小中学生へおすすめ!
児童書のおすすめ(11月4日)
書名 : コクルおばあさんとねこ
著者 : フィリパ・ピアス/作 アントニー・メイトランド/絵 前田 三恵子/訳
出版社 : 徳間書店
子どものときに読み、大人になっても、もう一度読み返してほしい、この本はそんな物語です。
主人公は、風船売りのコクルおばあさん。アパートのてっぺんの部屋のくらしは大変だけど、窓からの見晴らしはいいし、はね窓から飼い猫のピーターが大好きな屋上にも出られるので幸せでした。
ところがある日、ピーターが家出をしてしまいます。ピーターに何があったというのでしょうか。
悲しみと心配で、やせて軽くなってしまったおばあさん。風の強い日に売り物の風船ごと、空に舞い上がってしまいます。
スリル満点の空の旅は、物語一番の読みどころ。おばあさんと一緒に、煙突が並ぶロンドンの街を見下ろし、空を旅する気分が味わえます。
気のどくだと思われることが嫌いで、困っていても人を頼らないコクルおばあさん。はたしてピーターと再会できるのでしょうか。何とも意外な結末が待っています。
猫がつなぐ不思議な出会いの物語。
児童書のおすすめ(10月28日)
書名 : 魔法屋ポプル「トラブル、売ります♡」
著者 : 堀口 勇太/作、玖珂 つかさ/絵
出版社 : ポプラ社
幻夢界、魔界、天界。この本には、私たちが住む世界以外の様々な世界が登場します。
主人公は、幻夢界で魔法ショップを営む、ダメ魔女のポプル。ある日、強力な魔術師ルルゾ・ラルガスが目の前に現れ、仕事を紹介してもらう約束をしたことが波乱の幕開けとなります。ポプルはなんと魔法を失敗し、脱出不可能な牢獄に1万2000年前から閉じ込められていた大魔王たちを、幻夢界に呼び戻してしまうのです。どうにかして、ラルガスとともに大魔王たちをもう一度封印する作戦を考えることに。
勇敢に戦いを繰り広げる中で、ポプルは何度も挫折を味わいます。しかし、自分で発明した斬新でユーモアいっぱいの魔法道具を巧みに使い、最後まであきらめずに立ち向かっていきます。
あなたは今、「これだけはいつか絶対かなえたい」という夢はありますか?自分にとって大切な夢を持つ皆さんの背中を後押ししてくれる、魔法屋ポプルシリーズ第1巻です。
児童書のおすすめ(10月21日)
書名 : データリテラシー入門
著者 : 友原 章典/著
出版社 : 岩波書店
みなさんは、「データリテラシー」という言葉を知っていますか。データリテラシーとは、一般的にデータをきちんと解釈し活用出来る能力のことと言われています。みなさんも新聞やテレビで、表やグラフなどの統計データを目にする事が多いのではないでしょうか。
この本には、章ごとに現代社会が抱える課題などについてのデータを紹介しながら、その課題のデータを読み解く上で気を付けるべき点などが書いてあります。
同じデータでも、見せ方が違うだけで読み手の持つ印象が変わってくることがあります。そのようなときに、しっかりとデータを読み解くための心構えとして、読んでみてください。
佐賀県でも「さが統計情報館」というウェブサイトで、たくさんの統計データを公開しています。この本を読んで、たくさんのデータに触れてみませんか。
さが統計情報館(別ウィンドウ)もあわせてご覧ください。
児童書のおすすめ(10月14日)
書名 : もしもミツバチが世界から消えてしまったら
著者 : 有沢 重雄/著 中村 純/監修
出版社 : 旬報社
もしもミツバチが世界から消えてしまったら、どんな困ることがあるでしょう? すぐに思い浮かんだのは、ハチミツが食べられなくなるということ。「もう一生食べられませんよ。」なんて言われたらそれは残念です。
それから、ミツバチには花粉を運ぶという重要な役割があります。花はミツバチに花粉を運んでもらい、ミツバチは花からミツ(食べ物)をもらうという、お互いの利益になる関係がなりたっているそうです。ミツバチのおかげで育った植物は、やがて私たち人間や動物たちの食べ物になったり、道具の材料になったりと欠かせないものになります。
そんな大事な役割をもつミツバチも、自然環境の変化で減少している恐れがあるそうです。「知らないものは守れない」と、この本には書かれています。守るために、まずは知ることからはじめましょう。
児童書のおすすめ(10月7日)
書名 : わたしが正義について語るなら
著者 : やなせ たかし/著
出版社 : ポプラ社
みなさんは、家族や友達と喧嘩をしてしまうことはありませんか?他にもテレビで、外国の戦争のニュースを見たり聞いたりすることがありますよね。こういった争いが起きる理由って何でしょう?
私は子どもの頃、弟とおやつの配分でいつも喧嘩をしていました。理由はそれぞれだと思いますが、お互いに自分が正義で、相手が間違っていると思い込んでいるところから争いが起きてしまう気がします。
この本はアンパンマンの作者である、やなせたかしさんが思う、正義について書かれています。アンパンマンには悪役としてバイキンマンやドキンちゃんが出てきますが、2人とも敵とはいえ、どこか憎めないキャラクターですよね。なぜそのような描き方をしているのか、また、なぜアンパンマンが自分の顔を食べさせてあげるのか、実はそこにやなせさんが考える正義の答えがあります。
何でも白黒つけたくなるあなた、ぜひ読んでみてください。
児童書のおすすめ(9月30日)
書名 : 巨大おけを絶やすな!
著者 : 竹内 早希子/著
出版社 : 岩波書店
日本の食文化に欠かせない味噌や醤油、日本酒。これらを作ったり保存したりするのに欠かせないもの、それは木おけ。歴史のある蔵元には古い大きな木おけがいくつも並んでいて、100年以上使われているものもあるんだそうです。
ところが今、木おけを作ったり、修理をしたりすることができる職人が少なくなってしまい大ピンチ。このままでは日本中の味噌、醤油、日本酒などが今までのように作れなくなるかもしれません。巨大おけを守るために、味噌や醤油の蔵元同士が協力して、おけの作り方を伝承したり、林業家が材料となる木を育てたりしています。
伝統を守ることの難しさと、職人の技を受け継いでいくことの厳しさに驚くとともに、巨大おけを絶やさないために努力を続ける木おけ職人や、蔵元の人々に感謝します。
味噌汁を飲むとき、醤油をかけるときに、“おけ”のことも思い出してください。
児童書のおすすめ(9月23日)
書名 : あなたの言葉を
著者 : 辻村 深月/著
出版社 :毎日新聞出版
「あのときなんと言えば正解だったのだろう」「いつの間にか自分の本音や、選びたかった選択が自分でもわからなくなってしまった」
そんな気持ちになったことがあるあなたにぜひ出会ってほしい本です。作者の辻村深月さんは、まるですぐ隣にいるかのように、あなたに優しく、そして、まっすぐに語りかけてくれます。「『自分の言葉』は、無理にのみこむ必要もなければ、同じように口に出すことを強制されるものでもありません。」「″空気″の中に自分の気持ちを埋もれさせたり、『思うこと』にブレーキをかけたりしないで…。」と。
「あなたの言葉」がいつか胸からあふれて、あなたの味方になってくれますようにという、温かい願いがちりばめられたこの一冊。「ぜひ読んで!」と大人が強くすすめると、辻村さんの思いと少し離れてしまいそうなので、「出会ってほしいな」「目をとめて手に取ってくれるといいな」という気持ちで、そっと紹介します。
児童書のおすすめ(9月9日)
書名 : 捨てないパン屋の挑戦
著者 : 井出 留美/著
出版社 : あかね書房
日本では、1年間に400万トン以上の食品が廃棄されています。これは私たち一人ひとりが、おにぎりを毎日1個捨てていることになる量です。環境のことを考えても、食品ロスは大きな社会問題です。
パン屋に生まれた田村さんは、どうして捨てないパン屋になったのでしょうか。子どもの頃はパンが嫌いだった田村さん。しかし、実家のパン屋を継いでからは、フランスまでパンの修業に行くほどになりました。そして、まき窯で天然酵母を使ったパンのみを作るようになり、売れ残ったパンを捨てることがなくなったのです。材料や販売方法など試行錯誤の末に、やっと捨てないパン屋になることができました。それはとても長い道のりでしたが、必要な選択でした。
パン屋だけではなく飲食店や販売店、家庭からも日々食品が廃棄されています。これは、私たちみんなが向き合っていかなければならない問題です。食品ロスについて、考えるきっかけにしてほしい本です。
児童書のおすすめ(9月2日)
書名 : 子どもにウケる将棋超入門
著者 : 創元社編集部/編
出版社 : 創元社
皆さんは将棋にどんなイメージを持っていますか?多分、多くの人が難しそうだと思っているのではないでしょうか。
ですが、この本を読んだら、そのイメージも一気に無くなります。将棋を全く知らなくても、丁寧な解説付きなのですぐに将棋を楽しめます。
将棋は、全部で40枚の駒から成り立つゲ―ムです。そのうち、玉将と王将、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩兵と呼ばれる8種類の駒に分けられます。盤に並べた駒を2人で交互に動かし、相手の王さまの駒を取ると勝ち、取られたら負けです。
この本では、将棋の打ち方や対局の仕方、プロの棋士等について詳しく書かれています。練習ができる棋譜も付いていますので、何回でも楽しむことができます。
最初は、家族や友達と始めてみるとより面白いと思います。ぜひ、挑戦してみてください。
児童書のおすすめ(8月26日)
書名 : 料理は子どもの遊びです
著者 : ミシェル・オリヴェ/文と絵、猫沢 エミ/訳
出版社 : 河出書房新社
色鉛筆で描いたようなカラフルな絵が散りばめられたこの本は、フランスで60年以上読み継がれている料理本です。
フランス料理は難しいというイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、この本を読めばタイトルのとおり、「子どもの遊び」のように、簡単で楽しくおいしいフランス料理を作ることができます。
レシピだけでなくフランスと日本の食材や道具のちがいなどの豆知識が書いてあるところも見どころです。本格的なフランス料理のルセット(作り方)がたくさんの絵でやさしく説明されているので、料理をしない人でもまるで絵本のように楽しむことができます。
ページをめくるたびに色とりどりの食べ物を見ていると、あなたもきっと料理をしたくなってきますよ。
児童書のおすすめ(8月19日)
書名 : 恐竜がくれた夏休み
著者 : はやみね かおる/作 武本 糸会/絵
出版社 : 講談社
もし、タイムスリップしてきた恐竜とひと夏を過ごすとしたら、みなさんはどんな日々を送りますか?
主人公の美亜は、夏休みに同じ夢を連続で見るようになります。それは、夜の学校のプールで恐竜が泳ぐ夢。なぜそんな夢を見るのか、その理由を探るため、友人3人と夜の学校に現れるという恐竜のうわさについて調べます。
そのうわさの正体は、なんと現代にタイムスリップしてきた本物の恐竜、ロロだったのです。はじめは戸惑う美亜たちでしたが、元の時代に帰りたがるロロのために、手がかりをともに探すことになります。その中で、地球の未来について知り、美亜たちはとある作戦を立てます。
ロロと関わる中で生じる、美亜たちの関係性の変化や成長も物語の見所です。
なぜロロは現代にやって来たのか、美亜たちが立てた作戦とは、現代にタイムスリップしてきたロロと、小学生グループのひと夏の物語です。
児童書のおすすめ(8月5日)
書名 : 小中学生のための初めて学ぶ著作権
著者 : 岡本 薫/〔著〕
出版社 : 朝日学生新聞社
著作権とは何でしょう。
よく耳にしますが、実際には、理解していると自信を持って断言できる人は少ないのではないでしょうか。
著作権とは、「自分で作ったものを勝手に使われない権利」と言うことができます。
この本では、著作権の対象となるものや、誰が著作権を持つのかなど、著作権について身近な例も交えてわかりやすく説明されています。また、著作物の作成・利用時に気をつけるべきことや、著作物を無断で使われないための予防方法なども解説されています。
現代では、インターネットや電子機器が広まり、誰でも物を「作る人」と「使う人」になることができます。そのため、著作権に関する理解を深めることが重要です。ぜひ、自分自身が「著作権を持つとしたら、他者の著作物を利用するとしたら」という見方で読んでみてください。
児童書のおすすめ(7月29日)
書名 : 6days遭難者たち
著者 : 安田 夏菜/著
出版社 : 講談社
「冒険とは、死を覚悟して、そして生きて帰ることである」。
元登山部の美玖、近所に住む亜里沙、そのクラスメイトの由真。薄いつながりの同級生3人は一緒に低山登山にでかけることに。ロープウェイを利用したお手軽日帰り登山のはずでしたが、山頂到着後ほんの少しの油断から誤った道に入り込み、山をさまようことになります。3人が登山に挑戦した理由は様々。その背景をからめながら美玖、亜里沙、由真それぞれの視点でその時の状況が描写されます。
判断ミスが命の危険に直結する登山。ひとつひとつは小さなことなのに、山での遭難はこうして起こるのかとぐっと引き込まれ思わず一気読みしてしまう作品です。冒頭の一文は冒険家植村直己氏が残した言葉で中表紙をめくった1ページ目に書かれています。この言葉の重みを感じ、そしてこの言葉が物語にどんな関わり方をするのかに注目しながら、ぜひ読み進めてください。
巻末の「遭難防止五か条」も必読です。
児童書のおすすめ(7月22日)
書名 : ラッキーボトル号の冒険
著者 : クリス・ウォーメル/作、柳井 薫/訳
出版社 : 徳間書店
両親に叱られて家を飛び出したジャックが家出先に選んだのは船。ところが運悪く嵐が船を襲い、ジャックは絶海の孤島に打ち上げられてしまいます。
無人島に見えたその島には、長い間ひとりぼっちで本を読んで過ごしていた男ロビンソンと、巨大なカメが住んでいました。
家へ帰りたいと願うジャックに、ロビンソンは手紙を書くことを提案します。ジャックは文字を習っては、手紙をビンに入れて海に流し、助けを待ちわびます。
そんなある日、島に埋められた骸骨の手に握られていた謎の紙きれが、海賊の宝のありかを示していることに気がつきます。
嵐に始まるジャックの海の大冒険。果たしてジャックは宝を探し出し、無事に家へ帰りつくことができるでしょうか。海賊、魔女、しゃれこうべ、宝の地図に謎の呪文まで。奇想天外な物語の展開に、ページをめくる手が止まらない一冊です。
児童書のおすすめ(7月15日)
書名 : ぼくはいったいどこにいるんだ
著者 : ヨシタケ シンスケ/作
出版社 : ブロンズ新社
おつかいを頼まれた「ぼく」は、おかあさんが描いた地図がさっぱりわからなくて迷ってしまいました。しかし、みーちゃんのママは目的地をわかるようにと地図にいろいろと描き足してくれて、無事におつかいをすることができました。「ちずがあれば、いまじぶんがどこにいるのかがわかる」「なにかを絵にしてわかりやすくしたものがちずだとしたら…」「じぶんのためだけのちずを、じぶんでつくってもいいよね」と「ぼく」は言います。
自分の部屋の地図やクラスの中での人間関係の地図、今の自分の気持ちの地図。また、未来の地図など発想を膨らませてみると、いろいろな面白い地図を作って観察し、楽しむことができます。物事の仕組みや関係性と問題点、あるいは自分の好奇心など、目に見えない事がらを見えるように(可視化)することで、今や未来が見えてくるし、理解や解決しやすくなったりもします。もうすぐ夏休み、みなさんもオリジナル地図を作ってみませんか。
児童書のおすすめ(7月8日)
書名 : 草のふえをならしたら
著者 : 林原 玉枝/作 竹上 妙/画
出版社 : 福音館書店
物語に登場するのは一風変わった植物の笛です。はじめに出てくるのはねぎの笛。まこちゃんがねぎの青いところをちぎって、ストロー状にして息を吹き込むと、“ブイッブイブイッブブブウ”と音が鳴りました。その不思議な音色に誘われてやってきたのはうすいピンク色のぶた。ぶたはまこちゃんの料理のお手伝いをしたいというのですが…。
その他にもさくらの花びらやささの葉・どんぐりなど、ユニークな笛が登場します。笛が奏でる音色が結ぶ、こどもたちと動物たちとの楽しい交流を描いたおはなしです。
物語の中にはたくさんの植物が出てきます。笛の吹き方も書かれているので、本を読みながら実際に音を鳴らして楽しむこともできます。みなさんの周りにもたくさんの植物がありますね。その植物を笛にして音を鳴らしてみましょう。何か不思議な出来事が起こるかもしれませんよ。
児童書のおすすめ(7月1日)
書名 : 西遊記
著者 : [呉 承恩/作] 武田 雅哉/訳 トミイ マサコ/絵
出版社 : 小学館
世界中でさまざまな作品にリメークされている『西遊記』。三蔵法師とともに孫悟空・猪八戒・沙悟浄が仏教の経典を求めて天竺へ向かい、そして帰ってくるという“行きて帰りし物語”です。
『西遊記』は、中国の宋(10~13世紀)の時代に、もとになった旅行記『大唐西域記(だいとうさいいきき)』を「講談」「お芝居」などの形に発展させ、親しまれていました。
観客の前で語るわけですから、とにかく盛り上がり重視!どんどん話を大げさに、面白おかしく脚色していきます。『西遊記』に登場するのが自分勝手でハチャメチャな人ばかりなのも、面白さを追求した結果なのかもしれませんね。
『西遊記』の中で私が好きなのは、不思議な霊力を持つ「人参果」を盗み食いしたお話。師匠の三蔵にバレそうになって、悟空は八戒と仲間割れ、挙句の果てには人参果の木を根こそぎ倒してしまいます。さてこの先、いかなることにあいなりますやら…。続きはぜひ、本を読んでお楽しみください。
児童書のおすすめ(6月24日)
書名 : 働く現場をみてみよう!わたしたちが寝ている時間の仕事
著者 : パーソルキャリア株式会社“はたらく”を考えるワークショップ推進チーム/監修
出版社 : 保育社
世の中には、私たちが寝ている時間帯にお仕事をしている人がいます。実際にその現場を見ることができる機会はなかなかないのではないでしょうか。
急に具合が悪くなったときに診てくださる医師や看護師のように、24時間体制で働く人たちがいます。私たちがお昼の間に楽しく利用するテーマパークは、点検や修理を行う整備士、安全で清潔な環境を保つ清掃員など、たくさんの方の支えがあって成り立っています。表には見えづらい支えがあるからこそ、日頃から安心してスムーズにサービスを利用できるのです。
仕事をしていると、やりがいやうれしいことだけでなく、大変だと感じることもあります。
インタビューのページでは、その仕事の魅力や向いている人など、本音をのぞくことができます。
はっきりとした夢を持っている人も、まだ将来のことはイメージできていない人も、まずは、私たちの前に広がるたくさんの選択肢について知ってみませんか?
児童書のおすすめ(6月17日)
書名 : AIにはない「思考力」の身につけ方
著者 : 今井 むつみ/著
出版社 : 筑摩書房
「いちごのしょうゆをちょうだい」3歳くらいの子どもが言いました。これはどんな意味でしょうか?
この子は「しょうゆ」の存在を知っています。「しょうゆ」は「たべものにかけておいしくするもの」という認識です。「いちごをおいしくするものが欲しい」けれど、その名前を知らない。だから考え、「しょうゆ」という言葉を使って、いちごにかける「コンデンスミルク」を自分なりに表現したのです。このことこそが「ことばの力」と「思考力」で、問題を解決することだと著者は語っています。
私たちは変化の激しい時代に生きています。今ある職業が数十年先にはなくなっている可能性もあるのです。そんな時代を生き抜くために何を身につければいいのか、AIにはなく人間だけにあるものは何なのか、ことばの学びはなぜ大切なのか。認知科学、認知心理学を研究している著者が、自身の著書『親子で育てることば力と思考力』を10代向けに書き直し、やさしく解説しています。
児童書のおすすめ(6月10日)
書名 :まいどばかばかしいお笑いを!
著者 : 赤羽 じゅんこ/作 フジタ ヒロミ/絵
出版社 : 講談社
小学生の天音は、おしゃべりが好きで、家でも学校でもよくしゃべる女の子。
おしゃべりが好きなら落語でも習ってみたら?と、お母さんの知り合いの女性落語家悠々亭若葉さんを紹介してもらいます。
天音は近所の老人ホームで、2か月後に落語の『転失気(てんしき)』を披露することになり、若葉さんに稽古をつけてもらいながら、覚えたことをただ一方的にしゃべるのではなく、相手に伝わるようにしゃべらなければならないことを学び、本番当日を迎えます。
天音の落語は、果たして成功するのでしょうか?最後の「落ち」にも注目です!
巻末には、落語のはじまりや、江戸落語と上方落語の違い、落語の登場人物のくらしなど、ひとくちメモもついています。 物語を楽しみながら、日本文化を学ぶことができる本です。