるのは「人間関係形成能力」です。
自分の思い描く人生を、自分の力で実現してください。
こころぽかぽかおすすめえほん
11月28日のおすすめから
出版社
--------------------------------------------------------------------
みなさんは今、生まれ持った体の性別で制限されることなく、自分が着たい服を選べていますか?女性はスカートを、男性はズボンをはかなければならない場面に出くわして、疑問に思ったことはありませんか?
『ズボンとスカート』ではスコットランドのキルト(巻きスカート)をはじめ、たくさんの国で男性もスカートをはいていること、モンゴルやタイのヤオ族の女性たちが昔からズボンをはいていたことが紹介されています。女性がズボンをはく習慣の多かったアジアに対して、アメリカでは『せかいでさいしょにズボンをはいた女の子』のメアリーのように、女性がズボンをはいただけで逮捕されていた時代もあったようです。
今を生きるみなさんはどうか、「女の服」「男の服」ではなくて、「あなたの好きな服」を着てください。誰かに強制されることなく、誰もが自分らしい服を選んで自由に着られる、それが当たり前の世界でありますように。