小中学生へおすすめ!

2月21日のおすすめから


書名しょめい:『エミリーとはてしない国』
著者ちょしゃ:ケイト・ソーンダズ/作 田中奈津子/訳 北見葉胡/絵 出版社 しゅっぱんしゃ:ポプラ社
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 エミリーは、中学一年生の女の子です。最近、姉ホリーが亡くなり、姉が大切にしていたぬいぐるみ「ブルーイ」も一緒に埋葬されてしまいました。
 彼女は、小さな頃から、話せない姉にブルーイの声で話しかけ、「スモカルーン」という魔法の国でブルーイと姉が冒険する物語を作って読み聞かせしていました。姉が亡くなった後、恋しくて思い出ノートを付け始めると心も落ち着き、スモカルーンに住むぬいぐるみの動く姿を目撃したり、話し声が聞こえたりと不思議なことが起こり始めました。また姉とブルーイは魔法の国で元気に暮らしていることを知ることができましたが、その国が悪魔に乗っ取られようとしていることを聞き、周囲の人と協力して立ち向かうことを決意します。果たして、姉が暮らす魔法の国を取り戻すことができるのでしょうか?
 大切な人を失い深い悲しみに沈んでも、ぬいぐるみやおもちゃ達と接し想像力を掻き立て、また自分と同じ境遇の人と接することで悲しみを乗り越え成長していく姿が描かれています。
 主人公とともに想像の世界を冒険してみませんか。

2月14日のおすすめから


書名しょめい:『イマジナリーフレンドと』
著者ちょしゃ:ミシェル・クエヴァス/作 杉田 七重/訳 出版社 しゅっぱんしゃ:小学館
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 主人公のジャックと妹のフラーは、双子の兄妹。学校に行くときも、マジックショーを観に行くときも、いつも一緒です。
 そんなある日、ジャックは、自分がフラーが作り出した想像上の見えない友達、イマジナリーフレンドだということを知ります。フラーのイマジナリーフレンドだと知ったジャックは、彼女の下を離れ、自分を探す旅に出ます。そこでジャックは、たくさんの子どもたちと出会います。様々な子どもたちのイマジナリーフレンドを経験していくうちに、ジャックもまた成長していき…。
 イマジナリーフレンドとは、直訳すると「空想の友達」となります。主に、一人っ子や長男・長女などに見られる現象だそうです。共に遊び、共に学ぶ、そんな自分だけの友達。自由な想像力が人生を豊かにしてくれる。そう教えてくれる一冊です。

2月7日のおすすめから


書名しょめい:『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』
著者ちょしゃ:岩佐 めぐみ/作 高畠 純/絵 出版社 しゅっぱんしゃ:偕成社
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 アフリカの草原に一頭の退屈なキリンが住んでいました。ひまを持て余すキリンは、まだ会ったこともない“地平線の向こうのお友達”へ手紙を書こうと思いつきます。「あなたのことをおしえてください」という言葉を添えて…。さて、この手紙、無事に誰かに読んでもらえるのでしょうか?
 最近はメールやSNS等がコミュニケーションの主流となり、手紙を出す機会はずいぶんと減ってきました。送ったらすぐに連絡が届くSNSとは違い、封を開けるドキドキ感や、返事を待つ間にどんどん想像がふくらんでいく手紙ならではの楽しさがこの本にはつまっています。誰かを思いながら文章を考え、便箋やペンを選び、心を込めて文字を書く。そうやって届いた手紙は、ただのメッセージではなく、特別な贈り物になることでしょう。
 この本には続きがあって、シリーズを通して、手紙をきっかけに世界がすこしずつ広がっていく素敵なおはなしです。
 あなたも大切な人へ手紙を書いてみませんか?

1月31日のおすすめ


書名しょめい:『ぼくがいちばんききたいことは』
著者ちょしゃ:アヴィ/著 青山 南/訳 出版社 しゅっぱんしゃ:ほるぷ出版
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 あなたの家族はどんな人ですか?あなたは家族の存在をどんな風に感じているでしょうか? 
 この本には7つの家族にまつわるお話が入っています。どれも主人公は10代前半の男の子。そして、父親や母親、あるいは祖父に対してどこか複雑な思いを抱えています。 最初のお話に出てくる少年、デイモンは、両親の離婚をきっかけに母親と暮らしています。父親の家で過ごせるのは月に一度だけ。母親のボーイフレンドがやってくる家を居心地悪く感じていたデイモンは、父親と暮らすため、荷物を持って父親の家へと向かいます。しかし、着いてみると、家の様子はいつもとどこか違っていて…。 
 7つの物語に登場する家族は、その関係も、抱えている気持ちもさまざまです。言えないことや聞けないことがあったり、不満を持っていたり、家族の気持ちを重たく感じていたり…。少年たちの揺れ動く心を、ぜひ感じてみてください。

1月24日のおすすめ


書名しょめい:『たまごを持つように』
著者ちょしゃ:まはら 三桃/著 出版社 しゅっぱんしゃ:講談社
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 タイトルの『たまごを持つように』というのは、弓道の弓をにぎる力加減のことです。弓だけでなく人間関係においても力をいれすぎると、うまくいかなくなるものです。
 主人公は弓道部の中学生3人です。人よりも不器用で弓道もなかなか上達しない早弥、才能にめぐまれているけれどトラブルメーカーの実良、武道を愛する努力家でハーフの春。3人は全国大会を目標に練習にはげみますが、ある時から実良は深刻なスランプにおちいります…。 
 弓道は剣道や野球、バスケットボールなどに比べるとなじみのうすいスポーツかもしれません。しかし、目標に向かい努力を重ねる姿、ときにぶつかり合う姿は他のスポーツとなにも変わりません。それぞれの悩みや葛藤にいどむ姿に胸が熱くなります。早弥、実良、春の3人は壁を乗り越えて全国大会へ出場することができるのでしょうか?
 スポーツや勉強、何かに一生懸命なひとにおすすめの1冊です。

1月17日のおすすめ


書名しょめい:『絵物語古事記』
著者ちょしゃ:富安 陽子/文 山村 浩二/絵 三浦 佑之/監修 出版社 しゅっぱんしゃ:偕成社
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 むかしの人たちは、日本のはじまりを、どのように思い描いていたのでしょうか。
 この本では、「古事記」という書物の中の、神さまの物語が描かれています。
 「ヤマタノオロチ」、「稲羽の白うさぎ」、「海幸彦と山幸彦」などのおはなしを聞いたり、読んだりしたことはありませんか。それらのおはなしは、「古事記」につづられている物語の一部なのです。
 「古事記」が書かれたのは今からおよそ1300年前。訳されたものでも難しい内容ですが、この本では、物語がとてもわかりやすい表現で語られていきます。暗く、もやもやとした世界が天と地にわかれるところから始まり、ふしぎな響きの名前を持つ、個性的な神さまたちが次々に登場します。
 神話や伝説や歴史を、口伝えから文字として書き記すようになった時代に、当時の人たちが伝えようとした記録の数々。物語だからこそ出会える言葉、古い時代から伝わる物語に、ぜひふれてみてください。


12月27日のおすすめ


書名しょめい:『キリンの運びかた、教えます』
著者ちょしゃ:岩貞 るみこ/文 たら子/絵 出版社 しゅっぱんしゃ:講談社
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 「目の前にあるものは、どれも誰かが運んでくれたもの」なのだと考えたことがありますか。 
 この本は、「何かを運ぶことは、そこに込められた思いを一緒に運ぶこと」だと語る“運ぶプロ”たちのお話です。
 1つ目は、岩手から、東京の上野動物園へお嫁に行くことになったキリンのリンゴのお話。首の長いキリンを、どうやって別の動物園に運ぶのでしょうか。
 そして、2つ目は、日本で作られた866両の鉄道車両を、広島からイギリスまで運ぶお話。重い車両がどうやって海を渡るのかとても気になります。
 そして3つ目は、小児医療センターから新しい病院まで、患者さんの治療を続けながら引越しするお話です。命に寄り添いながら真剣に作業する大人たちの姿に胸が熱くなります。
 いろいろなものが簡単に手に入るようになった今、当たり前だと思えることが、誰かの知恵や努力、熱意によって成り立っていることを感じて欲しいです。


12月20日のおすすめ


書名しょめい:『賢者のおくりもの』
著者ちょしゃ:オー・ヘンリー 出版社 しゅっぱんしゃ:冨山房
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 これは100年以上前に書かれたクリスマスの物語です。
 安アパートでつつましく暮らす若い夫婦。貧しくて、コツコツとためたお金もたったの1ドル87セントしかなくて、これでは素敵なプレゼントを買えそうにもありません。明日はクリスマスだというのに。 
 何度も銅貨を数え直して悲しくなるデラですが、大切にしていたあるものと引きかえに、ジムにふさわしい贈り物を手に入れることができました。 
 さて、ジムとデラが贈りあったものは何だったでしょうか。 
 名作といわれる古いお話ですが、ふたりが悩んだり喜んだりする姿や、お互いを想いあう気持ちは、今と変わりないものだと気付かされます。
 ツヴェルガーの描く淡く繊細な挿絵も静かな魅力があります。お話を知っている人にもそっとめくって欲しい一冊です。


12月13日のおすすめ


書名しょめい:『生き抜くチカラ』
著者ちょしゃ:為末 大/著 まつおか たかこ/絵 出版社 しゅっぱんしゃ:日本図書センター
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 400mハードルの日本記録保持者で、オリンピックに3度出場したアスリート、為末大さんが子どもたちに伝えたい50のことばが書かれた本です。 
 「負けぐせ」をつけない。「自分らしさ」にこだわりすぎない。自分との約束を破らない…為末さんの経験の中から生まれたことばです。あなたの心に刺さるものはありますか。 
 どんな人だって、苦しくなったら逃げたくなるし、うまくいかないときは、自分が嫌いになってしまいます。でも、そんな自分と上手に付き合っていかなければ、生きていくのがつらくなるでしょう。
 為末さんは、ちょっとした考え方や工夫が「生き抜くチカラ」になって支えてくれるといいます。それが、つらいことや悩みごとがあったとき、あなたの心をちょっと軽くしてくれるかもしれません。
 この本が、あなたの人生を生き抜くヒントになって、いろんなことにチャレンジできればいいなと思います。


12月6日のおすすめ


書名しょめい:『13歳からの「身になる読書術」探し方・読み方がわかる本』
著者ちょしゃ:大居 雄一 出版社 しゅっぱんしゃ:メイツユニバーサルコンテンツ
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 さて、何を読もう。
 読書を趣味で楽しみたいとき、勉強をしたいとき等、様々な場面がありますよね。「何かいい本がないかなー。」と思った経験がきっとみなさんにもあると思います。
 この本の著者は、中学校の教員である大居さん。家には10000冊を超える本があり、学校では「毒書生活」というクラス通信を発行されているそうです。なんだか面白そうな匂いがぷんぷんとしませんか?
 そんな大居さんが教える読書術。読みたい本の探し方や、テーマ別おすすめ本の紹介等、とても分かりやすくまとめられた一冊です。
 そして、この本の中にもある「図書館で本を読もう」というのは私もおすすめ。自分の興味あるなしに係わらず大量の本が並んでいますからね。今は必要なくとも「いろんな本があるな。」と知っていれば後々に役立つかもしれません。時間があるとき、近所を通ったとき、気軽に来てくださいね。そして図書館にいるスタッフも大いにご活用くださいませ。